地域における自然災害の想定される被害の把握と避難所の活用方法の研究・修養

群馬県立渋川工業高等学校

活動に参加した児童生徒数/1~3学年140人
活動に携わった教員数/10人
活動に参加した地域住民・保護者等の人数/25人

実践期間2016年10月13日~2017年1月26日

活動のねらい

災害が歴史から見ても少ない地域柄であり、災害に対して鈍感である。他の地域で起こる災害に対しても当事者意識を持ちにくい環境である。そこで、どこでも災害の危険性があることや、どの様にして身を守るべきなのか等を体験や講義を通して学び、自身のリアルな体験にして貰い少しでも想像力や当事者意識を養うことを目的とした。

活動内容

1)助成活動内容
①国土交通省関東地方整備局利根川水系砂防事務所の協力の下、「渋川地域の災害の歴史と今後起こりうる地域災害につて」の講義。
②災害体験車の活用○豪雨体験車(国土交通省)・○土砂災害体験車(国土交通省)・○煙体験車(渋川市消防本部)。
③日本赤十字社群馬県支部による炊き出し訓練。
④避難所を想定したシミュレーション訓練。
⑤地域のハザードマップの活用方法。
⑥本校の備蓄倉庫の確認。
⑦書籍「東京防災」、非常食の紹介と提供。
⑧災害体験施設への研修。

2)成果
成果① 減災(防災)教育活動・プログラムの改善の視点から
○活動する上で、参加者を以下に集めるかが苦労した。 また、減災教育プログラム実施に伴う有効性や重要性が全教員へ伝わらなかった。

成果② 児童生徒にとって具体的にどのような学び(変容)があり、どのような力を身につけたか。
○専門家からの講義などから「どこでも災害は起こりうる」ということや、「災害の恐ろしさ」を学ぶことが出来た。
○「物」と「心・体」の備えの必要性を理解出来た。
○炊き出しは温かい食べ物に意味があり、精神の安定に繋がることを学ぶことが出来た。
○災害体験車では、災害の恐怖や早い避難の必要性を学ぶことが出来た。

成果③ 教師や保護者、地域、関係機関等の視点から
○減災教育を行うに当たり、どの様な仕掛けをすれば参加者がより効果的に災害につて学びを持ち帰ることが出来るのかいろいろと考えを巡らせた。この過程で地域における情報資源となる施設の存在や、活用方法を学ぶことが出来た。
○地域住民の参加が少なかったが、これをきっかけに地域との交流を活発にして、災害時の避難所運営に効果が発揮できるよう継続していきたい。
○講義よりも体験型の講習が参加者(生徒)にとっては有効であった。
○参加された地域住民の方は、「校舎内に入るのは校舎が出来たとき以来」とおっしゃられていたので、地域の方に校舎内に入る機会を設ける事も大事ではないかと感じた。

3)実践から得られた教訓や課題と今後の改善に向けた方策や展望
○参加者を募るだけではなかなか集まらない、全教職員に重要性をいかに認識してもらえるかがネックになる。一教員だけではどうにもならないので、管理職に指揮を執ってもらうなどの手立てが必要である。共通理解が必要。
○地域住民との連携強化のためにも、学校側と地域側の垣根を無くす仕掛けが必要である。
○減災教育について、「先ずやってみる」ことが出来て良かったと考える。また、活動を発信することで次の展開を模索するきっかけを作ることや地域からの理解を少しずつ得られる足がかりが出来たと考えます。

活動内容写真

  • 災害体験車

  • 炊き出し講義

  • 災害の歴史と想定

  • 避難所図上訓練

  • 本校の備蓄倉庫の確認

活動において工夫した点

○当事者意識を持って貰えるのかを考え、災害体験車を3台同時に準備出来たことで、複数の災害につて体験することが出来た。
○地域の情報発信資源を活用する手順を把握する事が出来た。
○一人でも多くの生徒に減災・防災の大切さを理解してもらえるよう、本年度の学習成果発表会で発表をおこなった。

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