アフガニスタンの復興に尽力した中村哲さん逝く
2019.12.05
- 長きにわたりアフガニスタンで人道支援活動を続けるNGO「ペシャワール会」の現地代表で医師の中村哲さんが昨日、アフガニスタン東部ナンガルハル州の州都ジャララバードで銃撃に遭い、亡くなられました。中村さんは、1984年からパキスタン北西部のペシャワールでハンセン病患者の診療に従事し、その後アフガニスタンにも医療活動を展開。2000年以降は大干ばつに見舞われた同国で、人々の生活に不可欠な井戸や農業用水路の整備にも取り組んできました。
2001年9月11日のアメリカ同時多発テロの直後に起きたアフガニスタン空爆により、数多くのアフガニスタン難民が隣国パキスタンに逃れた際、日本ユネスコ協会連盟では「アフガニスタン難民支援緊急募金」を実施しました。集まった募金の中から200万円を中村さんが代表を務めるペシャワールの会に託し、食料、医療支援を行いました。翌2002年からは、日本ユネスコ協会連盟も独自でパキスタン難民キャンプでの教育支援を開始、その後アフガニスタンでも世界寺子屋運動を始めるに至りました。
「村が安全に豊かに暮らせるようになれば村人はテロ組織などに入らずに済む」(本人の言葉より) 最後まで信念を貫き通された中村哲さんのご急逝を悼み、謹んでご冥福をお祈り申し上げます。