ギドン博士からのメッセージ

世界遺産登録件数は、文化10、自然7、合計17件と群を抜いています。そのうちの一つに、12,000年前の岩絵群をもつセラ・ダ・カピバラ国立公園があります。最も近い空港からでも車で300km、気の遠くなるような辺地です。
 同地域で女性考古学者ギドン博士が続けてきた識字教育を鎌倉ユ協が支援先にえらび交流を始めて10年がたちました。2000年8月には25人の会員がトランク10個に教材や衣料をいっぱい詰めて現地を訪ねました。貧しいながらも教室で学ぶ子どもたちの瞳はキラキラと輝いていました。
 このほど2006年に鎌倉ユ協が届けた1,097ドルの使途についてギドン博士とのコーディネーター役を果たしてくださっているNPO「南アメリカ大陸自然・文化遺産研究所=MAIKEN」代表の井上アメリア代表を通じて次のような報告が届きました。
教師たちへの給与720ドル(4ヶ月間、2人の教師に月90ドル)/ 150人の児童に学用品の供給150ドル/ 衣類の供給60ドル/ 教室の椅子20脚20ドル/ 給食の補助112ドル/ 教室備品35ドル
 また博士は2007年度に鎌倉ユネスコ会員や友人たちから託されて送金した3万円で「デジタルカメラを購入することができました」と喜びのレポート。併せて博士の新年メッセージは、次の言葉で結ばれていました。
「夢の種まきをして、その夢の到達に全力を投じました。その戦う心で、近づきつつある新たな年を仰ぎ見ます。皆さまの夢も叶う年でありますように。」
 みずからは粗末な衣服で、子どもたちの教育、奨学金の支給、給食の継続に献身し続ける博士も今年は75歳に。アメリアさんたちも現地児童への奨学金支援に全力をあげています。鎌倉ユ協も何とかして本年も支援金を届けたく、ご協力を! (尾花)

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