ユネスコとは
「ユネスコ」の正式名称は「国連教育科学文化機関」といいます。アルファベットのUNESCOは、
国際連合(United Nations)教育(Educational,)科学(Scientiffic and)
文化(Cultural)機関(Organaization)という英語の頭文字をつないで出来た名前です。
ユネスコは国連傘下の独立した専門機関のひとつで、1946年の創設以来、パリに本部を置いています。
「ユネスコとはどのような国際機関?」
国連の目的は「世界の平和と安全の維持」。そのための活動は大きくふたつに分けることができます。ひとつは現に起こっている戦争や紛争を解決するための努力で、安全保障理事会や国際司法裁判所の仕事。もうひとつは、主として戦争や紛争の原因を取り除くための努力で、経済社会理事会の役目で、ユネスコの活動は後者に当たります。
「どんな組織?」
ユネスコは加盟国政府で構成される「政府組織」ですが、その目的を達成するためには、それぞれの国の政府だけでなく、市民の協力が必要だとしている点が、他の政府間組織とは異なる特色です。
「理念は?」
ひとくちに戦争や紛争の原因を取り除くといっても、これは大変な作業です。争いの「原因」は複雑になる一方ですし、「解決」の手段によってはまた新しい争いが起きかねません。この難問を解くための鍵は私たち一人ひとりの「人間」にある、という考えに立って平和構築への努力と実践を続けているのが国際機関・ユネスコです。
「ユネスコ憲章は?」
「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和の砦を築かなければならない」
「政府の政治的及び政治的取極のみに基づく平和は、世界の諸人民の、一致した、しかも永続する誠実な支持を確保できる平和ではない。よって平和は、失われないためには、人類の知的及び精神的連帯の上に築かなければならない。」
どちらもユネスコ憲章前文の中の言葉です。
「平和を守るのは他のなにものでもなく、人間精神のあり方である」「すべてのひとが知性と道義で結ばれてこそ平和は保たれるのだ」とするユネスコの考え方は、武力や条約による平和とは異なり、人種や国家を超えた人間一人ひとりへの信頼と期待に貫かれています。それはまた、平和を人間の「文化」に高めなければならないという強い意志の表れでもあるのです。
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