未来遺産運動ニュース(23’8月号)~日本の豊かな自然や文化を100年後の子どもたちに
日本ユネスコ協会連盟では、日本国内の豊かな自然や有形無形の文化を、地域の“たからもの”として100年後の子どもたちに伝えていくことを目指し、未来遺産運動を行っています。自然・文化の継承に取り組む全国79の「プロジェクト未来遺産」では、日本各地でさまざまな活動を展開しています。
日本各地のイベント情報・活動報告は下記をご覧ください。
【「プロジェクト未来遺産2022」登録証伝達式 実施報告】
■《福井県三方上中郡若狭町》若狭町の歴史遺産の縄文文化を全国へ(7/8)
■《千葉県柏市》こんぶくろ池自然博物公園
~市民で育てる百年の森プロジェクト~ (7/15)
【イベント情報一覧】
■《愛知県瀬戸市》自然ウォッチング(8/6)
■《岡山県備前市》三石(みついし)写真美術館(8/11~8/13)
■《徳島県徳島市》阿波人形浄瑠璃平成座出演(8/13、8/14)
■《福岡県福岡市》8月の和白干潟クリーン作戦と自然観察(8/26)
■《 富山県中新川郡立山町芦峅寺 》越中國立山(えっちゅうのくにたてやま)
布橋灌頂会(ぬのばしかんじょうえ)(9/24)
【活動報告】
■ 《福岡県福岡市》 6月の和白干潟クリーン作戦と自然観察(6/24)
■《広島県尾道市》尾道建築塾 たてもの探訪編2023(6/25)
【「プロジェクト未来遺産2023」募集のご案内】
【「プロジェクト未来遺産2022」登録証伝達式 実施報告】
若狭町の歴史遺産の縄文文化を全国へ(7/8)
(開催日)2023年7月7日(土)(エリア) 福井県三方上中郡若狭町
(活動概要)
日本海に面した若狭湾沿岸にある三方五湖の一つ、三方湖(みかたこ)のほとりには縄文時代草創期から前期を中心とした低湿地遺跡の⿃浜⾙塚がある。博物館と縄文ロマンパーク、そして周辺に広がる三方五湖をフィールドとして、博物館と連携しながら、6つの部会(縄文の森づくり・くすりやさん部会、縄文食部会、縄文グッズ部会、広報部会、アンギン部会、縄文学研究部会)に分かれて、縄文文化の魅力を発信する。
(事務局報告)
DOKIDOKI会の活動地である若狭三方縄文博物館にて登録証伝達式が開催されました。
伝達式の前には、未来遺産委員の矢野和之先生や渡辺英郎町長等にDOKIDOKI会の「縄文食部会」の方々が作った縄文にちなんだ食事が振る舞われ、縄文時代に思いを馳せながら、うなぎの塩焼き、のびるの天ぷら、黒米などの美味しい食事をいただきました。伝達式には博物館のマスコットキャラクターであるジョーくんとモンちゃんが駆けつけてくれました。DOKIDOKI会は20周年を迎え、若い世代を取り込みながら活動を続けていくと、会長か力強く語り、最後はDOKIDOKI会が縄文語に翻案した「ふるさと」を歌って締めくくりました。
こんぶくろ池自然博物公園~市民で育てる百年の森プロジェクト~ (7/15)
(開催日)2023年7月15日(土)(エリア)千葉県柏市
(団体名)特定非営利活動法人こんぶくろ池自然の森
(活動概要)
千葉県柏市北部の市街地に隣接し、東京ドーム約4個分の広さの森と湧⽔からなる「こんぶくろ池⾃然博物公園」。都市近郊に残された貴重な⾃然環境を市⺠が主体となって守り、次の世代へと継承していくとともに、⼈と⾃然が共⽣する街づくりを進めている。
(事務局報告)
登録証伝達式は柏市役所で開催されました。普段からお母さんと団体の活動に参加している小学生サポーターの中川さんは挨拶の中で、「同じ関心をもった仲間と出会えたことがうれしい。活動してきたことがプロジェクト未来遺産に登録されてよかった。」と語りました。中川さんは虫に興味があり活動を始めましたが、活動していく中で鳥にも関心を持ち、鳴き声だけで鳥の判別ができるようになったそうです。未来遺産委員の土屋誠先生は「里山保全とSDGs」というテーマで記念講演を行いました。SDGsのゴール11(住み続けられるまちづくりを)や、12(つくる責任使う責任)といった多くの目標に団体が寄与していることについて専門家の視点から説明がありました。
伝達式には団体の会員や関係者が大勢集まり、大変活気のある会になりました。
【行事・イベント情報】
【参加者募集】自然ウォッチング(8/6)
(主催団体より)
4月~12月の第1日曜日の9時30分~14時まで、自然ウォッチングを開催しています。都市近郊にありながら、自然豊かな万博記念の森として残された海上の森で、植物・野鳥・昆虫など観察しながら知識を深めませんか?
申込不要 集合時間・場所:当日9:20までに【海上の森入口駐車スペース】に集合
少雨開催 対象:小学生以上 ※小学生は保護者要同伴 参加費:100円/人
詳しくは下記のチラシをご覧ください。
【イベント】三石写真美術館 開催(8/11~8/13)
(主催団体より)
毎年恒例の三石写真美術館を、8月11日~13日の3日間、三石ふれあいセンターで開催します。
今回の展示は、「プロジェクト未来遺産」への登録記念として、5月22日(月)に行われた「プロジェクト未来遺産2022」登録証伝達式の写真も展示します。そのほか、三石=上郡(かみごおり)間を走る蒸気機関車や、旧講堂の内部写真を展示します。事前申込み不要で、入場料も無料です。皆さんのご来場をお待ちしています。
詳しくは下記のチラシをご覧ください。
【イベント】 阿波人形浄瑠璃平成座出演
①子ども浄瑠璃の公演②阿波踊り(①8/13,②8/14)
(団体より)
徳島の伝統行事である「阿波おどり2023」が8月12日(土)~15日(火)の間、開催されます。
①発表を行う「平成座ジュニアクラブ、川内北小学校人形浄瑠璃クラブ」は、当団体が設立し指導にあたっています。今回の公演は「傾城阿波(けいせいあわ)の鳴門」を行います。徳島城博物館にて公演を行いますのでぜひご覧ください。
1回目 11:00~11:30 2回目13:30~14:00
②阿波人形浄瑠璃平成座の人形が「徳島商工会議所連」と一緒に「阿波おどり」を踊ります。
出演情報は以下のとおりです。
18:50ごろ 両国本町演舞場(無料) 21:00ごろ 南内町演舞場(有料)
【イベント】 8月の和白干潟クリーン作戦と自然観察(8/26)
(主催団体より)
毎月第4土曜日(12月第3土曜日)実施。学生や社会人など幅広い年代の参加を歓迎します。興味のある方は当日現地にお集まりください。※駐車場なし/西鉄電車唐の原駅下車徒歩5分 参加料:無料 連絡先:090-1346-0460(田辺)
①各自がマスクを着用し、手を消毒する。暑いときは熱中症予防のためマスク非着用。
②飲み物持参
【イベント】越中國立山 布橋灌頂会(9/24)
(主催団体より)
江戸時代、霊山立山への登拝を許されなかった女性たちを救うため、この世とあの世の境とされる朱塗りの「布橋」を渡ることで、極楽往生(ごくらくおうじょう)への願いを叶えた、伝統の橋渡りの儀式「布橋灌頂会 (ぬのばしかんじょうえ )」が、9月24日(日)に開催されます。儀式は3年に1度の開催で、目隠しをした白装束の女人衆 (にょにんしゅう) は心の癒しを求め、赤い布橋を渡り切ります。「女人衆」の募集はすでに終了しておりますが、一般参加者の橋渡り体験を先着200名、当日受付いたします。
詳しくは下記のチラシをご覧ください。(体験料:お一人様3,000円、記念品付)
(注意)掲載内容は、掲載日時点の情報です。最新の情報については、各団体のHPなどを確認いただくようお願いします。また、参加のお申し込みや行事などに関するお問い合わせは、直接、各団体へご連絡ください。
【活動報告】
6月の和白干潟クリーン作戦と自然観察(6/24)
(開催日)2023年6月24日(エリア)福岡県福岡市(団体名)和白干潟を守る会
(活動報告)
参加人数 34名 ( 一般21名、守る会13名)
回収ゴミ(26袋)可燃ゴミ(23袋)不燃ゴミ(3袋)
【参加者の感想】
「ゴミが少なくてきれいだった」「干潟を見るのは初めてで生き物が多くて楽しかった (徳島県出身)」「30年ぶりに孫と参加したが、自然は残さないといけないと思った」
掃除が終わってから回収したゴミの量や、観察した鳥、花などを報告し、感想を聞いた後、記念写真を撮影しました。ご参加いただいた皆さま、ありがとうございました。
尾道建築塾 たてもの探訪編2023(6/25)
(開催日)2023年6月25日(日)(エリア)広島県尾道市
(団体名)NPO法人尾道空き家再生プロジェクト
(活動報告)
尾道と言えば「歴史あるお寺や神社、坂道と海が織りなす美しい風景…」を思い浮かべますが、魅力はそれだけではありません。これまであまり注目されてこなかった住宅、銀行建築、土蔵など、尾道の賑わいを今に伝える建築たちがこの町にはたくさんあります。身近な建造物にも興味を持ってもらい、尾道の建築に対する理解を広げたいという思いのもと、開催している町歩きセミナーです。
今回のテーマは、ある時代には街の顔であったにもかかわらず失われていった建築群の跡地を巡る「失建築コース」と大正-昭和初期の息吹を伝えるキラリと光るモダンでハイカラな洋館などをピックアップして探訪する「モダン、ハイカラ!尾道に残る近代建築を見るコース」の2コースを大学講師や建築士を講師に呼び開催しました。
「プロジェクト未来遺産2023」募集中
未来遺産運動では、身近な文化や自然の価値を大切に守り伝える市民の活動である「プロジェクト未来遺産」を募集しています。専門家による審査を経て、「プロジェクト未来遺産」として登録された活動には、登録証と活動応援金20万円が授与されます。地域の“たからもの”を100年後の子どもたちに伝えたい、そんな思いのもと、未来への継承に力を注いでいる団体からのご応募をお待ちしています。
■募集期間:2023年5月11日(木)~8月10日(木)必着
■募集対象
1. 市民が主体となって地域の有形文化(建造物や遺跡等)を守り継承するプロジェクト。
2. 市民が主体となって地域の無形文化(演劇・技術・祭り等)を守り継承するプロジェクト。
3. 市民が主体となって地域の自然(自然景観や生態系等)を守り継承するプロジェクト。
■応募方法
募集要項にて詳細を確認の上、所定の応募シートに必要書類を添えて、メールにてご応募ください。
募集に関する詳しい情報は、下記のリンクからご覧ください。
未来遺産運動では、ひとりでも多くの皆さまに、身近な地域や全国各地でがんばっている「プロジェクト未来遺産」に関心を持っていただくことで、地域を越えた新たなつながりを生み出し、日本全国に応援の輪が広がることを目指しています。