東日本大震災から2年
1万9000人近くもの死者・行方不明者を出した、東日本大震災から2年。
被災地の復興には時間がかかっており、沿岸部の地域はまだまだ当時のままといってもよい状況です。この間、私たちはさまざまな活動をおこなってきました。
支援活動を行う上で心がけたことは、①迅速に支援すること、②変化する被災地のニーズに合った支援をすること、③被災地の自治体や学校に極力負担をかけないように支援することでした。
私たちがこれらの点を実現することができたのは、ユネスコに対する現地教育現場のご理解とご協力に加え、自ら被災しながらも地元の教育委員会や被災校との架け橋となってくださった被災地ユネスコ協会のご尽力があったからです。そしてなによりも、子どもたちへの教育支援が大切だと寄付してくださった、全国のユネスコ協会や支援者の方々の温かい思いやりがあったからこそです。本当にありがとうございました。
私たちは、引き続き、子どもたちへの奨学金支援を中心に、活動を継続します。皆さまのご支援をよろしくお願いいたします。
日本ユネスコ協会連盟の東日本大震災支援
次の3つの分野で、緊急・復興支援に取り組んでまいりました。
【1】被災した子どもたちに対する給付奨学金の支援
●震災で経済的に苦しい状況にある家庭の子どもたちに3年間の奨学金を支援する「ユネスコ協会就学支援奨学金」を給付。(1,777名 2013年3月時点)
●三菱UFJフィナンシャルグループと協働で、東日本大震災により親御さんを亡くされた遺児・孤児の皆さまに小学校入学から高校卒業時まで奨学金の支援を給付。(1,231名 2013年3月時点)
【2】コミュニティの絆を再生するための物資支援
●多くの子どもたちに「心のケア」にもなる「図書・本」になるべく触れる機会を提供するために、移動図書館車を4台寄贈。また、地域の交流の機会を促進するコミュニティ図書館も支援。
●学校まで子どもたちの足を確保するための取り組みとしてスクールバスの支援や学校へのサイエンススクールの開催支援
●両親ともに働く家庭が増え、子どもの安心できる場所として学童保育所、遊具などを支援
●人びとの気持ちをつなぐ故郷の証である郷土芸能やお祭りへの物資支援
●子どもたちの心理的ストレスを軽減することを目的とした子どもキャンプなどを実施
【3】津波被災校および原発退避校に対する緊急物資支援
●144校・2教育委員会へ緊急物資支援