アンコール塗り絵事業-ワット・ボー小学校編
シェムリアップ川のほとりにあるワット・ボー小学校で、小学校6年生35人を対象に塗り絵教材を使って授業を行いました。
まず先生が「アンコール遺跡に行ったことがある人!」と呼びかけると約1/3の子どもたちが元気良く手をあげました。次に先生は、題材にしたモチーフのアプサラ(天女の意味)について、ヒンドゥー教の天地創造に関する逸話といわれている’乳海攪拌’によって誕生したことなどを説明しました。子どもたちは実際に色を塗り始めると、わき目もふらず夢中になって塗っていました。
塗り終わった後は、いくつかの班にわかれて発表し、生徒たちの投票によって優勝者を決めました。
優勝した男の子は、「王冠は力強さと威厳を表すために金色で塗ったんだ。ピンクはカンボジア人が大好きな色だから衣装に使ったんだ。アプサラは天女だから、綺麗に見えるように注意したよ。」と照れくさそうに説明していました。
他の子どもたちからは、「カンボジアの文化について勉強できてとっても嬉しい!アンコール遺跡に行ったら、家族や友達に今日勉強した歴史について教えてあげるんだ!」、「前に家族とアンコール遺跡に行ったときは、こんな素敵なモチーフがあることや歴史については何も知らなかった。今日は世界遺産についても勉強できたし、次に行ったときには何倍も楽しいと思う!」
と、日本では日本の文化や歴史を学ぶことは当たり前ですが、カンボジアではカンボジアの文化や歴史を学ぶことはあまり一般的ではありません。カンボジアの子どもたちが、自分たちの文化を学び、誇りを持って未来を切り開いていって欲しいと強く感じた一日でした。