カンボジア体験学習訪問

鎌倉のカトリック教会のご夫妻がカンボジア・シェリムアップで貧しい家庭で学校に行くのが難しい子ども達のプレスクール識字教室を運営しておられます。

この2年程,我々市民活動団体の「鎌倉げんきかい(会)」は、鎌倉宮でリサイクル品バザーをやり、僅かばかりの支援金を提供してきましたが、現地の様子を見たいと、この4月に皆で出かけました。

アンコール遺跡にも近い電気もない田舎でクメール文字や算数を教える活動の他、トンレサップ湖水上村と首都プノンペン郊外のゴミ集積場の集落に開かれている子供教室を見学しました。我々の支援金は生徒の奨学金・教材費等になります。子供たちが礼儀正しくまた、明るいのが印象的でした。プノンクラオム子ども教室で日本の歌を

現地の現実は、子供は重要な家庭労働力(4歳位から)とされ、学校に行かないか、小学校の低学年で就学を止めてしまう。先生の月給(2〜3千円、生活費1万円)が安く、無料の義務教育でなく、午後の有料補習塾が主体となっていて、月額500円の授業料が払えないのです。

子供が働くゴミ集積場には家庭ゴミのみで産業廃棄物がない、物を作る産業がない国であり、今後の援助展開はカンボジア人の経済自立を支援する、その基本が識字教育であることを実感しました。

近年のポルポト内戦の殺戮や地雷などの痕跡があり,カンボジアの人口の60%が15歳以下といわれ、街中でも老人の姿を見かけません。

ご夫婦も中学生教室を地方に造ることを、企画しておられます。生活環境との関係から12歳から25歳程度の人たちが対象のようです。

あの高度文明のアンコールワットを造ったクメール民族の魂はどこにという疑問を持ちながらも、今後とも、カンボジア教育支援のバザー活動を続ける楽しみがあります。(深尾 徹)

 
 

戻る