未来遺産運動ニュース(’23年10月号)
日本ユネスコ協会連盟では、日本国内の豊かな自然や有形・無形の文化を、地域の“たからもの”として100年後の子どもたちに伝えていくことを目指し、未来遺産運動を行っています。自然・文化の継承に取り組む全国79の「プロジェクト未来遺産」では、日本各地でさまざまな活動を展開しています。
各団体のイベント情報・活動報告は下記をご覧ください。
イベント情報
1.孟子不動谷に触れる「もうこ里山展」開催/和歌山県海南市(10/7~9)
2.ならまちわらべうたフェスタ2023/奈良県奈良市(10/15)
3.U-18阿波おどり人形浄瑠璃フェスティバル/徳島県板野郡(10/15)
4.和白干潟クリーン作戦と自然観察会/福岡県福岡市(10/28)
5.森であそぼう!&自然ウォッチング/愛知県瀬戸市(10/15、11/5)
6.糸蒲村村踊り縁起「能羽の縁」上演会/沖縄県中頭郡(11/12)
活動報告
1.日本自然保護協会「日本のカメ一斉調査」参加のカメ調査報告/福岡県福岡市(8/18)
2.現代版組踊「肝高の阿麻和利」東京公演/東京都文京区(8/20、21)
3.関東ブロックユネスコ活動研究会 in 東京 /東京都渋谷区(9/3)
4.20年目の「三石灯りの街」を実施/岡山県備前市(9/9)
発行物
「見沼・旬彩」2023年秋号(発行 未来遺産・見沼たんぼプロジェクト推進委員会)
【イベント情報】
※内容は掲載日時点のため、最新情報は各団体のHPなどを確認いただくようお願いします。参加のお申し込みや行事などに関するお問い合わせは、各団体へご連絡ください。
1. 孟子不動谷に触れる「もうこ里山展」
■主催団体より
海南市孟子不動谷に暮らす、里山の生き物の標本や写真を展示し、木の実を使ったクラフト体験ができるイベント「もうこ里山展」を開催します。同地域に生息する昆虫などの標本をはじめ、孟子で繁殖が確認されている鳥類の写真展、孟子で見ることができる生き物の展示やふれあい体験などができます。詳細は下記のチラシをご覧ください。
2. ならまちわらべうたフェスタ2023
■主催団体より
「ならまちをわらべうたの似合う町に」「ならまちからわらべうたを発信しよう」を合言葉に、江戸末期から明治時代の風情ある町家の面影を残す「ならまち」で、お手玉などのわらべうた遊びや、からくりおもちゃ遊びなど昔懐かしい遊びを中心に大人から子どもまで楽しめるイベントです。詳しくは下記のチラシをご覧ください。
3. U-18阿波おどり人形浄瑠璃フェスティバル
開催日:10月15日(日)
開演:13:00
エリア:徳島県板野郡
会 場:藍住町総合文化ホール
主催者:徳島県教育委員会
出演団体:阿波人形浄瑠璃平成座の「平成座ジュニアクラブ」「徳島市川内北小学校人形浄瑠璃クラブ」など
■出演団体より
U18阿波おどり人形浄瑠璃フェスティバルでは、徳島県と兵庫県で阿波おどり・人形浄瑠璃に取り組む小学生・中学生・高校生が練習の成果を発表します。
当団体の「平成座ジュニアクラブ」「徳島市川内北小学校人形浄瑠璃クラブ」は、初めての演目「伊達娘恋緋鹿子 火見櫓乃段」に挑戦します。一生懸命練習しましたので、ぜひお越しください。
下記のチラシから詳細情報をご覧ください。
4. 【参加者募集】和白干潟クリーン作戦と自然観察会
■主催団体より
毎月第4土曜日(12月は第3土曜日)実施。学生や社会人など幅広い年代の参加を歓迎します。ご興味のある方は当日現地にお集まりください。
1.各自がマスクを着用し、手を消毒する。※暑いときは熱中症予防のためマスク非着用。
2.飲み物持参
※駐車場なし/西鉄電車唐の原駅下車徒歩5分
参加料:無料
連絡先:090-1346-0460(田辺)
5. 【参加者募集】1.森であそぼう! 2.自然ウォッチング
■主催団体より
1. 海上(かいしょ)の森と里にはたくさんの花・虫・鳥たちが生きている。食べて歌って家族をつくって、わたしたち人と同じように暮らしているよ!みんなで見つけに行こう!森には色々な木の実、草の実ゆっくり歩いて「お気に入り」をみつけよう。
詳細は下記のチラシをご覧ください。
2. 4月~12月の第1日曜日の9:30~14:00まで、自然ウォッチングを開催しています。都市近郊にありながら、自然豊かな万博記念の森として残された海上の森で、植物・野鳥・昆虫などを観察して知識を深めませんか?
集合時間・場所:当日9:20までに海上の森入口駐車スペースに集合 ※申込不要
対象:小学生以上 ※小学生は保護者要同伴
参加費:100円/人
少雨開催
詳しくは下記の団体ホームページからご覧ください。
6. 糸蒲 (いとかま) 村 村踊り縁起「能羽の縁(ぬふぁぬえにし)」上演会
■出演団体より
本上演会は第11回中城村文化まつり(11月11日~12日)の最後の演目として実施します。出演者は中城村南上原組踊保存会の塾生(小学5年生~高校2年生)です。本組踊は令和5年に創作されたばかりの新作の組踊で、上演会の運営をすべて(地謡を除く司会・解説・立ち方等)子ども組踊塾生で行います。組踊を初めてご覧になる方にも楽しんでいただけるよう字幕表示もございます。詳細は下記のチラシをご覧ください。
【活動報告】
1. 日本自然保護協会「日本のカメ一斉調査」参加のカメ調査報告
開催日:8月18日(金)
エリア:福岡市東区
団体名:和白干潟を守る会
■団体より
日本自然保護協会の「日本のカメ一斉調査」に参加しました。この調査では各地域のいきものの情報を集め、自然の健康診断を行います。参加者はいきものコレクションアプリ「Biome(バイオーム)」を使って調査します。このアプリは、最新の生物名前判定AI機能だけでなく、いきものにまつわる様々な機能を備えています。
まず、唐原川源流のひとつ「山の神池」を訪ねて土手に群生している カラムシ、ジュズダマ、タカサブロウなどを観察しました。さらに下流に向かい、和白川源流のひとつ「大蔵池」、和白川河口、五丁川カネンテ、五丁川源流のひとつ「四十ヶ浦池」を巡りミシシッピアカミミガメ70匹以上、判別不明のカメ約15匹を見つけることができました。
参加者からは「自然の中で贅沢な時間が過ごせて楽しかった」といった感想が聞かれました。
2. 現代版組踊「肝高の阿麻和利」東京公演
開催日:8月20、21日(日、月)
エリア:東京都文京区
団体名:あまわり浪漫の会
■団体より
沖縄県うるま市の中高校生が出演する現代版組踊「肝高(きむたか)の阿麻和利(あまわり)」は、沖縄の伝統芸能である「組踊」をベースにした、いわば「沖縄版ミュージカル」。1999年の開始以来、観客動員数20万人を超え県内外から評価されています。この実績により、本年4月に「感動産業特区」を宣言したうるま市より「感動産業特区アンバサダー」第1号に認定されました。
8月にコロナ禍以来4年振りとなる県外公演がうるまシティプロジェクト事業の一環として東京で行われました。2日間の公演期間中は物産展も開催され、来場された約4千人のお客様にうるま市の魅力をお届けできました。公演では、終演後も拍手が鳴りやまず、スタンディングオベーションするお客様の姿に出演者が涙する場面も。首都圏の方々にうるま市を知ってもらう大役を果たせたことがメンバーの自信となり、さらなる成長に繋がることを期待せずにはいられません。
3. 関東ブロックユネスコ活動研究会in 東京 第2分科会報告
開催日:9月3日(日)
エリア:東京都渋谷区
■事務局より
9月3日に行われた関東ブロック・ユネスコ活動研究会のなかで、「プロジェクト未来遺産2022」登録団体の「NPO法人こんぶくろ池自然の森」と「沼須人形芝居あけぼの座(沼田ユネスコ協会)」が講演を行いました。
理事長の萩原秀夫さんより、団体の概要とプロジェクト未来遺産応募のきっかけ、今後の動向についてお話を頂きました。聴講者からの「活動するうえで一番大変なことは何か?」という質問に対し「会員の興味・関心が里山保全なのか、あるいは昆虫や鳥などの調査活動なのか、人によって違うこと」と回答。しかし関心が異なることで、環境教育の一環である自然観察会では、各分野に精通している講師を選任できる利点もあると語りました。
2. 沼須人形芝居あけぼの座
沼田ユネスコ協会事務局長の大島俊夫さんから団体概要のほか、群馬県初の登録となった喜びの言葉を頂きました。
また、座長の金井竹徳さんから一人操り人形芝居の説明があり、沼田ユネスコ協会会長の石田宇平さんによる手繰りの実演が行われました。プロジェクト未来遺産登録後は、ユネスコスクールとの連携を一層図り、教育活動及び地域活性の推進を加速させていきたいと意気込みを語りました。
4. 20年目の20年目の「三石灯りの街」を実施
開催日:9月9日(土)
エリア:岡山県備前市
団体名:Mプロジェクト協議会
■団体より
岡山県備前市三石地区は、日本の近代化を支えた耐火煉瓦産業で栄えたまちです。当時の隆盛を伝える近代建築群が織りなす景観と、まちの歴史の記憶を守り伝えるため、約4000個のロウソクを使った灯明を用いて三石地区を幻想的に彩る「三石灯りの街」を開催しました。
20年目となる今回は、SDGs(持続可能な開発目標)を考える灯りの街として開催し、メインの地上絵にクジラを描きました。また、「プロジェクト未来遺産」登録記念として、地元の中学生達が地域のことを主体的に調べ、地区の未来へ伝えたい歴史や記憶などをパネルにまとめて展示しました。幼児から高齢者まで一丸となって取り組む地区最大のプロジェクトをこれからも育んでいきたいと思います。
【発行物】
タイトル:「見沼 ・旬彩」2023年秋号
未来遺産運動では、多くの皆さまに身近な地域や全国各地の「プロジェクト未来遺産」に関心を持っていただくことで、地域を越えた新たなつながりを生み出し、日本全国に応援の輪が広がることを目指しています。