Youth Eye

洞爺湖サミットから見えたもの

 7月9日、主要国首脳会談が幕を閉じた。3日間にわたり地球温暖化対策など、世界が抱える問題が先進国の首脳等によって話し合われた。

サミット終了後、世界共通の目標となった「温室効果ガス排出量を2050年に半減」には、具体的な数字が盛り込まれていないと、マスコミで賛否両論云われているが、このような大国の利害だけではなく、市民のレベルでもサミットが開かれていたことを、皆さんはご存じだろうか。ピースウォークに参加
 「グローバルな市民運動を通じて市民の力を知る!」私は大学のゼミ仲間とこのテーマを引っ提げ、「先住民族サミット アイヌモシリ2008」「市民サミット2008」に参加すべく、7月1日から7日間、北海道を訪れていた。


 「アイヌモシリ」、先住民族アイヌは、この北の大地を『人間の静かな大地』と呼んでいた。アイヌモシリ、エゾ、北海道。この北の大地には歴史の移り変わりと共に3つの名前がある。


 今回の「先住民族サミット」では、カナダ、オーストラリア、フィリピンをはじめ、世界の先住民族が集まり、環境問題や先住民族の権利回復について話合われた。  また「市民サミット」では、地球環境・貧困・戦争と平和・人権などのテーマで、日本全国、世界各地から来た人々がそれぞれ意見を交換した。

大通り公園を出発する「1万人のピースウォーク」に私たちは張り切って参加し"平和な世界をつくろう!"をスローガンに約1時間の道のりを歩いた。途中、過激な人々が逮捕される場面が、マスコミの報道で目立ったが、参加者2000余人は気温30度近い中で平和を訴え力強く行進した。

 この一週間、洞爺湖サミットを通して見えたものは「目」である。政府の目、市民の目、先住民の目、マスコミの目、北海道にはたくさんの目が集結し、それぞれの視線がこの世界を形作っていた。数え切れない視線が交差する世界で、どの目と瞳を合わせ、また伏せてしまうのか。自分の目を開く知恵が必要な時代と思う。 (蓮見)

 
 

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