
地域と作る広南避難プログラム ~自分達に何ができるのか~
広島県呉市立広南中学校
活動に参加した児童生徒数/全 学年 63 人
活動に携わった教員数 15人
活動に参加した地域住民・保護者等の人数/10人
実践期間2024年10月18日~2025年3月28日
活動のねらい
南海トラフ地震の30年以内発生確率が80%といわれ,その減災に向けて考え備えていく必要がある。今回の取組は地震・津波に焦点を当て活動した。本校では生徒一人一人の「意識・知識・行動」が重要と考え,この3つの柱につながるようにカリキュラムを組んだ。
活動内容
1)実践内容・実践の流れ・スケジュール(※図表等を使用して分かりやすく記述してもよい)
2024年10月 アクサ ユネスコ協会 減災教育プログラム 報告会
11月 防災講話 「南海トラフ巨大地震発生 そのとき何が」~東日本大震災被災者の経験からみえてきたこと~
12月 広南減災・防災イルミネーション 「減災の灯」 避難所体験
2025年1月 専門家による出前授業「地形模型で考える地域の防災」実施 広南もくりん防災リーダー 1次試験実施 2次試験課題レポート作成
3月 広南もくりん防災リーダー認定式 「広南避難プログラムVer3作成にむけて~令和の広南中学校の防災教育の歩み~」作成
2)9月研修会の学びの中から自校の実践に活かしたこと。研修会を受けての自校の活動の変更・改善点。昨年度まで(助成金を受ける前)の実践と今年度の実践で変わった点。助成金の活用で可能になったこと。
1 今まで呼ぶことができなかった講師を招聘することができた。
2 減災・防災イベントをすることができた。
3 防災の専門家による授業を受講することができた。
4 「広南もくりん防災リーダー」育成事業をスタートし,広南もくりん防災リーダーを認定することができた。
5 「広南避難プログラムVer.3」作成の第一段として「広南避難プログラムVer.3作成に向けて~令和の広南中学校の防災教育の歩み~」を作成することができた。
3)実践の成果
①減災(防災)教育活動・プログラムの改善の視点から
1 東日本大震災被災者による講演会実施により,本物の体験に触れ,自分事として考えていくという生徒の意識の高まりがあった。講演会翌日は「予告なしの避難訓練」を実施した。生徒の振り返りの記述には「びっくりした。実際に地震が起こった時は,こんな気持ちになるのだと思い,恐ろしかったです。危険な場所を瞬時に判断して,自分の身を守る行動をとることが大切だと分かりました。」「予告なしの避難訓練だったので,最初のサイレンが鳴った時,びっくりして,とっさに机の下にもぐった。机の脚をしっかりもって避難した。2回目の揺れがきた時は廊下にいたが,海側の方が窓側より安全なので,海側にしゃがんで避難した。その後の集会で,シミュレーション動画を観た時,自分の頭上だけでなく,(揺れで)移動してくる物にも気をつけなければいけないことが分かりました。地震が起きた時は,自分の命を必ず守ることを大切にしていきたいです。」という内容があった。
2 毎年行っている校内イルミネーションのイベントを「広南減災・防災イルミネーション2024」として実施。会場の体育館後方には避難所体験コーナーを設置し,間仕切りした空間やエアーベッドの体験や避難時持出品,防災用品の展示,防災食の紹介を行った。来場者からは「空間は狭いけど,エアーベッドは結構フカフカ」「こんなに多くの種類の防災食があるのか」「このソーラーランタンはどこで買えるのか」などの声があり,意義ある空間を創ることができた。加えて,高齢化の進む本中学校区の地域にとって生徒が避難所設置に関わったことは意義ある活動でもあった。屋外では「減災の灯」イベントを行った。昭和42年7月豪雨災害で地域の犠牲者のご遺体を洗ったといわれる本校の「ひょうたん池」。「過去から学び,犠牲者0の未来を目指す」ことを誓うという意味を込め,この池を令和2年より「誓いの池」と呼んでいる。現在は水を貯めていないが,防災・減災を考えるのに重要な場所であることに間違いはない。そこでこの池に「自分達にできること 伝えよう つなげよう 未来へ」(生徒考案)という標語を掲げ,南海トラフ巨大地震に備えていきたいと願いを込めて「灯り」をともした。シンプルではあるが災害について考える時間になった。
3 地域の防災リーダーと連携しながら,社会福祉協議会や大学教授などの専門家とつながることによる出前授業を実施することができた。専門家により作成された地形模型を使いながら,南海トラフ巨大地震が発生した時の実際の津波被害について学ぶことができた。
4 南海トラフ巨大地震に備え,高齢化の進む地域では中学生よるリーダーシップも求められる。そのため「広南もくりん防災リーダー」育成事業をスタートさせた。1月14日に一次試験実施,同時に二次試験の課題を提示し,レポートを作成させた。合格した生徒15名は今後「防災リーダー」として家庭・学校・地域で活躍するための準備が出来た。
5 令和7年度は保護者・地域に向けて3年生による防災劇の発表を予定している。その時の内容を「広南避難プログラムVer.3」冊子として配布する。そこで令和の広南中学校の防災教育活動を幅広く知ってもらうために,「広南避難プログラムVer.3作成に向けて~令和の広南中学校の防災教育の歩み~」を作成し,生徒・保護者・広南避難プログラムVer.3作成プロジェクトの関係者に配布した。中身のある「広南避難プログラムVer.3」作成のための準備ができた。
②児童生徒にとって具体的にどのような学び(変容)があり、どのような力(資質・能力・態度)を身につけたか。
南海トラフ巨大地震の30年以内発生確率が80%といわれている。南海トラフ巨大地震の減災に向けて,生徒一人一人の「意識・知識・行動」が必要である。今回の学びで自分事として考える「意識・知識」は高まってきた。今後は主体的に「行動」していくために知識をつける取組を行う。
③教師や保護者、地域、関係機関等(児童生徒以外)の視点から
被災者の方の話を聞いたことにより,今回の避難訓練では職員集団が自分事として考え動いている様子が多くみられ,意義ある訓練であった。地域の防災リーダーからは訓練に関して課題の指摘があったが,訓練後の議論も活発に行われ,今後の訓練の方向や改善点なども検討できる職員集団になりつつあると感じた。保護者・地域に対しては,防災イベントで学校から少しは発信できたが,まだまだ共有すべき点はたくさんある。今後も地域の防災リーダーと連携をとりながら地域に役立つ防災学習に取り組んでいきたい。
4)実践から得られた教訓や課題と、次年度以降の実践の改善に向けた方策や展望
学校あげての取組への準備は出来た。来年度は,まず「続ける」。今年度実践したことを継続し発展していくことは大前提である。その上で,①「伝える」…学んだことを地域へ発信していくこと。②「つながる」…人と繋がること,「防災+○○」で防災と何かをつなげながら楽しく学ぶこと。③「使える」…専門家の方々を使えるような人間関係を築き,広南もくりん防災リーダーを使える環境をつくること。この3本柱の考えを大切に取り組んでいきたい。
2024年10月 アクサ ユネスコ協会 減災教育プログラム 報告会
11月 防災講話 「南海トラフ巨大地震発生 そのとき何が」~東日本大震災被災者の経験からみえてきたこと~
12月 広南減災・防災イルミネーション 「減災の灯」 避難所体験
2025年1月 専門家による出前授業「地形模型で考える地域の防災」実施 広南もくりん防災リーダー 1次試験実施 2次試験課題レポート作成
3月 広南もくりん防災リーダー認定式 「広南避難プログラムVer3作成にむけて~令和の広南中学校の防災教育の歩み~」作成
2)9月研修会の学びの中から自校の実践に活かしたこと。研修会を受けての自校の活動の変更・改善点。昨年度まで(助成金を受ける前)の実践と今年度の実践で変わった点。助成金の活用で可能になったこと。
1 今まで呼ぶことができなかった講師を招聘することができた。
2 減災・防災イベントをすることができた。
3 防災の専門家による授業を受講することができた。
4 「広南もくりん防災リーダー」育成事業をスタートし,広南もくりん防災リーダーを認定することができた。
5 「広南避難プログラムVer.3」作成の第一段として「広南避難プログラムVer.3作成に向けて~令和の広南中学校の防災教育の歩み~」を作成することができた。
3)実践の成果
①減災(防災)教育活動・プログラムの改善の視点から
1 東日本大震災被災者による講演会実施により,本物の体験に触れ,自分事として考えていくという生徒の意識の高まりがあった。講演会翌日は「予告なしの避難訓練」を実施した。生徒の振り返りの記述には「びっくりした。実際に地震が起こった時は,こんな気持ちになるのだと思い,恐ろしかったです。危険な場所を瞬時に判断して,自分の身を守る行動をとることが大切だと分かりました。」「予告なしの避難訓練だったので,最初のサイレンが鳴った時,びっくりして,とっさに机の下にもぐった。机の脚をしっかりもって避難した。2回目の揺れがきた時は廊下にいたが,海側の方が窓側より安全なので,海側にしゃがんで避難した。その後の集会で,シミュレーション動画を観た時,自分の頭上だけでなく,(揺れで)移動してくる物にも気をつけなければいけないことが分かりました。地震が起きた時は,自分の命を必ず守ることを大切にしていきたいです。」という内容があった。
2 毎年行っている校内イルミネーションのイベントを「広南減災・防災イルミネーション2024」として実施。会場の体育館後方には避難所体験コーナーを設置し,間仕切りした空間やエアーベッドの体験や避難時持出品,防災用品の展示,防災食の紹介を行った。来場者からは「空間は狭いけど,エアーベッドは結構フカフカ」「こんなに多くの種類の防災食があるのか」「このソーラーランタンはどこで買えるのか」などの声があり,意義ある空間を創ることができた。加えて,高齢化の進む本中学校区の地域にとって生徒が避難所設置に関わったことは意義ある活動でもあった。屋外では「減災の灯」イベントを行った。昭和42年7月豪雨災害で地域の犠牲者のご遺体を洗ったといわれる本校の「ひょうたん池」。「過去から学び,犠牲者0の未来を目指す」ことを誓うという意味を込め,この池を令和2年より「誓いの池」と呼んでいる。現在は水を貯めていないが,防災・減災を考えるのに重要な場所であることに間違いはない。そこでこの池に「自分達にできること 伝えよう つなげよう 未来へ」(生徒考案)という標語を掲げ,南海トラフ巨大地震に備えていきたいと願いを込めて「灯り」をともした。シンプルではあるが災害について考える時間になった。
3 地域の防災リーダーと連携しながら,社会福祉協議会や大学教授などの専門家とつながることによる出前授業を実施することができた。専門家により作成された地形模型を使いながら,南海トラフ巨大地震が発生した時の実際の津波被害について学ぶことができた。
4 南海トラフ巨大地震に備え,高齢化の進む地域では中学生よるリーダーシップも求められる。そのため「広南もくりん防災リーダー」育成事業をスタートさせた。1月14日に一次試験実施,同時に二次試験の課題を提示し,レポートを作成させた。合格した生徒15名は今後「防災リーダー」として家庭・学校・地域で活躍するための準備が出来た。
5 令和7年度は保護者・地域に向けて3年生による防災劇の発表を予定している。その時の内容を「広南避難プログラムVer.3」冊子として配布する。そこで令和の広南中学校の防災教育活動を幅広く知ってもらうために,「広南避難プログラムVer.3作成に向けて~令和の広南中学校の防災教育の歩み~」を作成し,生徒・保護者・広南避難プログラムVer.3作成プロジェクトの関係者に配布した。中身のある「広南避難プログラムVer.3」作成のための準備ができた。
②児童生徒にとって具体的にどのような学び(変容)があり、どのような力(資質・能力・態度)を身につけたか。
南海トラフ巨大地震の30年以内発生確率が80%といわれている。南海トラフ巨大地震の減災に向けて,生徒一人一人の「意識・知識・行動」が必要である。今回の学びで自分事として考える「意識・知識」は高まってきた。今後は主体的に「行動」していくために知識をつける取組を行う。
③教師や保護者、地域、関係機関等(児童生徒以外)の視点から
被災者の方の話を聞いたことにより,今回の避難訓練では職員集団が自分事として考え動いている様子が多くみられ,意義ある訓練であった。地域の防災リーダーからは訓練に関して課題の指摘があったが,訓練後の議論も活発に行われ,今後の訓練の方向や改善点なども検討できる職員集団になりつつあると感じた。保護者・地域に対しては,防災イベントで学校から少しは発信できたが,まだまだ共有すべき点はたくさんある。今後も地域の防災リーダーと連携をとりながら地域に役立つ防災学習に取り組んでいきたい。
4)実践から得られた教訓や課題と、次年度以降の実践の改善に向けた方策や展望
学校あげての取組への準備は出来た。来年度は,まず「続ける」。今年度実践したことを継続し発展していくことは大前提である。その上で,①「伝える」…学んだことを地域へ発信していくこと。②「つながる」…人と繋がること,「防災+○○」で防災と何かをつなげながら楽しく学ぶこと。③「使える」…専門家の方々を使えるような人間関係を築き,広南もくりん防災リーダーを使える環境をつくること。この3本柱の考えを大切に取り組んでいきたい。
活動内容写真








活動において工夫した点
自分自身は「研修で見てきたリアルを学校全体に伝え,自分事として考えてもらう」「防災に関わる人とつながる」「防災・減災学習にはどんな活動があるのかを調べて参考にする」ことを行った。その結果,本校として「予告なしの避難訓練」「減災・防災イルミネーション」「防災リーダーの育成事業」『「広南避難プログラムVer3作成に向けて~令和の広南中学校の防災教育の歩み~」冊子の作成』という特徴ある活動ができた。