【U-Smile活動報告】未来の社会を創る体験旅行
昨年の9月に山口県宇部市と連携協定を締結し、今年3月に宇部市の子どもたちを対象に「働く」ことを意識した体験機会を提供する新たな支援を実施。宇部市の居場所支援団体に通う子どもたちを東京へ招き、企業訪問や、職業を体験できるテーマパーク「キッザニア東京」への訪問などを行いました。
企画の背景
相対的貧困をはじめ、さまざまな困難を抱える子どもたちは、社会体験や感動体験の機会が少ない傾向にあります。学校以外での多様なアクティビティを体験し、親や学校の先生以外の大人とふれあうことで、新たな成長や夢を持つきっかけを得ることができます。特に家庭環境に恵まれない子どもたちにとっては、旅行を通じて生活習慣や、食事習慣を身に付けることができる大変重要な経験となります。
東京体験旅行の概要
- 実施日:2024年3月27日(水)~29日(金)
- 対象者:宇部市の居場所支援団体に通う子どもたち19名
- 体験内容:
- 3月27日(水)
- JAL スカイミュージアム、格納庫見学
- 東京タワー見学
- 3月28日(木)
- キッザニア東京訪問
- 企業体験プログラム(金融教育、マインクラフトのゲーム)
- 交流会(子どもたちと支援企業様、当連盟関係者の交流)
- 3月29日(金)
- 社員食堂での昼食、札勘・加算器の体験
- 劇団四季「アラジン」観劇
今回の実施にあたり、複数の企業様から体験プログラムをご提供いただきました。企画段階からご協力いただき、当日も社員ボランティアとして運営をお手伝いいただきました。
参加した子どもたちの感想
- ・旅行に行くことができてたくさんの職業を見ることができました。色々なことを見たり、体験したりできてとても楽しかったです。
- ・家では中々味わえない経験で本当に嬉しかったです。
- ・飛行機は、高く飛んでちょっと怖かったです。楽しかったことは、東京タワーに登ったことです。お世話になった人へ、支えてくださってありがとうございます。
居場所支援団体スタッフの声
2泊3日の貴重な体験の場を提供していただき、子どもたちの大きな成長を感じました。特に、彼らが物事に対して自発的に取り組み、考え、行動する姿勢に感動しました。社会体験では、お金を得ることや、それをどのように活用するかについても考える機会を得ました。最後にアラジンを観劇し、力強い表現が心に深く響き、涙を流す子どもたちもいました。この素晴らしい体験を実現してくださった協力企業の皆さま、そしてユネスコ協会連盟の皆さまに心から感謝申し上げます。
協力企業のご担当者様より
子どもたちが初日より主体的・能動的に動けるようになったと感じます。継続的にかかわることで、子どもたちの成長が感じられ、自分たちの活動の意義を感じられました。
日本ユネスコ協会連盟 担当者より
今回の参加者には不登校の子どもたちも複数いました。始めは俯いていた彼らが、さまざまな体験に参加していくうちに表情が明るくなり、最終日には満面の笑顔で「楽しかった!また来たい。」と目を見て伝えてくれ、本当に嬉しかったです。旅行後には彼ら自らの意思で登校を再開したそうです。今回の旅行で、働く大人たちとふれあい、さまざまな体験をしたことで彼らは自己肯定感を得られたのではと感じます。体験格差が貧困を生むともいわれています。困難な状況の子どもたちへの支援にこれからも取り組んでいきたいと思います。
ご支援のお願い
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