浜松ユネスコ協会 地域遺産No.1「伊豆石の蔵」
伊豆石とは、2千万年前、数千キロメートル南の海底火山 の噴火による火山灰や溶岩が太平洋の海底に堆積して生ま れたものです。そして、フィリピン海プレートに乗って移動して、 日本列島に突入し、伊豆半島を形成した「凝灰岩質砂岩」で す。伊豆半島各地の切り出される丁場によって、白色から灰 色、緑色など色目や固さが異なり、それぞれ名前が付けられ、 比類のない自然の美しさを呈しています。蔵だけでなく、東京 の浅草寺の敷石として、また、各地の浴場の貼石材としても 使われています。しかし、近年は中国産におされ、採石業者 は絶えようとしています。 天竜川流域は、江戸時代から船運を利用した交易で伊豆や江戸と繋がっていました。伊豆で採れたこの高価な石は、 火に強い材料として、掛塚を始め天竜川筋の町や浜松市内 で蔵や塀に使われました。現在では、当時の交易や繁栄の 名残を伝える貴重な地域文化遺産として細々と残されている のです。 |
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伊豆石についての調査資料 | |