花、咲くことを願って
こんにちは。震災子ども支援担当の佐藤です。
MUFG・ユネスコ協会復興育英基金の学校花壇の再生プロジェクト。この春2度、MUFGの社員ボランティアさん達とともに岩手県にお邪魔しました。
■4月27日(土) 宮古市立田老第一中学校■
今回で3回目の花壇再生訪問となります。今回も校舎前の花壇とたくさんのプランターに花苗を植えました。保護者会のため登校していた生徒のみなさんも、一緒に作業をしてくれました。
この日は、東北のお花見名所のひとつである”石割桜”が満開を迎えていました。花崗岩の割れ目から芽を出した桜は、岩の割れ目を広げながら成長しているそうです。学校から駅へ帰る途中、その桜がある盛岡地方裁判所前を通りました。バスから観ることのできた立派な桜に、参加者一同逆に元気をいただくことができました。
■5月18日(土) 岩手県立宮古工業高等学校■
4月に比べるとだいぶ気温も温かくなっていました。学校の先生や保護者の方と一緒に、学校正門両脇の大きな花壇に、花苗とキャラの苗木を植えました。
津波被害を受けた学校・地域では、今回の教訓を受け継ぎ未来の防災に活かそうと積極的に取り組んでいます。
今回訪問した2校でも、生徒の皆さんが防災資料を作成し、発表をしてくれました。
三陸地方では古くから「てんでんこ(=てんでばらばらに)」という言葉が語り継がれ、津波がきたら各自がそれぞれ逃げて自分の命は自分で守るという教えがあること、今回の地震と津波の被害の実情、被災したときに感じたことなどが発表されました。
上の写真は、生徒さんの制作した津波模型です。等高線をもとに地域の立体模型を作成し、津波発生後に押し寄せる波をビジュアルで理解することができます。波は水を注いで発生させます。リアル感を出すために船や木材の模型もつくり、それらが流されてゆく様子や高台に波が来る様子が、とてもよくわかります。
今回出会った生徒のみなさんや先生方、そして地域の人びとの防災意識の芽が、4月に見た石割桜のように、たくましく成長してほしいと感じました。