遠くパリから祈りを込めて(後編)
引き続き、企画広報部の間辺です。
3月10~16日までのパリ出張で出席した、チャリティコンサートについてご報告です。
このコンサートに出演されたのは、NHKの音楽番組で有名な指揮者の佐渡裕さん、昨年4月のコンサートで指揮をされた阿部加奈子さん、ピアニストの辻井信行さん、ヴァイオリニストの周防亮介さんなど、そうそうたる方々!
また、日本人だけでなく、世界各国で活躍する演奏者が集まり、まるで夢のオーケストラ!でした。
さらに、プロとして活躍する演奏家だけでなく、佐渡さんが芸術監督を務める神戸のスーパーキッズオーケストラも参加し、非常に個性的で、大々的なコンサートとなりました。
コンサートでは、バッハの「G線上のアリア」、ラヴェルの「ボレロ」などよく耳にする音楽も演奏され、わたしも癒された時間を過ごしました。
また、自らも被災した石巻市宝来館の女将・岩崎昭子さんが壇上に上がり、ご自分の体験をお話しされる一幕も。(岩崎さんは、震災後町の復興のために佐渡さんにコンタクトをとり、それ以降交友が続いているそうです。)
壇上で岩崎さんは、(震災直後)生きていても、まるであの世とこの世を行ったり来たりしている気分を味わったこと。その中でもしなやかに立ちあがり、次の世代のために新しい町を築くことを志したことなど自らの言葉で語り、最後に「日本はこれから桜の季節。これからも応援お願いします。また、桜咲く日本、東北へお越し下さい。」と、桜を一枝手にし、お話しされていました。
どんな演奏も、岩崎さんの言葉に勝るものはなく、この日一番の拍手が送られていました。(と思います。)
ちなみに、わたしたちはただ「お客様」としてだけ参加したわけではありません。昨年4月のコンサートでお預かりした寄附金の活動報告、また現在の被災地支援について、当協会連盟理事長の野口がお話しする時間がありました。観客の皆さま、注意深く聞いてくださり、わたしたちとしても感謝を伝えられる時間をとれたことは、非常に嬉しいことでした。
この報告の場で、現在、ユネスコ協会就学支援 奨学金で奨学金を受けている4名の子どもたちを紹介。彼らの語る「夢」。その健気さ、純粋さに何度も見ても涙ぐんでしまいます・・・・・わたしが。
さて、コンサート終了後、ロビーでは展示を見る方、コンサートの成功を祝う人でごった返し。ここで発生したのは、俗にいうロビー外交???外交というわけではないのですが、報告のため壇上に上がった野口理事長の周りには人だかり。また、既に何度もパリに来ていて顔見知りも多い寺尾事務局次長の周りにも人だかり。
ようやく、荷物番をしていたわたしのもとに戻ってきたお二方は、これこれこういう人がこんな支援を提案してくださった、とか、こんな支援を約束してくれた、などなど満面の笑み。日本では会議場で物事が進みますが、ここパリでは、こういった場がその大きなきっかけになることを目の当たりにしました。ここで発生した被災地支援の提案や協力が、実際にどんな形になるのか(はたまたならないのか)は、乞うご期待!
以上、パリ出張での一幕、ご紹介しました。
*おまけ*
コンサート翌日から怒涛のような会議づくし出張となったわけですが、理事長や事務局次長の側にいるわたしにまで、たくさんの方が、「コンサート行ったよ。あの報告、分かりやすかった。また募金するね。頑張って。」と言ってくださるおまけ付きでした。会議の事務作業でてんやわんやでしたが、今後の仕事のさらなる原動力になったのは言うまでもありません。