謎に満ちたナーガ像のその後!
今年2月、バイヨン寺院の発掘調査中に発見された、謎に満ちたナーガ(ヘビ像)。このたび、無事修理が完了しました!
このナーガ像は、素晴らしい装飾が施されているにも関わらず、寺院のテラスから落ちた後、再び元の位置に戻されることなく、放置されていたようです。しかも、他の道具を磨くための石として再利用されたようでもあり、バイヨン寺院が放棄された後の鍵を握る”謎のナーガ像”として注目されています。
発見当時、ナーガ像は大小合わせて51個の破片に割れていましたが、根気強い作業の末、破片は慎重にもとの位置を探し出され、大部分を復元することができました。
次なる謎は、このナーガ像がテラスのどの位置にあったのか。今後の調査が注目されます。
―豆知識―
バイヨン寺院のナーガの最大の特徴は、ガルーダ(ヒンドゥー教三大神の一人・ヴィシュヌ神の乗る半人半鳥の聖獣)と共に登場することです。ヒンドゥー教の神話上では、ガルーダとナーガは宿敵とされていますが、バイヨンでは仲良く一緒に彫られています。これは土着的信仰(ナーガ)と外来信仰(ガルーダ)を習合したもので、クメール独自の宗教観を具現化したものです。バイヨン期よりガルーダが加わるのは、ヒンドゥー教(外来)要素を強めようとした意図があったとも考えられます。
【『アンコール遺跡バイヨン寺院 彫像修復プロジェクト』ご寄附方法】
日本ユネスコ協会連盟は、世界遺産を守り、伝えることを学び、協力するために、日本人にも親しみの深いカンボジアのアンコール遺跡でバイヨン寺院「シンハ像・ナーガ像」修復プロジェクトを行っています。ご寄附いただいた方は、お名前を刻んだ銘板をバイヨン寺院近郊に設置させていただきます。
①一口5万円
記念品(ミニチュアのシンハ像かナーガ像)の贈呈と銘板へお名前(横10cm×縦2.5cm)を記載させていただきます。
②一口1万円
銘板へお名前(横7.5cm×縦1.5cm)を記載させていただきます。
お近くの郵便局より下記の口座へお振込みください。
口座番号:00120-5-614933 加入者名:SOSアジア世界遺産
なお、通信欄には次の事項を必ずご記入ください。
・お名前・ご住所・連絡先電話番号・e-mailアドレス
・ご寄附金額および口数(一口1万円もしくは一口5万円のいずれか)
・銘板に記載する氏名をローマ字表記(大文字)でご記入ください。(一口につき1名)
【お問い合わせ先】
日本ユネスコ協会連盟 TEL: 03-5424-1121 e-mail:angkor@unesco.or.jp