地域に根ざした防災教育
印南町立印南中学校
活動に参加した児童生徒数/3学年8人
活動に携わった教員数/1人
活動に参加した地域住民・保護者等の人数/84人
実践期間2015年7月28日~2016年2月13日
活動のねらい
地域に残る災害記録をすでにある解読文に頼るのではなく、直接それを見て、媒体を計測し写真に収め、専門家の協力を得て再解読することで、地域の先人がそこに込めた思いを深く読み込み、、将来へ向けての有効な教訓を読みとることで「わがこと意識」を育み、地域への防災意識の向上策を考える。
津波防災にとり組んで11年目になり、ややマンネリ化してきており、今後も継続するために「楽しく学ぶ防災」という観点でとり組むのが一つの方法と考え、外部から防災の専門家を呼んで講習を受け、それを粗食吸収するため、自分たちでそれをアレンジした小学生向け 講座を考える。
活動内容
1)実践内容・実践の流れ・スケジュール
※資料参照
2)9月研修会での学びから自校の実践に活かしたこと、研修会を受けての自校の活動の変更・改善点、
昨年度まで(助成金を受ける前)の実践と今年度の実践で変わった点、助成金の活用で可能になったことなど。
一年間の計画ができていて、研修後に修正することはなかったが、SDRAを活用して来年度以降の活動の指針とする。気仙沼市の「防災学習シート」のような本校独自の防災カリキュラムをつくる。本校の11年間蓄積してきた津波研究をこのような形でカリキュラム化する。以上2点を来年度の課題と考えた。助成金があったので神戸からNPO法人を呼んで、1回だけだったが本格的な防災講座を開くことができた。防災というと肩に力が入りすぎるきらいがあるので、楽しく学ぶ手立てはないものかと考えていたところだったので、良い企画ができた。
3)実践の成果
①減災(防災)教育活動・プログラムの改善の視点から
今年度も探求的な視点で取り組んで来たが、今年度から助成や研修を受けることによって、広い視点で防災にとり組むきっかけをつかむことができた。+artsから教えていただいた内容を自分たちでアレンジし、独自の小学生向け講座を組み立てて実際に講座開設でして実践できたことは、大きな成果だった。
②児童生徒にとって具体的にどのような学び(変容)があり、どのような力(資質・能力・態度)を身につけたか。
取り組みの柱は5点あり、それぞれが独立した内容になって全体として脈絡に欠けるきらいがあったが、古文書の解読、フィールドワーク、体験者の聞き取り、体験講座の企画と実体験を通じた学習だったので、新鮮で興味を持って取り組めたようである。感想にも「難しかったがやり遂げたときは嬉しかった」と書いた生徒が多かったし、防災の重要性を肌で感じたようだった。机上ではなく、五感をフルに使った実地学習により、生徒に受け身の学習態度から能動的な学習態度への変化が見られた。また、学習成果を発表する機会が何回かあったので、その準備過程を通じて、学習成果を「まとめる」「発表する」という能力が向上した。
③教師や保護者、地域、関係機関等(児童生徒以外)の視点から
本校の津波防災への取り組みは、今年で11年目になる。その成果の多寡は年によって異なるが、例年成果は、住民向け講話やリーフレットの作製等で地域へ発信してきた。今年度は、高校生を巻き込んだ形の防災講座や小学生向けの「おすそ分け講座」の開催等、従来とは違った形で地域へ防災活動を広めることができた。また今回とり組んだ板壁の古文書解読は、従来の解読の間違いを見つけてより精度を高めたことや、変遷過程を明らかにした事等は、単に防災にとどまらず地域文化面への貢献もできた。
4)実践から得られた教訓や課題と今後の改善に向けた方策や展望
机上の学習より体験的な学習が効果的であることを今更ながら実感した。しかし体験プログラムが未整備であり、楽しんで継続性があるプログラムの開発が今後の課題だと思う。今回、フィールドワークをして生徒の地域の歴史地理への関心・知識がかなり疎いことがわかり、地域を知らずして防災教育は成立しないという思いを持った。11年続けてきた実践の中にプログラム開発の素材が眠っているように思うので、今後様々な防災教育プログラムを学びながら自校や地域にフィットした防災教育プログラムを開発していければと思っている。
※資料参照
2)9月研修会での学びから自校の実践に活かしたこと、研修会を受けての自校の活動の変更・改善点、
昨年度まで(助成金を受ける前)の実践と今年度の実践で変わった点、助成金の活用で可能になったことなど。
一年間の計画ができていて、研修後に修正することはなかったが、SDRAを活用して来年度以降の活動の指針とする。気仙沼市の「防災学習シート」のような本校独自の防災カリキュラムをつくる。本校の11年間蓄積してきた津波研究をこのような形でカリキュラム化する。以上2点を来年度の課題と考えた。助成金があったので神戸からNPO法人を呼んで、1回だけだったが本格的な防災講座を開くことができた。防災というと肩に力が入りすぎるきらいがあるので、楽しく学ぶ手立てはないものかと考えていたところだったので、良い企画ができた。
3)実践の成果
①減災(防災)教育活動・プログラムの改善の視点から
今年度も探求的な視点で取り組んで来たが、今年度から助成や研修を受けることによって、広い視点で防災にとり組むきっかけをつかむことができた。+artsから教えていただいた内容を自分たちでアレンジし、独自の小学生向け講座を組み立てて実際に講座開設でして実践できたことは、大きな成果だった。
②児童生徒にとって具体的にどのような学び(変容)があり、どのような力(資質・能力・態度)を身につけたか。
取り組みの柱は5点あり、それぞれが独立した内容になって全体として脈絡に欠けるきらいがあったが、古文書の解読、フィールドワーク、体験者の聞き取り、体験講座の企画と実体験を通じた学習だったので、新鮮で興味を持って取り組めたようである。感想にも「難しかったがやり遂げたときは嬉しかった」と書いた生徒が多かったし、防災の重要性を肌で感じたようだった。机上ではなく、五感をフルに使った実地学習により、生徒に受け身の学習態度から能動的な学習態度への変化が見られた。また、学習成果を発表する機会が何回かあったので、その準備過程を通じて、学習成果を「まとめる」「発表する」という能力が向上した。
③教師や保護者、地域、関係機関等(児童生徒以外)の視点から
本校の津波防災への取り組みは、今年で11年目になる。その成果の多寡は年によって異なるが、例年成果は、住民向け講話やリーフレットの作製等で地域へ発信してきた。今年度は、高校生を巻き込んだ形の防災講座や小学生向けの「おすそ分け講座」の開催等、従来とは違った形で地域へ防災活動を広めることができた。また今回とり組んだ板壁の古文書解読は、従来の解読の間違いを見つけてより精度を高めたことや、変遷過程を明らかにした事等は、単に防災にとどまらず地域文化面への貢献もできた。
4)実践から得られた教訓や課題と今後の改善に向けた方策や展望
机上の学習より体験的な学習が効果的であることを今更ながら実感した。しかし体験プログラムが未整備であり、楽しんで継続性があるプログラムの開発が今後の課題だと思う。今回、フィールドワークをして生徒の地域の歴史地理への関心・知識がかなり疎いことがわかり、地域を知らずして防災教育は成立しないという思いを持った。11年続けてきた実践の中にプログラム開発の素材が眠っているように思うので、今後様々な防災教育プログラムを学びながら自校や地域にフィットした防災教育プログラムを開発していければと思っている。
活動内容写真
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活動において工夫した点
古文書について全く素養がない中学生にとり組ませるために、古文書と従来解読文とを対応させるという方法をとったこと。助成金を受けて開いた防災講座を自校だけに留めずに高校生も巻き込んで行ったこと。急遽始めた昭和南海地震の聞き取りであったが、地域での聞き取りが十分なされておらず、教訓も十分聞き取れていないことがわかり、数少ない数だったが、今後に活かせる教訓が引き出せたこと。+artsの防災講座からヒントを得て小学生が喜んで取り組める防災ゲームを考え出せたことでゲームと知識伝達方式を組み合わせれば効果的な防災学習ができるとの感触を得たこと。
資料ダウンロード
資料なし