写真ではとても伝えきれない驚きの制作過程
星埜です。
財団法人美術院国宝修理所で制作された石巻市の雄勝法印神楽の
面の制作過程(実況ではありませんが)について、ご紹介します。
わっ 桐材から木取りをします。ここから手作業とは、さすが美術院。
わわっ なにかが。。
わわわっ なにやら・・・
わわわわっ おおう、顔が現れてきました。
わわわわわっ あ、白くなった。(胡粉を使っています) ※胡粉(ごふん)とは・・・貝殻(カキ、ホタテ、ハマグリなど)を砕いて作られる顔料。
わわわわわわっ 金が目に入りました。
わわわわわわわっ 完成
うーん。この製作過程、何度くりかえしてみても面白いですね。何度も何度も見返してしまいます。本当はパラパラ漫画になるくらい写真があり、すべてご紹介できないのが残念です。
それにしても、今回、ご協力いただいて、これほどの作業をされる財団法人美術院国宝修理所とはどんなところなのでしょうか??
その歴史は古く、明治39年に、岡倉天心が2部門からなる美術院を創ったことにさかのぼるそうです。当時、第一部門は、美術品の新制作を手がけ(現在の”院展”に至ります)、第二部門として社寺の古美術品修理を担っていました。この第二部門からの流れを受け、財団法人美術院国宝修理所の「木造彫刻修理」技術は、100年以上受け継がれた伝統的な技法に基づいて修理を行い、国の「選定保存技術」第1号として選定されています。
日本に、世界に誇れるこのような素晴らしい無形文化、技術が受け継がれてきて、とても嬉しくなりますね。 100年後の雄勝町に受け継がれる日本の美術品がまた一つ増えたのでしょうか。