インドの識字クラス
インド担当の鴨志田です。
インド・ゴカック寺子屋プロジェクトでは、成人女性のための6週間の識字クラスを1月中旬から始めました。今回は、カナガウ寺子屋でのクラスをご紹介します。
クラスでは大学生の識字ボランティアが10人の生徒を教えます。生徒は25歳から50歳くらいまでの女性たち。時間は夜の6時から8時くらいの2時間で、週6日。教科書は、政府の教科書『バリゲ・ベラク(人生のための光)』を使い、一人ひとり丁寧に文字の読み書きの基本を教えています。
識字ボランティアが練習問題をチェック
字が全く読めなかったときには、バスに乗るときや買い物をするときに周囲の人に助けてもらっていたという女性たち。ゴカックの町から家に帰るときには、「これはカナガウ村に行くバスですか?」という具合に。
でも、授業を受たことで「ポスターや看板の大きな字が読めるようになった」とか、「自分の名前や夫の名前、村の名前もわかるようになった」とか、女性たちは嬉しそうに話してくれました。まだまだ、小さい字だと文字が同じように見えて間違えることもあるみたいですが。
子ども連れで授業を受ける女性も
彼女たちは、字の読み書きができなくても今までなんとか生活していました。でも、今回自分たちが識字クラスに参加した理由を教えてくれました。「他人に頼らないで生きていきたい」、「自分の名前くらい自分で書きたい」と。今までは自分のサインさえ拇印で代用していました。
黒板にカンナダ語を書く練習
2011年度は、45村で合計900人の女性たちが基礎的な識字能力が身につけられるよう、寺子屋や民家での識字クラスが続けられています。少しずつ字の読み書きができるようになり、ゴカックの女性たちは自立した新しい人生を歩みはじめています。