【活動報告】カンボジア・識字クラス参加者の声が届きました
カンボジアの寺子屋では、今年度も、幼稚園クラスや、小学校を修了できなかった子どもたちへの復学支援などさまざまな教育プログラムを実施しています。
「成人向け識字クラス」もそのうちのひとつで、参加者は週に6日、夕方ないしは夜に寺子屋に集まり、6ヵ月にわたってカンボジアの公用語であるクメール語の読み書きの基本や算数を学習します。
今年度は、6月より、8つの寺子屋にて、計371人が学んでいます。
現在識字クラスで学んでいる人たちの声が届きましたので、紹介します。
サーン・スワさん(スレクバーブ寺子屋)
家が貧しく畑仕事をしなければならなかったので、5年生の時に学校を中退しました。本当は学校をやめたくなかったので、通学する同世代のみんなを見て、悔しい思いをしていました。
識字クラスに通い始めてから、昔学んだことを思い出しています。苦手だった算数も少しずつ分かるようになり、とてもうれしいです。毎日、両親と一緒に畑仕事をした後に寺子屋に行くので疲れていますが、休みたいとは思いません。最後まで通い続けます。学びの機会をいただき、ありがとうございます。
チュオン・キムさん (ポングロ・クラオム寺子屋)
私は一度も学校へ行ったことがありません。私が学校に行く年齢になったころ、両親は多額の借金の返済に追われ、毎日必死に働いていました。私は長女だったこともあり、8人のきょうだいの世話のほか、家事や畑仕事の手伝いをする必要があったため、結局学校に行くことができませんでした。
今、識字クラスに通うことができて、本当にうれしいです。初めて字を書いたときは、手が震えてうまく書けませんでしたが、一文字ずつゆっくりと丁寧に書きました。今は、少しずつ字を読めるようになり、計算もできるようになってきて、とてもワクワクしています。このような機会を与えていただいたことに感謝します。
マオ・センさん (ポングロ・クラオム寺子屋)
私は、両親の畑仕事を手伝う必要があったため、小学3年のときに通学をやめました。識字クラスに通い始めてまだ数ヵ月ですが、学習内容が、自分が営んでいるバイクの修理業に大いに役立っています。例えば算数で、必要な部品などを購入する際や、客から修理代金をもらうときに、計算機を使わなくても計算ができるようになりました。
識字クラスの先生は、とてもいい先生です。彼は授業内容の説明だけでなく、生徒とのやり取りもとても上手です。内容で分からないことがあったときは、躊躇なく彼に聞くことができるような雰囲気を作ってくれています。楽しく学べているので、このまま、識字クラスが終わるまで通い続けることを約束します。
皆さまからのご支援が、たくさんの人びとの学びを支え、希望につながっています。
これからも、世界寺子屋運動へのあたたかいご理解とご協力をお願いします。
「書きそんじハガキ・キャンペーン2023」が始まりました! 書きそんじたハガキや商品券、 プリペイドカードなどを私たちにお送りください。世界寺子屋運動の活動資金として活用させていただきます。