未来遺産運動ニュース(’24年3月号)
日本ユネスコ協会連盟では、日本国内の豊かな自然や有形・無形の文化を、地域の“たからもの”として100年後の子どもたちに伝えていくことを目指し、未来遺産運動を行っています。自然・文化の継承に取り組む全国79の「プロジェクト未来遺産」では、日本各地でさまざまな活動を展開しています。
各団体のイベント情報・活動報告は下記をご覧ください。
イベント情報
1.映画「スクエアダンス」公開( 認定NPO法人農村歌舞伎祇園座保存会製作)
活動報告
ピックアップ
発行物
イベント情報
※内容は掲載日時点のため、最新情報は各団体のHPなどを確認いただくようお願いします。参加のお申し込みや行事などに関するお問い合わせは、各団体へご連絡ください。
1.映画「スクエアダンス」公開 (農村歌舞伎祇園座保存会)
開催日:2024年3月10日(日)~30日(土)
エリア:香川県高松市周辺
■主催団体より
香川県高松市香川町の東谷地区に伝わる“農村歌舞伎”を題材にした映画「スクエアダンス」が3月に公開されます。東谷農村歌舞伎一座の女優と青年が出会い、公演成功に向けて成長していく姿がコミカルに描かれた作品となっています。
脚本は「さぬき映画祭2022」シナリオコンクールで優秀賞を受賞した黒澤見冴子さん。ロケは東谷地区を中心に行われ、総勢70名のエキストラが参加しました。香川県内での公開後、各地の映画祭に出品する予定です。
■詳細
2.「和白干潟クリーン作戦と自然観察」参加者募集!
主催:和白干潟を守る会
開催日:3月23日(土)15:00~17:00
エリア:福岡県福岡市
■主催団体より
毎月第4土曜日(※12月は第3土曜日)実施。学生や社会人など幅広い年代の参加を歓迎します。ご興味のある方は当日現地にお集まりください。終了後に野鳥観察会もあります!
■「 和白干潟クリーン作戦と自然観察 」概要
参加費:無料
連絡先:090-1346-0460(田辺)
※飲み物持参
※駐車場なし/西鉄電車唐の原駅 徒歩5分
3. 「第28回春の植樹デー」ボランティア募集!
開催日:
>第1部・2部 4月27日(土)、28日(日)
>第3部・4部 5月25日(土)、26日(日)
エリア:栃木県日光市
■主催団体より
足尾銅山の煙害で荒廃した山に緑を取り戻す活動の一つに「春の植樹デー」があります。 「足尾の山に100万本の木を植えよう」を合言葉に、 今年で28回目となりました。
4月から始まる植樹のボランティアを募集しています。ご興味のある方は、会のHPにて詳細を確認の上、予約フォームからお申し込みください。
活動報告
和白干潟クリーン作戦と自然観察
主催:和白干潟を守る会
開催日:1月27日(土)
エリア:福岡県福岡市
■主催団体より
和白干潟を守る会の会員のほか、大学・企業の参加者を含め、総勢30名で実施しました。朝は小雨が降り寒かったのですが、次第に晴れて暖かくなった中でクリーン作成を開始することができました。
オキシジミやシオフキガイ、ウミニナなどの稚貝が多く干潟に打ち寄せられている様子が見られたほか、植物や野鳥の観察を行いました。
今回は企業の若い人たちの参加が多く、小さなお子さんも一緒で賑やかな会となりました。
【参加者の感想】
・唐原川河口右岸がぬかるんでいて、埋まってしまい困った。
・初めて参加したが、小さなプラスチックゴミがたくさんあった。
2.天念寺修正鬼会 4年振りの開催
主催:長岩屋修正鬼会保存会
開催日: 2月16日(金)
エリア:大分県豊後高田市
■団体より
天念寺修正鬼会は、無病息災・五穀豊穣などを祈願する伝統行事です。今年は2月16日(金)に4年ぶりに人数無制限で開催され、多くの見物客で賑わいました。15時から昼の勤行、19時頃には点火された大松明3本が交互にぶつかり合い、火の粉が夜空に舞い上がりました。そして夜の勤行、法舞に続いて、22時ごろ鬼が登場。小松明を片手に場内を暴れまわり、餅がまかれ、熱気あふれるうちに無事終了となりました。修正鬼会がおわり、国東半島には春が訪れます。
ピックアップ
1.「プロジェクト未来遺産2022」登録証伝達式 実施報告
開催日:2月29日(木)
エリア:山梨県小菅村
■事務局報告
2月29日(木)、「源流大学~知識だけでなく、生きた知恵を次世代へ~」への未来遺産登録証伝達式が、小菅村役場で開催されました。
多摩川の源流部に位置する山梨県小菅村には、源流の豊かな自然の恵みと共に生きる人びとの暮らしが存在しています。小菅村とNPO法人多摩源流こすげ、大学そして地域住民の協働による「源流大学」では、失われつつある源流域の自然や文化を守るため、源流体験教室や源流食文化体験プロジェクトなどを行っています。
式典当日は晴天に恵まれ、雪が残る冷涼な空気の中で行われました。舩木村長をはじめ、地域住民や環境学の研究をしている大学生たちも参加し、20人以上が集まる和やかな会となりました。
未来遺産委員会の酒井暁子委員から「本プロジェクトは『源流』をキーワードに新たな概念を創造しており、他地域にとって優れたモデルケースとなる」と選考理由について力強い説明があり、小菅村の発展に長年携わってきた団体の方々に登録証が授与されました。その後「山村地域を未来への遺産に」と題した酒井委員による講演と質疑応答があり、盛況のうちに終了しました。
2.未来遺産委員の西山厚氏が瑞宝双光章を受章
未来遺産運動が始まった2009年以来、未来遺産委員として本運動に様々なご助言をいただき、また数々のプロジェクト未来遺産の審査に携わっていただいた西山厚委員(帝塚山大学客員教授、奈良国立博物館名誉館員)が、令和5年秋の受勲で瑞宝双光章を受章されました。
【西山委員コメント】
叙勲には興味がなかったので、連絡をもらった時には驚きました。ただ、次の瞬間、強い感謝の気持ちが湧き起こりました。これまでに出会ったすべての人たち、今の時代の人たちだけではなく、歴史上の人物も含めたすべての人たちに対して、強い感謝の気持ちが竜巻のように湧き起こり舞い上がったので、不思議な気持ちになったほどです。友人たちがわが事のように喜んでくれたのが、何よりも嬉しくありがたかったです。
【プロフィール】
1953年 徳島県生まれ伊勢育ち
京都大学大学院文学研究科博士課程修了
専門:日本仏教史、美術史
“瑞宝章は、公務などに長年にわたり従事し、成績を挙げた方に、授与される勲章です。”
出典:勲章のはなし 国が功労を表彰するということ:政府広報オンライン
発行物
●ガタガタ通信 2024冬の号(NPO法人水辺に遊ぶ会)
未来遺産運動では、多くの皆さまに身近な地域や全国各地の「プロジェクト未来遺産」に関心を持っていただくことで、地域を越えた新たなつながりを生み出し、日本全国に応援の輪が広がることを目指しています。