カンボジア・寺子屋運営委員の毎月のお仕事
海外事業部の宍戸です。
カンボジアには16軒の寺子屋があり(2018年1月現在)、それぞれに、村人の選挙で選ばれた「寺子屋運営委員」がボランティアとして運営を支えています。
運営委員の仕事は多岐にわたりますが、そのうちの一つをご紹介します。
毎月の会計書類作成とカンボジア事務所への提出です。
各寺子屋から運営委員がカンボジア事務所に持参し、伝票・証憑類など書類の不備や計算間違いなどがないか、職員とひとつひとつチェック作業をします。
コックプノウ寺子屋運営委員長のヤンさん(左)と、応対するソバーン職員(右)。
副村長でもあるヤンさんは、忙しい合間を縫って、猛暑の乾期も悪路の雨期も、村からシエムリアップ市街地にあるカンボジア事務所まで、80km以上の道のりをバイクで通って来てくれます。
寺子屋運営委員から提出される書類の一部。識字クラス教員の給与の領収書、復学支援クラスの子どもたちの出席表などが入っています。
村の選挙で選ばれる寺子屋運営委員の皆さんは、大部分が農業に従事し、寺子屋ができるまで会計管理の経験はない人がほとんどですが、毎年の研修とカンボジア事務所職員の細かいチェックを受けることで徐々に慣れていきます。
確認の終わった書類は東京事務所に提出するため、カンボジア事務所職員が全てコピーします。掃除係のサヴィアンさん(写真上)、ドライバーのヤムさんが一枚一枚コピーし、手作業でホチキス止めをします。
日本からの募金はこのように丁寧な管理のもと、現地の人びとのために活用されています。
世界寺子屋運動では学習者に対するクラスの実施のみならず、それを支える運営委員の村人がスキルアップし、皆に信頼される寺子屋ができることで、貧困の解決や地域の発展に貢献することを目指しています。