未来遺産運動ニュース(7月号)~日本の豊かな自然や文化を100年後の子どもたちに
日本ユネスコ協会連盟では、日本国内の豊かな自然や有形無形の文化を、地域の“たからもの”として100年後の子どもたちに伝えていくことを目指し、未来遺産運動を行っています。自然・文化の継承に取り組む全国79の「プロジェクト未来遺産」では、日本各地でさまざまな活動を展開しています。
日本各地の行事・イベント情報は下記をご覧ください。
【「プロジェクト未来遺産2022」登録証伝達式 実施報告】
■《岡山県備前市》三石(みついし)灯りの街
~子どもたちと伝える耐火煉瓦で栄えたまちの記憶~(5/21)
【行事・イベント情報一覧】
■《愛知県瀬戸市》森であそぼう! (夏だ!虫むしどーこだ)(7/9)
■《福岡県福岡市》 和白干潟(わじろひがた)クリーン作戦と自然観察(7/22)
【活動報告】
■第25期和白干潟の自然観察ガイド講習会開催(5/7)
■4年ぶりの「姶良市加治木町くも合戦大会」開催(6/18)
■第9回中城(なかぐすく)村南上原子ども組踊上演会創作組踊
「糸蒲(いとかま)の縁」(2022.11/13)
【Pickup】
■「町家再生人」北島力(きたじまつとむ)さん インタビュー映像
【「プロジェクト未来遺産2023」募集のご案内】
【「プロジェクト未来遺産2022」登録証伝達式 実施報告】
【登録証伝達式】三石灯りの街~子どもたちと伝える耐火煉瓦で栄えたまちの記憶~(5/21)
(開催日)2023年5月21日(日)(エリア)岡山県備前市(団体名)Mプロジェクト協議会
(活動概要)
岡山県備前市三石地区は日本の近代化を支えた耐火煉瓦産業で栄えたまちである。その当時の隆盛を伝える近代建築群が織りなす景観と、まちの歴史の記憶を守り伝えるために、地域住民が一丸となって「三石(みついし)灯りの街」をはじめとして、写真展の開催や地図やグッズなどの制作など多様な活動に取り組んでいる。
(事務局報告)
三石ふれあいセンター(三石公民館)で行われた登録証伝達式は、備前市立三石中学校の生徒会の2人が司会を務め、多くの地域の方が参加し、地元のゆるキャラ「ミタゴン」が駆けつけるなど、アットホームな雰囲気の中での開催となった。
昭和25年当時の街の映像を流しながら団体の久山会長が当時の解説を行った際には、参加者からも様々な思い出が飛び出し、大変な盛り上がりを見せた。地域の方々がいかに三石の街を愛し、大切にしているか伝わる登録証伝達式となった。
【行事・イベント情報一覧】
【参加者募集】 森であそぼう!(夏だ!虫むしどーこだ)(7/9)
(主催団体より)
海上(かいしょ)の森と里にはたくさんの花・虫・鳥たちが生きている。食べて歌って家族をつくって、わたしたち人と同じように暮らしているよ!みんなで見つけに行こう!夏だ!虫どーこだ!
対象:小学1年生~4年生まで(保護者要同伴)
※詳しくは下記のチラシをご覧ください。
【参加者募集】和白干潟クリーン作戦と自然観察(7/22)
(主催団体より)
毎月第4土曜日(12月第3土曜日)実施。学生や社会人など幅広い年代の参加を歓迎します。ご興味のある方は当日現地にお集まりください。
※駐車場なし/西鉄電車唐の原駅下車徒歩5分 参加料:無料
連絡先:090-1346-0460(田辺) 1.各自がマスクを着用し、手を消毒する。
※暑いときは熱中症予防のためマスク非着用。2.飲み物持参
【活動報告】
第25期和白干潟の自然観察ガイド講習会(5/7)
(開催日)2023年5月7日(日)(エリア)福岡市東区 (団体名)和白干潟を守る会
(活動概要)
自然観察ガイド講習会は1997年から開催しています。数多くの生き物が生息し渡り鳥が飛来してくる和白干潟は福岡市の膨張とともに変化し続けており、この干潟を未来に残していくために自然観察会を定期的に開催しています。
今回は観察会のガイドを養成するために「自然観察ガイド講習会」を実施しました。
講師を引き受けてくださった九州大学の清野聡子先生は2005年に「和白干潟をつつむ海と陸の体験」の講義をしていただいた縁があります。今回は雨のため座学のみとなってしまったので、フィールド講習は6月24日に改めて行いました。
地元と一緒に自然を守ることができる時代になっています。地元を巻き込んでいきましょう。
4年ぶりの「姶良市加治木町くも合戦大会」(6/18)
(開催日)2023年6月18日(日) (エリア)鹿児島県姶良市加治木町
(団体名)姶良市加治木町くも合戦保存会
(活動概要)
6月18日(日)に令和2年からコロナ蔓延防止対策で中止していた「姶良市加治木町くも合戦大会」を4年ぶりに開催しました。戦いの前に、姿の美しさを競う【優良ぐもの部】に33匹の美蜘蛛がエントリーされステージ上で審査が行われました。
【合戦の部】では、カナダからの参加を含め大人の部52名、少年の部50名自慢のコガネグモ(雌)306匹が「ひもし(長さ60センチの横棒)」上で、司会の「残ったぁータァータッタッタ・・・」の実況の中、熱いデュエルを繰り広げました。 午後からは、合戦の部で3勝したクモしか出場できない【王将戦の部】で、大人の部21匹、少年の部20匹のトーナメント戦の結果、今年一番強いくもが決定しました。大人の部優勝者は20年前から毎回参戦されている県外在住の方で初制覇とのことです。 多くの来場者で会場は終日熱気に包まれていました。
第9回中城村南上原子ども組踊上演会創作組踊「糸蒲の縁」 (2022/11/13)
(開催日)2022年11月13日(日)(エリア)沖縄県中頭郡中城村
(団体名)中城村南上原組踊保存会
(活動概要)
当保存会は地域の史跡や故事を基に創作した組踊「糸蒲の縁」を継承・保存し、地域の伝統文化として後世に残すことを目的に設立され、子どもたちを中心に組踊の上演を行っています。
令和4年11月13日(日)「美ら島(ちゅらしま)おきなわ文化祭2022.~第37回国民文化祭・第22回全国障害者芸術・文化祭~」の連携事業として、中城村の「吉の浦会館」にて組踊上演会を開催しました。
当日は、地域の協力も得て琉球古典音楽斉唱、琉球舞踊、組踊を上演しました。観客からは「プロ並みに高い演技力で素晴らしかった。自分もやってみたい。地域の歴史を知る良い機会となった。」など多くの感想をいただきました。子どもたちは上演するたびに自信を得て大きく成長し、伝統文化継承の道へ進む人材も出てきております。また、子どもたちの活躍は地域の誇りであり、明るい未来に期待しています。
【Pickup】
「町家再生人」 北島力さん インタビュー映像
(団体名)NPO法人八女町家再生応援団
(概要)町家再生のプロとして八女福島の町並み保存を担う北島力(きたじまつとむ)さん。 50軒以上の町家を改修し再活用してきた北島さんのこれまでの活動と今後の思いを「八女のロマン」のYouTubeチャンネルにて配信しています。
「プロジェクト未来遺産2023」募集中
未来遺産運動では、身近な文化や自然の価値を大切に守り伝える市民の活動である「プロジェクト未来遺産」の募集を行っています。専門家による審査を経て、「プロジェクト未来遺産」として登録された活動には、登録証と活動応援金20万円が授与されます。地域の“たからもの”を100年後の子どもたちに伝えたい、そんな思いのもと、未来への継承に力を注いでいる団体からのご応募をお待ちしています。
■募集期間:2023年5月11日(木)~8月10日(木)必着
■募集対象
1. 市民が主体となって地域の有形文化(建造物や遺跡等)を守り継承するプロジェクト。
2. 市民が主体となって地域の無形文化(演劇・技術・祭り等)を守り継承するプロジェクト。
3. 市民が主体となって地域の自然(自然景観や生態系等)を守り継承するプロジェクト。
■応募方法
募集要項にて詳細を確認の上、所定の応募シートに必要書類を添えて、メールにてご応募ください。
募集に関する詳しい情報は、下記のリンクからご覧ください。
未来遺産運動では、ひとりでも多くの皆さまに、身近な地域や全国各地でがんばっている「プロジェクト未来遺産」に関心を持っていただくことで、地域を越えた新たなつながりを生み出し、日本全国に応援の輪が広がることを目指しています。