南相馬市立上真野小学校の校庭に花壇を復活させるプロジェクト
小春日和の10月29日朝9時半、福島県南相馬市の上真野小学校に、三菱東京UFJ銀行社員ボランティア41人と日本ユネスコ協会連盟関係者2人が到着しました。
この上真野小学校には、福島第一原発事故の影響で、これまで南相馬市の南部から3校が退避して一緒に授業をしてきました(そのうち2校はようやく元の校舎に戻ることができました)。
放射性物質の影響で一時は0.5マイクロシーベルト/時の線量が検出されていたため、校庭の土の除去作業が行われて、山砂が代わりに入れられました。おかげで線量は0.1マイクロシーベルト/時にまで下がったのですが、花壇がなくなってしまい、校庭が殺風景では子どもたちがかわいそうだと、花壇を整備したいとの希望を先生方は持っていました。
その願いを叶えるためボランティアの人たちは、園芸業者のかたと、休日出勤された学校の先生、それに何よりもPTAの会長さんなど地元の方の手助けをもらいつつ、パンジーとスミレを校舎の前と校庭脇の花壇に植えていきました。
元PTA会長の農家の方からは、「もうちょっとまっすぐ植えないと見栄えがねぇ」という厳しい指摘を受けつつ、ボランティアは汗だくになりながら、肥料を混ぜ合わせ、苗を植えていきました。
全員の熱意が仕事のスピードを加速して、午後までかかる予定が午前中で全作業が終了。殺風景な風景が温かい温度が感じられる校庭に変わりました。
校長先生からは、「月曜日に子どもたちが来たら、学校が花いっぱいになって驚くでしょう。ありがとうございました」という感謝の言葉をいただき、ボランティアは快晴の秋空の南相馬をあとにしました。