北海道の高校生が、第2回東北物産展を開催しました。
広報の間辺です。
昨年のブログでご紹介した北海道岩見沢の高校生が企画した物産展(昨年の記事はこちら)が、今年も開催されました。
この物産展は、企画から仕入れ交渉、販売、報告書の作成までほとんどすべてを高校生が主体的になって実施します。また、売上金はユネスコ協会就学支援奨学金にご寄付いただきました。この度、今年度開催された2回目の物産展の報告書が事務局に届きました。
報告書によると、岩見沢市内の4校の高等学校(岩見沢農業高等学校ボランティア部・岩見沢市立緑陵高等学校ボランティア部・岩見沢東高等学校ボランティア部・岩見沢高等養護学校生徒会執行部)計104名が取り組んでくれたそうです。
報告書には組織構成や標語、商品説明や感想まで、詳しく記載されています。
まず、物産展に取り組むにあたって高校生が始めたのは、1口500円の活動資金集め。参加協力校4校がボランティア活動でつながりのある市役所や地元の信用金庫、商工会議所等へ依頼に行ったそうです。
その後、東北の生産者へ趣旨の説明と仕入れの交渉。ここで、販売商品12品目が決まります。さらに、ただ販売するだけではなく、東北の現状や現地の思いを伝えるためのパネルを制作し、販売会宣伝のためのポスターやチラシ、販売ブースのディスプレイ等も制作します。
販売会本番前には、各学校の学校祭や市内イベントで、計7回にわたるミニ販売会を開催。そしていよいよ本番当日を迎え…。
送られてきた報告書からは、高校生の熱気が伝わってくるようです。
特に仕入れ交渉時の写真には、おそらくこのような電話に慣れていないだろう女子高校生が、受話機を両手で持って、一所懸命話している姿が写っていて非常に印象的です。
「そのがんばりは、ちゃんと来ているお客さんに届いているよ。」
「東北の未来を築くのは皆さんです。苦労が多いことと思いますが、しっかり勉強して皆さんが元気に成長することを心から祈っています。」
「支えあうことの大切さを体験し、身につけることは一生の宝になるでしょう。・・・私も実行します。」
「自分の小さな世界から1歩2歩と踏み出す活動は、とても貴重ですね。そして、私たち大人も刺激されます。」
「今君たちがやっていることは、種まきです。なかなか目に見えてくるものがすぐには現れないけど、必ず大きな花になります。一歩一歩その花を広げていく君たちの活動に敬意を表します。」
これらは、報告書に記載された物産展にきたお客さんからの高校生へのメッセージです。高校生の姿をみて、何かを学んだ・得た・感じた、方々が非常に多いようです。これらのメッセージ、お客さんが高校生をみる目がとても優しくて温かくて、読んでるこちらまでぐっときてしまいます。
そんな中にこんなメッセージがありました。
「大人たちはついつい時の流れに負けて、東北支援への気持ちをしまいこんで・・・ますね!皆さんの真心を感じることで、反省し、日本・世界がみんなで幸せにならなければならないとの思いを新たに感じることができましたよ!」
まさに、ユネスコのめざす未来がここにあるかのようです。
高校生たちが集めたこの寄付金は、被災地の子どもたちのために大切に使わせていただきます。彼らのこの計画力と実践力には、頭が下がる思いです。彼らに負けない仕事をしょうと、喝をもらいました。