被災地から発信 防災教育の大切さ
2012.02.08
企画広報部の本間です。
大船渡ユネスコ協会から、東日本大震災の体験を基にした津波防災学習資料「津波はいつかまた来る」が発行されました。
全5章で構成され、第1章2章では、津波の恐ろしさを伝える写真やさまざまな人の体験談が収録されています。
お父さんが行方不明の小学校3年生の男の子はこのように書いています。
「(中略)停電で真っ暗なところで、一晩中すごしましたが、やはり、ものすごく悲しかったのと怖かったのを、今でもときどき思いだすと、泣きたくなります。けれども、ぼく達のためお母さんがいっしょうけんめい働いているので、学校で勉強と、早く家に戻って、友だちをいっぱいつくり、サッカーなどをしておとうさんのような大人になりたいと思います。」
津波を憎む感情や、それでも前を向いて頑張る気持ちが伝わってくるものばかりです。
第3章は、津波で校舎が全開したものの、児童が全員助かった起喜来小学校の防災教育の方法を校長先生が語っています。第4章5章では津波のメカニズムをわかりやすく伝えています。
大船渡ユネスコ協会の佐々木仁也会長は、
「防災教育の方向性を被災地から打ち出せたと思う。怖い場面は多いが、読み終えたときに希望が持てるように配慮した」と話してくれました。
子どもたちが将来の津波に備える貴重な教育読本として活用してくれることを願い、県内の小中学校、公立図書館、全国のユネスコ協会に配布されます。
希望者には、1000円(送料込み)で販売しています。
村田プリントサービス FAX:0192-26-3738