未来遺産運動ニュース(23’9月号)~日本の豊かな自然や文化を100年後の子どもたちに
日本ユネスコ協会連盟では、日本国内の豊かな自然や有形・無形の文化を、地域の“たからもの”として100年後の子どもたちに伝えていくことを目指し、未来遺産運動を行っています。自然・文化の継承に取り組む全国79の「プロジェクト未来遺産」では、日本各地でさまざまな活動を展開しています。
各団体のイベント情報・活動報告は下記をご覧ください。
【「プロジェクト未来遺産2022」登録証伝達式 実施報告】
■《沖縄県島尻郡北大東村》大東太鼓~北大東島の子どもたちが伝える開拓の文化~(7/28)
【イベント情報一覧】
■《愛知県瀬戸市》自然ウォッチング(9/3)
■《岡山県備前市》「20回目の三石灯りの街」開催(9/9)
■《大分県中津市》大新田ビーチクリーン&松葉かき(9/10)
■《福岡県福岡市》「秋の国際海岸クリーンアップ」に賛同した和白干潟クリーン作戦(9/23)
■《富山県中新川郡立山町芦峅寺》越中國立山 布橋灌頂会(9/24)
【活動報告】
■ 和白干潟の自然観察ガイド講習会「フィールド編」報告(7/30)
【「プロジェクト未来遺産2022」登録証伝達式 実施報告】
大東太鼓~北大東島の子どもたちが伝える開拓の文化~
(開催日)2023年7月28日(金)(エリア) 沖縄県島尻郡北大東村
(団体名)大東太鼓 北曙会
(活動概要)
沖縄本島の東方約360kmに位置する北大東島に、八丈島からの開拓者によって持ち込まれた八丈太鼓は、和太鼓奏者・林英哲氏の現代的な太鼓が加わったことで、独自の演奏スタイルの大東太鼓として花開いた。島内には大人の指導者がいないため、最上級生である中学3年生が幼稚園生までを指導し、子どもから子どもへと技術が継承されている。子どもたちによる力強い太鼓の演奏は、村の行事や祭事には欠かせない存在となっており、村をあげて子どもたちを応援することで住民の誇りと一体感を生み出している。
(事務局報告)
人口約600人の北大東島で行われた登録証伝達式には住民約60名が集まり、盛大な式となりました。すっかり島のファンとなった未来遺産委員の西山厚先生より「北大東島と私」というタイトルで講演をいただき、離島ならではの習慣や開拓の歴史、島の文化など北曙会の背景と、子どもたちが演奏する大東太鼓の魅力をお話しいただきました。式典の最後には北曙会による公演が行われ、心臓に響く力強い演奏を体感してきました。翌朝は北曙会のメンバー全員で行うトレーニングや上級生による指導など、評価のポイントとなった子どもの中で技術が引き継がれる様子を見学させていただきました。
【行事・イベント情報】
※内容は掲載日時点のため、最新情報は各団体のHPなどを確認いただくようお願いします。参加のお申し込みや行事などに関するお問い合わせは、各団体へご連絡ください。
【参加者募集】自然ウォッチング
(主催団体より)
4月~12月の第1日曜日の9:30~14:00まで、自然ウォッチングを開催しています。都市近郊にありながら、自然豊かな万博記念の森として残された海上の森で、植物・野鳥・昆虫などを観察しながら知識を深めませんか?
【集合時間・場所】当日9:20までに海上の森入口駐車スペースに集合 ※申込不要
少雨開催 対象:小学生以上 ※小学生は保護者要同伴 参加費:100円/人
詳しくは下記の年間計画をご覧ください。
【イベント】「20回目の三石灯りの街」開催
(主催団体より)
2023年に備前市は「SDGs未来都市」になりました。そこで20回目となる本年は、SDGsを考える灯りの街として使用済みペットボトルを再利用する灯明づくりに取り組んでいます。また、今回はSDGsゴール14「海の豊かさを守ろう」をテーマに地上絵でクジラを描きます。皆さまのおこしをお待ちしています。
【参加者募集】大新田ビーチクリーン&松葉かき
(大新田海岸松林再生プロジェクト)
(主催団体より)
大新田(おおしんでん)ビーチクリーン・松葉かきを9月10日(日)に開催します。中津の春の風物詩だった浜遠足の復活を目指して活動しています。松葉や草を熊手でかき集めて運びます。集めた松葉と草は堆肥にして活用します。皆さまのご参加お待ちしております。詳しくは下記のチラシをご覧ください。
【参加者募集】「秋の国際海岸クリーンアップ」に賛同した
和白干潟クリーン作戦
(主催団体より)
当会では毎月第4土曜日に、干潟クリーン作戦と自然観察を実施しています。今月は定例活動に加え、JEAN(Japan Environmental Action Network )主催の「秋の国際海岸クリーンアップ」に賛同し、ゴミの内容を調査・改善する方策を探っています。学生や社会人など幅広い年代の参加を歓迎しますので、ご興味のある方は当日現地にお越しください。参加費無料です。
【集合場所】和白干潟海の広場(福岡市東区和白4丁目)※駐車場なし/西鉄電車唐の原駅下車徒歩5分
【連絡先】090-1346-0460(田辺)
①各自がマスクを着用し手を消毒する。暑いときは熱中症予防のためマスク非着用。②飲み物持参。
【イベント】越中國立山 布橋灌頂会
(主催団体より)
江戸時代、霊山立山への登拝を許されなかった女性たちを救うため、この世とあの世の境とされる朱塗りの「布橋」を渡ることで極楽往生への願いをかなえた、伝統の橋渡りの儀式「布橋灌頂会(ぬのばしかんじょうえ)」が9月24日(日)に開催されます。儀式は3年に1度の開催で、目隠しをした白装束の女人衆は心の癒しを求め、赤い布橋を渡り切ります。「女人衆」の募集はすでに終了していますが、一般参加者の橋渡り体験を先着200名、当日受付いたします。
※マイカーでのお客様は、芦峅寺地区には駐車場がありませんので必ず「立山山麓スキー場・極楽坂エリア駐車場」へ止めて頂き、シャトルバスにて会場へお越しください。
詳しくは下記のチラシをご覧ください。(体験料:お一人様3,000円、記念品付)
【活動報告】
和白干潟の自然観察ガイド講習会
「フィールド編」報告
(開催日)7月30日(日)(エリア)福岡県福岡市(団体名)和白干潟を守る会
(主催団体より)
当日は小雨でしたが、講習会の頃には晴天となりました。家族で参加していた子どもたちは、長靴に海水が入ってくるのも構わず沖まで行き、楽しそうに遊んでいました。雨で湧水が増えていた中をアシの観察をしながら進み、途中で出会ったクロツラヘラサギやコメツキガニなどの観察、ゴミ拾いを行いました。
立花山をバックに記念撮影後、講師にお招きした九州大学の清野聡子先生から「今日見た草木や生物には他の場所では見られない種類もあり、大都会のそばによく自然が残っていたなと思います」とお話をいただきました。私たちは今後も、この貴重な自然海岸が残る和白干潟を守っていきます。
未来遺産運動では、多くの皆さまに身近な地域や全国各地の「プロジェクト未来遺産」に関心を持っていただくことで、地域を越えた新たなつながりを生み出し、日本全国に応援の輪が広がることを目指しています。