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ウクライナ支援報告・スロバキアより②

2023.02.06

「避難者の方々は、単に温かい食べ物のためにここに来ているのではありません。大切なのは、この場所が与えられる保証です。自分たちが何も持たずに来ても、状況がもっと悪化しても、ここではいつも温かい食べ物が受け取れると確信できることが大事なのです。」 ー PINSK・ソーシャルキッチン担当者

©People In Need Slovakia

ピープル・イン・ニード・スロバキア(PINSK)で「ユネスコ協会・ウクライナ緊急募金」の寄付で行われた支援のうち、今回は約7000人のウクライナ避難民に対して届けられた物資支援について報告します。

    

ロシアによる侵攻開始直後は、迅速に多くの人を受け入れられるよう、各所でさまざまな団体が幼稚園や学校などの施設を使った避難所を開設しました。PINSKスタッフが2022年3~8月にかけて150ヵ所以上の避難所を視察したところ、質が担保されておらず、問題が山積していました。

   

最も厳しいところでは、窓の壊れた工場の床に段ボールを敷いただけのところもありました。平均的なところでも、一教室に大人が6-9人泊まり、シャワーは無かったり、1つのシャワーを20~50人が使っていました。庭でバケツの水を浴びている人もいました。ベッドはあっても、子ども用を3つつなげて一人の大人が使うケースもありました。洗濯機がない施設では、職員が洗濯物を持ち帰り、家で洗う例もありました。

初期の避難所の様子 ©People In Need Slovakia

    

PINSKでも大規模な受け入れをしながら環境整備を進め、一部屋に2家族という基準を設け、早期から洗濯機を搬入したりしました。

食糧は新鮮なものから保存のきくものまで調達し、衣類など身の回りの物、居住に必要なマットレスやベッドリネン類、洗濯機、ストーブなどの物資を届けました。

    

多くの緊急人道支援が不定期に届く傾向にある中、PINSKは定期的・継続的に支援する仕組みを作りました。これは避難者の人びとにとって、先の見えない中、わずかでも自分たちの暮らしをコントロールする余地をつくることにつながり、大きな効果があったということです。

   

   

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