教会音楽と平和
小林達男
ユネスコは、教育・科学・文化・コミュニケーションの分野で自ら考え平和貢献する「場」と伺い、入会いたしました。私は鴇澤さんと同じカトリック雪ノ下教会の聖歌隊のメンバーです。歌うことは祈りに通じる。聖歌隊は美しい女性と凛とした騎士のような男性の集まりであり、心を込めて歌うと、忍耐の涙かもしれませんが、皆さまの涙を誘うこともあるのです。現代の音楽文化を築いた教会音楽を通じて「人の心の中に平和の砦を築く」のが、私の夢ですが、いまの私は、かえって人の心を乱しているかもしれません。
学ぶ喜び
間米幸子
この四月からNHK教育の高校講座で歴史を学んでいます。人類の歴史は争い事の繰り返し。人間も生き物として奪い合いをする弱さがあります。しかし人間はそれだけのものではありません。「戦争は人の心の中に生まれるものであるから、人の心の中に平和の砦を築かなければならない。」(ユネスコ憲章前文より。)こう考えるに到った人類には、争い事を良しとはせず、自らの心を戒め、平和をこそ求める真の強さがあるのです。何時も人々は平和を希求していた。そう思いながら歴史を学び人間を学ぶ。私にとって楽しい一時です。
緑を守るご長老
尾藤正昭
焼野原の横浜から緑濃い北鎌倉に移り住んではや60数年。あの時疲弊した我々を迎え入れてくれた山々の緑が何と新鮮だったことか。朝と夕でも山々は表情が美しく変わる生きものだということをここで知りました。円覚寺入り口右手にひときわ目立つ大杉があります。北鎌倉の緑を代表するかのように数百年の時を経てなお健在です。でも60年前と比べ周りの緑が少なくなりました。この大杉がそんな人間の都合の歴史を見ながら北鎌倉の緑を守るご長老のように思え、前を通るたびに、感謝の気持ちを込めてごあいさつをしています。
茶道
松田兼太郎
茶道を始めた。先生が口伝でお手前を教えてくださる。その時は何となくわかり憶えたつもりでも、次回はおたおたしてしまう。兄弟子が2名、はるか年下ではあるが姉弟子が3名いる。わからないことは、先生には聞きづらく、兄姉弟子にやさしくこっそり教えてもらっている。稽古は結構楽しく、週1回の非日常の世界を満喫している。落ち着いた雰囲気、よい香り、掛け軸、お花の観賞、美味しい和菓子、学生との浮世離れした問答。これぞ茶の世界。先日、お茶会にいったがほとんどは女性。性差別主義者ではありませんが、茶道は元来、男の世界。多くの男性がお茶をたしなんでいただけることを願っています。
第3の人生を楽しむ
古屋嘉廣
第一の人生は、コンピュータのエンジニアで、当時の世界最新のプロジェクトに参画でき、また技術指導で海外に出かけ、そのおかげで国際感覚を身につけ草の根国際交流に目覚める。
第二の人生は、鎌倉市議会議員を5期20年、この間、一貫して行財政改革に情熱を燃やした。
「小さな市役所」、「民間活力の活用」に取り組んできた。
第三の人生は、道楽が高じて、鎌倉宮の門前にこの10月に手打そば「宮前」(みやまえ)を開業することになり、今はその準備に走り回っている。 |