~アフガン難民の子ども支援募金~アフガンの子どもたちは今
30年以上の戦乱により、世界で最低の教育水準と貧困に苦しんでいるアフガニスタン。国の復興に向けて、読み書きできる人々を増やし、生活を良くしていくための教育を必要としています。日本ユネスコ協会連盟では、2002年より、すべてのアフガニスタンの人々に無償の学びの場を作る「世界寺子屋運動」を行っていますが、課題は山積しています。
そんな中、カブール市内で難民生活をしている人びと、特に子どもたちの状況は深刻です。厳しい冬がやってきて、子どもたちは命の危険にさらされています。現在、わたしたちは子どもたちの命を救うために、「アフガン難民の子ども支援募金」を実施しています。
現地から難民の子どもたちの様子が届きましたのでお伝えします。
カブール市内の難民キャンプでは、飲み水が不足し、トイレもなく、衛生状態は最悪です。子どもたちは充分な食事がとれないために栄養不足で、住まいはテントか泥づくりの家で暖房もなく、病気にかかりやすい状態です。
日に日に寒くなっているカブール市内では、現在、夜間は0度近くまで下がってきました。難民キャンプのテントは、カブールの冬の寒さをしのぐのに十分なものではありません。「夜間の冷たい風で、子どもたちが眠りにつけないんです。」キャンプに住む父親はそう語ります。また、別のキャンプに住む2人の子どもをもつ母親も「夜、子どもたちが寒さに震えています。」と訴えます。
難民キャンプに住む家族に、いくつか質問をしたところ、「水浴びは、夏でも10日に1回。冬だと、15~20日に1回くらい。洋服を替えるのも同じくらいの頻度です。」との答えが返ってきました。特にトイレやお風呂の不足は衛生上大きな問題です。
食事もそのときどきに手に入る食べ物を食べながらの生活です。1日に1・2回、それもパンと紅茶だけというメニューです。その食事が朝食だろうと夕食であろうと、メニューはほとんど変わりません。日によっては、パンが手に入らないことすらあります。キャンプの住人は「子どもたちに食べさせてあげる十分な食料がないんです。」と話します。