地域・関係諸機関と連携した防災・減災教育

大阪市立 晴明丘小学校

活動に参加した児童生徒数/1~6学年667人
活動に携わった教員数/30人
活動に参加した地域住民・保護者等の人数/50人

実践期間2016年4月1日~2017年3月31日

活動のねらい

○地震、津波など災害に関する知識についての理解
〇 防災に関する意識啓発と地域との連携の大切さを知る。
○避難訓練(地震発生) や救護訓練などを見学、体験することにより、 災害時の行動について学び、減災教育に活かす。

活動内容

1)助成活動内容
①6月3日(金) 4年 社会見学(阿倍野区 防災センター)
東日本大震災や阪神・淡路大震災級など、過去に起きた8つの地震について起震装置を用いた地震体験コーナーで実際に体験をした。
②8月7日(日)・・・ 熊本地震復興支援企画
ASPnet大阪の取り組みとして「知ろう!学ぼう!そして自分たちができることを考えよう!熊本地震のこと」の取り組みを行った。本校からは6名の児童が参加した。熊本地震についての本校の取り組みの発表や、熊本支援活動に行かれた、堺市消防局の方や、大阪市社会福祉協議会の方の話を聞いた。その後、高校生と一緒に熊本地震について自分たちができることを中心に話し合い、発表をした。帰校後、熊本の小学校へ応援の手紙を書く活動を行った。
③9月24日・・・4校合同防災教室
中学校校下(3小1中)で合同の防災訓練を行った。中学生が「防災ジュニアリーダー」となって取り組んだ。
消防署によるロープの結索実習、区役所の震災救援談、アルファ米と豚汁の炊き出しなどを行った。
④11月21日・・・火災の避難訓練
全校生徒による火災の避難訓練を行う際に、2年生以上は、先生の誘導なしに、自分たちで運動場へ避難した。自助の精神を養うことができた。
⑤11月24日・・・減災教育の取り組み
学校長が東日本大震災の被害にあった気仙沼へ研修に行って学んだことを中心に2学年ずつ1時間程度、映像も交えながら話をした。また今回、本校にある備蓄倉庫に何が入っているかを学習するということで、5年生に備蓄倉庫の荷物を全て講堂に出してもらい、全員で備蓄倉庫物資の確認をした。6年生には元の位置に戻してもらった。区役所にも来ていただき、備蓄倉庫にある物資の説明などをしていただいた。本校の備蓄倉庫の存在に初めて気づいた児童もたくさんいて、地震や津波の備えの学習として、一段と深まった学習活動になった。
⑥11月〜2月・・・地域の減災マップ作り
地域の減災マップを5年生中心に自分たちの手で作成する。地図には、標高を併記する。
⑦1月・・・震災・津波の避難訓練
全校生徒による地震・津波の避難訓練を行う際に、全校生徒が先生の誘導なしに、自分たちで運動場へ避難した。自助の精神を養うことができた。

2)成果
成果① 減災(防災)教育活動・プログラムの改善の視点から
④⑦避難訓練においてこれまでは教員が先頭に立って誘導していたが、今回の研修を通して子どもだけで避難する訓練を行った。
⑤本校の備蓄倉庫の存在や阿倍野区としての救援物資に対する考え方を理解するようにした。

成果② 児童生徒にとって具体的にどのような学び(変容)があり、どのような力を身につけたか。
②熊本についての現状の認識が深まったり、何か自分たちにもできる事はないかを考える機会を得たりと今回の企画の目的に沿った取り組みをすることができました
⑤本校の備蓄倉庫の存在に初めて気づいた児童もたくさんいて、地震や津波の備えの学習として、一段と深まった学習活動になった。

成果③ 教師や保護者、地域、関係機関等の視点から
④⑦避難訓練を児童が自主的に避難する危険性を主張する教師が複数いたが、取り組みを行った結果、もっと子どもたちの自主性を伸ばすことができる可能性を感じるように変化した。
⑤防災に対する児童の意識が大変高まった。

3)実践から得られた教訓や課題と今後の改善に向けた方策や展望
⑤まだまだ、地震や津波についての知識や理解が不十分であるので、学習する機会を増やし、内容を深めながら、進めていく必要がある。

活動内容写真

活動において工夫した点

④ ⑦避難訓練を行う際に、これまでは教師が先導して避難していたが、今年度より児童が自主的に避難するようにした。
⑤児童に備蓄物資を確認してもらいながら、避難所開設時の役割を意識できるようにした。
⑥児童自身が作成することによって意識が高まった。また、標高を併記することによって、津波の際に自分がいる場所からどこに避難すべきかがより明確になった。

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