ネパール大地震現地報告③~チッタポール寺子屋~
2015.10.15
ネパール寺子屋プロジェクトは、世界遺産である南部のルンビニの12軒のほか、カトマンズ近郊の2つの郡で4軒の寺子屋を運営しています。今回は担当職員が8月下旬に現地を訪問しましたのでご報告いたします。
チッタポール寺子屋(Chittapole CLC)は、カトマンズ近郊で運営している寺子屋4軒のうちの一つで、首都カトマンズの南に位置するバクタプール郡の南東にあります。バクタプール郡はネパール中部地震で大きな被害を受けた郡の一つです。
チッタポール寺子屋のある地域では1名の方が亡くなり、10名が負傷しました。建物への被害が甚大で、全1567世帯(5509人)のうち、876世帯の家屋が大きなダメージを受けました。地震発生後、寺子屋では行政やネパール赤十字とも連携し、被災者に支援物資や援助関連情報を住民に伝達しました。また、仮設住宅を設置する際には、土地の所有者との交渉を寺子屋運営委員が行うなど、震災後に寺子屋は大きな役割を果たしました。
チッタポール寺子屋外観
ネパール地震によってチッタポール寺子屋の建物も大きな被害を受けました。震災前はコミュニティの建物の1階部分を図書室として、また2階部分を事務所として使用していましたが、地震によって壁や床に多数のひびが入り、屋根にも穴が空き、利用するには危険な状態になってしまいました。現在は、隣接する公立小学校の教室を事務所として借りて活動を続けています。
ひびが入った寺子屋内部
今後、地域での復興支援活動や識字クラスや職業訓練を進めるため、チッタポール寺子屋では新しい建物の建設を計画しています。隣接する公立小学校の2階部分に建設する予定です。寺子屋関係者や地域住民も募金を集めたり、自分たちで少しずつお金を出し合ったりして再建を目指しています。
寺子屋周辺の仮設住宅
仮設住宅内部
日本ユネスコ協会連盟では、ネパール中部で発生した大地震の被災者の生活再建のため、寺子屋を通じた支援を継続していきます。引き続きネパール地震への募金にご協力のほど、何卒よろしくお願いいたします。
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■募金先■ 郵便局の下記の口座まで
記号番号:00190-4-84705
加入者名:公益社団法人日本ユネスコ協会連盟
(通信欄に「ネパール地震」とご記載ください。なお、手数料は無料です。)
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