南海トラフ巨大地震を将来的に見据えた安全避難のあり方
岸和田市立城北小学校
活動に参加した児童生徒数/1~6学年446人
実践期間2014年5月27日~2015年1月19日
活動のねらい
防災・減災教育で身につけさせたい力とは,「災害から身を守る力」である。つまり,「自分の命を自分で守る力」を全ての児童に身につけさせることである。そのため,教職員が確かな知識を持つことと,率先して防災意識を高めていくことが重要であり,保護者・地域が一体となって,防災に向けた判断力・行動力を高めていくことも大切であることをより啓発していく。
活動内容
1)実践内容・実践の流れ・スケジュール
1~3年
4年
5年
6年
内容
「じしんのときのひなん」(絵本読み聞かせ)「じしんにあったら」(防災資料)
「被災支援活動者の体験談」をゲストテーチャーとして,招聘する。
「阿倍野防災センター」の見学を1/19(月)に実施する
JRCプラグラムによる避難所体験等を12/12(金)に実施
流れ
・絵本の読み聞かせ,防災資料の話を聴くことで,避難の仕方がわかる
・災害時に自分の身を守る行動することの重要さを考える
・地震・津波発生のしくみや避難の仕方備えの大切さを知る
・炊き出し体験等避難行動のあり方やその備えについて体験する
スケジュール
○避難訓練時や,年間を通して学習することで,速やかに行動ができる
○防災に関する話を聴いて,学校の取り組みを家庭に知らせる
○施設見学により得た知識をもとに話し合い活動を行う
○将来地域の防災リーダーとして活躍できる素地を養う
2)9月研修会の学びの中から自校の実践に活かしたこと。研修会を受けての自校の活動の変更・改善点。
昨年度まで(助成金を受ける前)の実践と今年度の実践で変わった点。助成金の活用で可能になったこと。
○日頃から,防災・減災教育に対する意識を持ちつづけ,身近に資料や教材を配置することの必要性。
○研修会で持ち帰った「防災学習シート」等を基本に研修や授業で活用することができた。
○地域と連携・協力しての総合避難訓練の実施。
○児童が実際に防災センターで体験学習を行った。
○避難所生活の体験として,話を聴くことや,材料を購入し,炊き出し体験・三角巾の使い方の指導等地域リーダーとしての資質向上を体得できた。
3)実践の成果
①減災(防災)教育活動・プログラムの改善の視点から
○過去,防災・安全教育として,年3回避難訓練を実施している。今年度,この訓練のほかに,アクサ・ユネスコ協会 減災教育プログラムとして,前述のような様々な取り組みを行うことができた。このような先進的な実践を今後も続けていけるよう,教育課程にしっかり位置づけるとともに,予算面についても考えていかなくてはならない。
○それぞれの活動を,学年ごとに系統性をもって配置し,実践時期を考慮していかなくてはならない。そのためには,教職員が減災教育に対する認識を再度確認するための研修や,児童への教育内容の指導のあり方を論議しつつ,新しい情報も取り入れながら,減災教育プログラムを更新していく必要があるだろう。
②児童生徒にとって具体的にどのような学び(変容)があり,どのような力(資質・能力・態度)を身につけたか。
~児童の感想より~
私は一斉下校で,今までと違ったことを感じました。通学路で感じたことは,水に落ちた時通っている人が少ないので,「助かる率が低いな。」と思いました。もし,その災害にあってしまった時は,妹としっかり手をつなぎ危ないところはできるだけ避け,多くの人と帰りたいと思いました。震災では,多くの人の命が失われました。私たちは自分の命は自分で守るという合い言葉を大切にし,一人でも多く助かることを願います。(6年)
以上のように,減災教育や避難訓練を通じて,児童には,災害時や避難時にしっかり命を守るという気持ちが培われていると考えられる。子どもたちの心に訴えていくような教育プログラムを構築していくことが重要である。
③教師や保護者,地域,関係機関等(児童生徒以外)の視点から
小学校の校舎は,地域の第1次指定避難場所となっているため,保護者や地域の人たちといっしょに子どもたちも避難するための合同訓練を行った。日曜日であるが,学校での学習中に地震・火災等の災害に遭うことを想定して,校庭や体育館に避難し,保護者への引き渡し訓練も実施した。また,校舎4階より消防署のはしご車にも,高所避難訓練を行った。
普段できないような避難訓練をすることで,実際被災した時の心構えが少し身についたと考える。今後,地域や公共機関とうまく連携・協力して,減災教育を続けていきたい。
4)実践から得られた教訓や課題と今後の改善に向けた方策や展望
東日本大震災の話や避難所生活訓練を実施することで,その場の環境や雰囲気を疑似体験できたと考える。しかし,いざその時の状況にどこまで対応できるか不安がある。高学年児童が自分より小さい子に,声をかけ,励ましながら避難する態度が育成できるよう,これからも前向きに減災教育に取り組みたちと考えている。
これから地域を担う防災リーダーを育成していきたい。そのような思いを達成するため,日々災害に対する心構えや,命の大切さを意識した学習活動を実践していく。
1~3年 | 4年 | 5年 | 6年 | |
内容 | 「じしんのときのひなん」(絵本読み聞かせ)「じしんにあったら」(防災資料) | 「被災支援活動者の体験談」をゲストテーチャーとして,招聘する。 | 「阿倍野防災センター」の見学を1/19(月)に実施する | JRCプラグラムによる避難所体験等を12/12(金)に実施 |
流れ | ・絵本の読み聞かせ,防災資料の話を聴くことで,避難の仕方がわかる | ・災害時に自分の身を守る行動することの重要さを考える | ・地震・津波発生のしくみや避難の仕方備えの大切さを知る | ・炊き出し体験等避難行動のあり方やその備えについて体験する |
スケジュール | ○避難訓練時や,年間を通して学習することで,速やかに行動ができる | ○防災に関する話を聴いて,学校の取り組みを家庭に知らせる | ○施設見学により得た知識をもとに話し合い活動を行う | ○将来地域の防災リーダーとして活躍できる素地を養う |
昨年度まで(助成金を受ける前)の実践と今年度の実践で変わった点。助成金の活用で可能になったこと。
○日頃から,防災・減災教育に対する意識を持ちつづけ,身近に資料や教材を配置することの必要性。
○研修会で持ち帰った「防災学習シート」等を基本に研修や授業で活用することができた。
○地域と連携・協力しての総合避難訓練の実施。
○児童が実際に防災センターで体験学習を行った。
○避難所生活の体験として,話を聴くことや,材料を購入し,炊き出し体験・三角巾の使い方の指導等地域リーダーとしての資質向上を体得できた。
3)実践の成果
①減災(防災)教育活動・プログラムの改善の視点から
○過去,防災・安全教育として,年3回避難訓練を実施している。今年度,この訓練のほかに,アクサ・ユネスコ協会 減災教育プログラムとして,前述のような様々な取り組みを行うことができた。このような先進的な実践を今後も続けていけるよう,教育課程にしっかり位置づけるとともに,予算面についても考えていかなくてはならない。
○それぞれの活動を,学年ごとに系統性をもって配置し,実践時期を考慮していかなくてはならない。そのためには,教職員が減災教育に対する認識を再度確認するための研修や,児童への教育内容の指導のあり方を論議しつつ,新しい情報も取り入れながら,減災教育プログラムを更新していく必要があるだろう。
②児童生徒にとって具体的にどのような学び(変容)があり,どのような力(資質・能力・態度)を身につけたか。
~児童の感想より~
私は一斉下校で,今までと違ったことを感じました。通学路で感じたことは,水に落ちた時通っている人が少ないので,「助かる率が低いな。」と思いました。もし,その災害にあってしまった時は,妹としっかり手をつなぎ危ないところはできるだけ避け,多くの人と帰りたいと思いました。震災では,多くの人の命が失われました。私たちは自分の命は自分で守るという合い言葉を大切にし,一人でも多く助かることを願います。(6年)
以上のように,減災教育や避難訓練を通じて,児童には,災害時や避難時にしっかり命を守るという気持ちが培われていると考えられる。子どもたちの心に訴えていくような教育プログラムを構築していくことが重要である。
③教師や保護者,地域,関係機関等(児童生徒以外)の視点から
小学校の校舎は,地域の第1次指定避難場所となっているため,保護者や地域の人たちといっしょに子どもたちも避難するための合同訓練を行った。日曜日であるが,学校での学習中に地震・火災等の災害に遭うことを想定して,校庭や体育館に避難し,保護者への引き渡し訓練も実施した。また,校舎4階より消防署のはしご車にも,高所避難訓練を行った。
普段できないような避難訓練をすることで,実際被災した時の心構えが少し身についたと考える。今後,地域や公共機関とうまく連携・協力して,減災教育を続けていきたい。
4)実践から得られた教訓や課題と今後の改善に向けた方策や展望
東日本大震災の話や避難所生活訓練を実施することで,その場の環境や雰囲気を疑似体験できたと考える。しかし,いざその時の状況にどこまで対応できるか不安がある。高学年児童が自分より小さい子に,声をかけ,励ましながら避難する態度が育成できるよう,これからも前向きに減災教育に取り組みたちと考えている。
これから地域を担う防災リーダーを育成していきたい。そのような思いを達成するため,日々災害に対する心構えや,命の大切さを意識した学習活動を実践していく。
活動内容写真
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活動において工夫した点
3回目の地震・津波避難訓練では,避難開始後は学校前の公園に第1次避難場所として緊急避難し,地震等の事態が一端収束してから,第2次避難場所として学校の4階の特別教室に分かれて,各学年を避難させた。というのは,津波を回避するための高い建物が近くになく,一番安全な鉄筋コンクリート造り・海抜20m相当の避難場所として,全員静かにルールを守って避難することができた。
資料ダウンロード
資料なし