命の大切さを実感・体感し,生徒一人一人が命を守るためにできることを考え,地域に発信する活動~被災地(東日本大震災)訪問と水害を体験して~
常総市立石下中学校
活動に参加した児童生徒数/2学年121人
活動に携わった教員数/8人
活動に参加した地域住民・保護者等の人数/121人
実践期間2016年7月1日~2017年3月31日
活動のねらい
本校では,平成24年度より東日本大震災の被災地である宮城県仙台市,石巻市を訪れ,現地高校生との交流会や慰霊の会等を実施したりボランティア活動を行ったりして,命の大切さを実感し体感できる活動を行ってきた。 また,一昨年9月に起こった関東・東北豪雨では,本校だけでなく生徒の自宅が大きな被害を受けた経験がある。実際に被災したことで,命の尊さや家族の大切さを改めて再認識し,我慢と工夫の中で生活することを学んだ。このような被災地を訪問した体験や実際に被災した経験を通して,一人一人が命を守るための防災・減災教育に取り組み,保護者や地域にも学んだことを今後の貴重な情報・資料として発信する活動を行う。
活動内容
1)助成活動内容
1 関東東北豪雨災害実態アンケートの実施
2 災害時図上訓練DIGを用いた学校・地域防災力づくり「私たちの町を知る」
3 家庭科授業「災害に備えよう。」
4 被災地訪問(宮城県仙台市,石巻市)での交流会,慰霊の会,語り部からの被災の現状把握
5 被災地訪問後のスライド作成
6 保護者,地域への発信(被災地の現状・被災から学んだこと)
7 非常持ち出し袋の準備・避難経路,場所の確認
8 防災マニュアル作成
9 救命講習会への参加
10 避難所設営活動
2)成果
成果① 減災(防災)教育活動・プログラムの改善の視点から
これまで行ってきた被災地訪問では「命の大切さや思いやりの心を育む」ことをめあてに取り組んできた。しかし,一昨年の関東東北豪雨災害を経験することで,命を守るためには減災や防災を学び取り組むことが重要であることを実感した。そのための取り組みとして災害時図上訓練DIGを用いた学校・地域防災力づくり「私たちの町を知る」を防災士の方々より指導いただいた。また,家庭科の授業では災害に備えるための防災ゲームを取り入れた授業を行ったり,総合的な学習の時間には防災マニュアルを作成したりした。また,減災・防災の取り組みを地域に発信できるようにするために,立志式の際にこれまでの取り組みをスライドを使って発表した。また,作成した防災マニュアルを地域の方々に配布する予定である。授業参観の折には,被災地訪問から得たものから避難所設営を授業参観の折に保護者参加のもと行う予定である。
成果② 児童生徒にとって具体的にどのような学び(変容)があり、どのような力を身につけたか。
防災士の方々を招いて行った災害時図上訓練DIGを用いた学校・地域防災力づくり「私たちの町を知る」では,ハザードマップを使用しながら住んでいるところの浸水状況を把握した。また,避難勧告が出た際には,二つの川に挟まれている地域に逃げ場がなく,他の市町村に逃げないといけないことに驚いていた。家庭科では防災ゲームを使用し,非常時に必要なことについてそれぞれ学んだ。非常時はとっさの正確な判断が問われることを実感した。また,防災マニュアルでは,コンパクトながらどんなことがマニュアルに必要なのかを考え,自分たちだけでなく地域に防災や減災を発信していくことが被災した自分たちだからできることだと使命感をもって作成した。今後,どのような状況でも見ているだけの人にならず,率先して地域の力になれる存在であることを様々な体験活動の中で確信した生徒が多かった。
成果③ 教師や保護者、地域、関係機関等の視点から
4年間の被災地訪問を通して,生徒たちの多くが「命や思いやりの心」の大切さを実感してきた。しかし,関東東北豪雨での被災の経験は東日本大震災で被災した方々に寄り添うことだけではなく,今,本気でやらなければならないことは「減災・防災」であることを突き付けられた気がした。それを行うことが本当に「命」を守ること,そして周りの人を思いやること・・・なんだと。「自分の命」を守るだけでなく,家族や大切な人,みんなの命を守るために行う「減災・防災教育」の重要性を踏まえた取り組みは,保護者の方々にも多々協力していただき,またその取り組みを行うことが保護者だけでなく地域の方々にも発信していくことにつながったように思う。また,被災したからわかることも情緒面では多かったと思う。「減災・防災」の取り組みは大人だけではなく,若くエネルギーのある中学生たちが中心となって取り組むことが重要であると感じた。
3)実践から得られた教訓や課題と今後の改善に向けた方策や展望
本年は2年生を中心に「減災・防災」への取り組みを行ってきた。これが1年だけで終わることがないよう,総的な学習の時間などの年間指導計画の見直しを行い,次年度も同じように取り組めることができるようにしていかなければならない。被災経験を風化させることがないようにすることも私たちの使命だと思い,継続して取り組んでいきたい。
1 関東東北豪雨災害実態アンケートの実施
2 災害時図上訓練DIGを用いた学校・地域防災力づくり「私たちの町を知る」
3 家庭科授業「災害に備えよう。」
4 被災地訪問(宮城県仙台市,石巻市)での交流会,慰霊の会,語り部からの被災の現状把握
5 被災地訪問後のスライド作成
6 保護者,地域への発信(被災地の現状・被災から学んだこと)
7 非常持ち出し袋の準備・避難経路,場所の確認
8 防災マニュアル作成
9 救命講習会への参加
10 避難所設営活動
2)成果
成果① 減災(防災)教育活動・プログラムの改善の視点から
これまで行ってきた被災地訪問では「命の大切さや思いやりの心を育む」ことをめあてに取り組んできた。しかし,一昨年の関東東北豪雨災害を経験することで,命を守るためには減災や防災を学び取り組むことが重要であることを実感した。そのための取り組みとして災害時図上訓練DIGを用いた学校・地域防災力づくり「私たちの町を知る」を防災士の方々より指導いただいた。また,家庭科の授業では災害に備えるための防災ゲームを取り入れた授業を行ったり,総合的な学習の時間には防災マニュアルを作成したりした。また,減災・防災の取り組みを地域に発信できるようにするために,立志式の際にこれまでの取り組みをスライドを使って発表した。また,作成した防災マニュアルを地域の方々に配布する予定である。授業参観の折には,被災地訪問から得たものから避難所設営を授業参観の折に保護者参加のもと行う予定である。
成果② 児童生徒にとって具体的にどのような学び(変容)があり、どのような力を身につけたか。
防災士の方々を招いて行った災害時図上訓練DIGを用いた学校・地域防災力づくり「私たちの町を知る」では,ハザードマップを使用しながら住んでいるところの浸水状況を把握した。また,避難勧告が出た際には,二つの川に挟まれている地域に逃げ場がなく,他の市町村に逃げないといけないことに驚いていた。家庭科では防災ゲームを使用し,非常時に必要なことについてそれぞれ学んだ。非常時はとっさの正確な判断が問われることを実感した。また,防災マニュアルでは,コンパクトながらどんなことがマニュアルに必要なのかを考え,自分たちだけでなく地域に防災や減災を発信していくことが被災した自分たちだからできることだと使命感をもって作成した。今後,どのような状況でも見ているだけの人にならず,率先して地域の力になれる存在であることを様々な体験活動の中で確信した生徒が多かった。
成果③ 教師や保護者、地域、関係機関等の視点から
4年間の被災地訪問を通して,生徒たちの多くが「命や思いやりの心」の大切さを実感してきた。しかし,関東東北豪雨での被災の経験は東日本大震災で被災した方々に寄り添うことだけではなく,今,本気でやらなければならないことは「減災・防災」であることを突き付けられた気がした。それを行うことが本当に「命」を守ること,そして周りの人を思いやること・・・なんだと。「自分の命」を守るだけでなく,家族や大切な人,みんなの命を守るために行う「減災・防災教育」の重要性を踏まえた取り組みは,保護者の方々にも多々協力していただき,またその取り組みを行うことが保護者だけでなく地域の方々にも発信していくことにつながったように思う。また,被災したからわかることも情緒面では多かったと思う。「減災・防災」の取り組みは大人だけではなく,若くエネルギーのある中学生たちが中心となって取り組むことが重要であると感じた。
3)実践から得られた教訓や課題と今後の改善に向けた方策や展望
本年は2年生を中心に「減災・防災」への取り組みを行ってきた。これが1年だけで終わることがないよう,総的な学習の時間などの年間指導計画の見直しを行い,次年度も同じように取り組めることができるようにしていかなければならない。被災経験を風化させることがないようにすることも私たちの使命だと思い,継続して取り組んでいきたい。
活動内容写真
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活動において工夫した点
被災地訪問(宮城県石巻市・仙台市宮城野区)では,東日本大震災を忘れてはいけないものとして後世に伝える,発信する活動となった。また,実際に自分の目で耳で心で感じ得たものは,生徒たちの心に深く刻まれた。そして,このような自然災害がいつ起こっても自分で判断し命を守り,一人の命も無駄にしないために「減災・防災」を行うことが大切だということを実感した体験となった。
被災地訪問を受けて取り組んだ防災マニュアル作りや救命講習,またこれから予定している避難所設営では,これまでの活動を経て中学生でもできる,そして何より被災した経験のある生徒だからこそ伝えていかなければならないものだという信念のもと取り組めるようにしたい。
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資料なし