いま 私たちにできること~ 地域の中で共に生きる力を身につけよう ~
角田市立角田中学校
活動に参加した児童生徒数/1~6学年432人
活動に携わった教員数/30人
活動に参加した地域住民・保護者等の人数/92人
実践期間2019年4月1日~2020年3月31日
活動のねらい
「災害が多い国に生きていく子どもたちの成長に向け,夢と希望を描かせたい」
~地域との連携・教科間の横断的な学習活動をとおして~
地球温暖化や地震,豪雨等,何があるかわからない,想定外のことが次々と起きている世の中にあっても,夢や希望をもって生きていくことができる生徒に育てたいと考えている。そして,「これからの教育の中で持続可能な社会について考えよう」ということが話題になっていることからも,このような中において,様々な体験をしたり,いろいろな考えの人と関わることで,自分の知識を増やし,次へのつなぐ意識を育てられる場の設定を考えた。身近な地域の方々との関わりをポイントに置き,1年間計画的に進めてみた。
中でも,いざという時に,自らの命を守る方法や知識・技術を身に付けさせると共に,地域の中で活動する意欲や志に結び付けさせたいと考えた。これからの世の中で,第一線で活動することを意識しながら,他者と関わることに勇気をもって取り組ませていきたい。という願いでの実践でもある。
活動内容
1)実践内容・実践の流れ・スケジュール
①消防署との連携(心肺蘇生法と命の授業=救命救急Ⅰの資格取得・・・3学年 7月
②保育実習(2回の実習 絵本を活用しての防災活動・・・読み聞かせ活動)・・・3学年 6月・12月
③子ども食堂(お寺でのボランティア活動=コミュニケーションを高める)・・・家庭部 年中(月2回)
④角田市生活学校との連携(エコ生活・環境・防災教育=講話・作品作り)・・・1学年 4月~1月
⑤食生活普及委員=ヘルスメイトとの防災教育等の連携(防災食・地域食)・・・2学年 11月
⑥資源回収(環境教育=長期休業中の保護者・地域の方々との活動)・・・全学年 夏休み
⑦地区清掃(地域理解,安全確認を含めた地区生徒会を活用した活動)・・・全学年 10月
⑧防災教育講演会(震災語り部・音楽家による講話)・・・全学年 11月
2)9月研修会の学びの中から自校の実践に活かしたこと。
研修会を受けての自校の活動の変更・改善点
階上中学校の生徒が,「私たちは語り継ぎ続けます。どんなに遠くてもどのような環境の学校にでも訪問し,私たちの思いを語ります。」という言葉を聞き,大変な状況であった津波の残した傷跡を目にし,どんな環境の中でも前向きに生きていこうとする子どもたちに成長させたいと思った。そのために,たくさんの方々からの刺激ある活動や関りを組み込んでの学習を計画した。
昨年まで(助成金を受ける前)の実践と今年度の実践で変わった点。助成金の活用で可能になったこと。
研修会での学びにより,実践することのねらいや今までの計画を見直すことができた。助成金があるため,講師依頼や実習費が使えることで,より多くのかかわりができた。
3)実践の成果
①減災(防災)教育活動・プログラムの改善の視点から
・学級数が多いため,授業変更や日程の組み方に大きな課題があった。また,地域の方との両者の日程を調整することが大変であった。(高齢者・消防署等の突然の事態の対処の難しさが今後の課題でもある。)
・全教科での連携で取り組むことも効果的であると感じた。定着させること,教師間での共通理解のためにも効果的ではないかと感じている。教師も生徒も狭い範囲での学習が多い。3年間の外部講師等を活用した,視野を広げた指導の積み重ねが大きな効果に結び付くと強く感じている。
・自助・他助・共助・公助・産助と言われている中で,実生活との結びつきがまだ浅いと感じている。
・自ら地域の中で活動するという意識的な面での積極的な姿はまだ少ない。
②生徒にとって具体的にどのような学び(変容)があり,どのような力(資質・能力・態度)を身につけたか。
・想定外の台風19号の被害があった。今までの経験や知識を生かしボランティア活動をしたり,地域の人たちと活動したりすることが多くなった。
・心肺蘇生法に関しては,関心が高くなってきている。5年目に入るが,更新した生徒が多いことと,卒業生から「学習したことが活かされている」などの話が聞こえてきている。
・地域の方々が学校の活動を理解し,生徒の様子をしっかり見つめて指導や声がけをしてくれるようになってきている。また,教師とゲストテティーチャーがお互いの思いや気持ちを語り合い,成長のための協力体制ができてきた。そして,生徒の意欲や関心も高まり,次への目標に向かう生徒も少なくない。
・防災食に関しては,興味関心が高く意欲的な学習が見られている。
・防災に関する知識は必要であるという認識は高まってきている。
③教師や保護者,地域,関係期間等(生徒以外)の視点から
・地域の方々からは,「様々な世の中の青少年のお話を耳にし,学校への出入りを遠慮していただけに,共に学べることが嬉しかった」という声がたくさん聴かれた。
・多方面で活躍している方々とのコミュニケーションの在り方を工夫することができ,どうあるべきかの学びの時間にもなり,大変良い機会となっている。また,地域の方々からも同じ意見が出ている。
・地域の方々の意見を優先した授業計画,最近の情報をフルに取り入れた題材を組み込んだことが,工夫点のひとつである。それを新聞等で紹介してもらえたことが,地域の方々が関心を持つことに結び付いた。
4)実践から得られた教訓や課題と今後の改善に向けた方策や展望
目まぐるしく変化していく社会の中で,学校教育だけではなかなか十分な教育を成し遂げることが難しい世の中になっている。そのような中でも,他者との関わり,関わり合い方などは,一番大切なことであり,未来を生きる子どもたちにこそ「育てるべき力=コミュニケーション力」であることを痛感している。
教科書で学ぶ知識は最低限の基礎力であり,私たち指導者自身が幅広い学びの上で授業内容を工夫する必要があると考える。そのお手伝いや情報源の提供者は,地域の人材でもあると思われる。子どもたちが,どのような世の中であっても,自らの力で生き抜いていく姿こそが,効果的な学びを提供できたかという私たちの評価になり,また,そうした姿を目にすることが,教師としての夢でもある。
お互いにできること,協力し合うことの中からこそ生きる喜びが満ちていき,豊かな世の中を築きあげられると感じずにはいられない。それが協働教育であり,連携教育ではないかと思う。まさに防災教育は,「かかわり・つなぐ」の実践を通して学ぶことのできる最高の教育と感じている。一層の工夫改善を図りたい。
5)その他
数年の継続学習は大きな実践力に結び付くと実感している。そのための助成金は大変有効である。
①消防署との連携(心肺蘇生法と命の授業=救命救急Ⅰの資格取得・・・3学年 7月
②保育実習(2回の実習 絵本を活用しての防災活動・・・読み聞かせ活動)・・・3学年 6月・12月
③子ども食堂(お寺でのボランティア活動=コミュニケーションを高める)・・・家庭部 年中(月2回)
④角田市生活学校との連携(エコ生活・環境・防災教育=講話・作品作り)・・・1学年 4月~1月
⑤食生活普及委員=ヘルスメイトとの防災教育等の連携(防災食・地域食)・・・2学年 11月
⑥資源回収(環境教育=長期休業中の保護者・地域の方々との活動)・・・全学年 夏休み
⑦地区清掃(地域理解,安全確認を含めた地区生徒会を活用した活動)・・・全学年 10月
⑧防災教育講演会(震災語り部・音楽家による講話)・・・全学年 11月
2)9月研修会の学びの中から自校の実践に活かしたこと。
研修会を受けての自校の活動の変更・改善点
階上中学校の生徒が,「私たちは語り継ぎ続けます。どんなに遠くてもどのような環境の学校にでも訪問し,私たちの思いを語ります。」という言葉を聞き,大変な状況であった津波の残した傷跡を目にし,どんな環境の中でも前向きに生きていこうとする子どもたちに成長させたいと思った。そのために,たくさんの方々からの刺激ある活動や関りを組み込んでの学習を計画した。
昨年まで(助成金を受ける前)の実践と今年度の実践で変わった点。助成金の活用で可能になったこと。
研修会での学びにより,実践することのねらいや今までの計画を見直すことができた。助成金があるため,講師依頼や実習費が使えることで,より多くのかかわりができた。
3)実践の成果
①減災(防災)教育活動・プログラムの改善の視点から
・学級数が多いため,授業変更や日程の組み方に大きな課題があった。また,地域の方との両者の日程を調整することが大変であった。(高齢者・消防署等の突然の事態の対処の難しさが今後の課題でもある。)
・全教科での連携で取り組むことも効果的であると感じた。定着させること,教師間での共通理解のためにも効果的ではないかと感じている。教師も生徒も狭い範囲での学習が多い。3年間の外部講師等を活用した,視野を広げた指導の積み重ねが大きな効果に結び付くと強く感じている。
・自助・他助・共助・公助・産助と言われている中で,実生活との結びつきがまだ浅いと感じている。
・自ら地域の中で活動するという意識的な面での積極的な姿はまだ少ない。
②生徒にとって具体的にどのような学び(変容)があり,どのような力(資質・能力・態度)を身につけたか。
・想定外の台風19号の被害があった。今までの経験や知識を生かしボランティア活動をしたり,地域の人たちと活動したりすることが多くなった。
・心肺蘇生法に関しては,関心が高くなってきている。5年目に入るが,更新した生徒が多いことと,卒業生から「学習したことが活かされている」などの話が聞こえてきている。
・地域の方々が学校の活動を理解し,生徒の様子をしっかり見つめて指導や声がけをしてくれるようになってきている。また,教師とゲストテティーチャーがお互いの思いや気持ちを語り合い,成長のための協力体制ができてきた。そして,生徒の意欲や関心も高まり,次への目標に向かう生徒も少なくない。
・防災食に関しては,興味関心が高く意欲的な学習が見られている。
・防災に関する知識は必要であるという認識は高まってきている。
③教師や保護者,地域,関係期間等(生徒以外)の視点から
・地域の方々からは,「様々な世の中の青少年のお話を耳にし,学校への出入りを遠慮していただけに,共に学べることが嬉しかった」という声がたくさん聴かれた。
・多方面で活躍している方々とのコミュニケーションの在り方を工夫することができ,どうあるべきかの学びの時間にもなり,大変良い機会となっている。また,地域の方々からも同じ意見が出ている。
・地域の方々の意見を優先した授業計画,最近の情報をフルに取り入れた題材を組み込んだことが,工夫点のひとつである。それを新聞等で紹介してもらえたことが,地域の方々が関心を持つことに結び付いた。
4)実践から得られた教訓や課題と今後の改善に向けた方策や展望
目まぐるしく変化していく社会の中で,学校教育だけではなかなか十分な教育を成し遂げることが難しい世の中になっている。そのような中でも,他者との関わり,関わり合い方などは,一番大切なことであり,未来を生きる子どもたちにこそ「育てるべき力=コミュニケーション力」であることを痛感している。
教科書で学ぶ知識は最低限の基礎力であり,私たち指導者自身が幅広い学びの上で授業内容を工夫する必要があると考える。そのお手伝いや情報源の提供者は,地域の人材でもあると思われる。子どもたちが,どのような世の中であっても,自らの力で生き抜いていく姿こそが,効果的な学びを提供できたかという私たちの評価になり,また,そうした姿を目にすることが,教師としての夢でもある。
お互いにできること,協力し合うことの中からこそ生きる喜びが満ちていき,豊かな世の中を築きあげられると感じずにはいられない。それが協働教育であり,連携教育ではないかと思う。まさに防災教育は,「かかわり・つなぐ」の実践を通して学ぶことのできる最高の教育と感じている。一層の工夫改善を図りたい。
5)その他
数年の継続学習は大きな実践力に結び付くと実感している。そのための助成金は大変有効である。
活動内容写真
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活動において工夫した点
・実践するにあたり,教職員間での理解の時間を確保する大切さに気付かされた。年間計画を見直し,季節的な行事との連携や学校行事との連携プログラムとして全職員で共有することの大切さも感じた。
・年間計画の中で他教科間の連携や道徳科・総合的な学習の時間・学級活動等で関連を持たせることにより,繰り返し学習することができ,定着を図れるものと考えた。授業時数の確保,時間割の弾力的な運用などについて再検討することが継続への一歩と感じている。
資料ダウンロード
資料なし