石巻市立大川中学校 3年生18名が来局しました
東日本大震災で被災した石巻市立大川中学校は、被害が大きく現在も校舎が使えません。生徒の約半数が仮設住宅に住んでいるため、現在は仮設住宅からでも通いやすいよう飯野川中学校を間借りして授業を行っているそうです。当協会連盟は、大川中学校に修学旅行費とスポーツウェアの支援を実施しました。
9月29日(木)、東京に修学旅行にきていた大川中学校3年生18名と4名の先生が当協会連盟を訪問し、元気な姿を見せてくれました。
少し緊張した面持ちの生徒たちに、まず、大川中学校はどこにありますか?と訪ねたところ、「駅から遠い!」「大川小の近く」などいくつか答えがでました。が、なかなか範囲を絞ることができず、生徒の一人がホワイトボードで説明を始めました。それでもなかなか的確に説明できない級友の姿に、回りの生徒が助け舟を出す姿も見られ、学年の連帯感がかいま見えました。
次に、生徒の代表4名が大川中学校の学校紹介を行いました。大川地区から石巻市街地には車で30分ほどかかるそうですが、バス等はなくても道路の整備や自家用車の普及で不便はないこと、北上川や追波湾、山々に囲まれて自然が豊かなことが説明されました。
学校生活では震災の影響で体育祭も文化祭も開催ができなかったそうですが、中学校最後の1年の思い出作りにと、10月後半には”大中祭”として同時開催することが決まったそうです。間借りした生活の中、少しでも生徒たちにいままで通りの生活を、と考え出した先生の強い思いも感じるなか、同行された1人の先生は「初めての試みなので、まだどうなるか分かりません・・。」と仰っていました。実際に何を実施するのかは、この修学旅行が終わってから決めるとのことでしたので、生徒さんに”どんなことをしたいの?”と質問をしてみると、口々にスポーツ系をやりたい、との答えが。わたあめ付きを希望する障害物競走や綱引き、徒競争などをやりたいそうです。初めて発表したらしく、その場で先生にお願いする生徒の姿も見受けられました。
最後に先生から、支援への謝意と今後の子どもたちの姿を遠くからでも見守ってほしいとのお言葉をいただき、生徒からも「ありがとうございました!!」と元気な言葉を頂きました。その後、生徒たちは班別行動をするべく、楽しそうに原宿や池袋、お台場などへ向かっていきました。
震災後、支援先からはたくさんのお礼状や報告がきますが、直接訪問されたのは今回が初めてでした。学校支援担当者をはじめ、連盟職員全体が勇気付けられた1日となりました。