10月2日、日本ユネスコ協会連盟の企画、“草の根助成金”を使って、このたび「鎌倉 まちのいろは――明日の鎌倉のために」(鎌倉いろはの会・冬花社1000円)を完成。その中心人物
山田初江さんを訪問しました。
本を作る動機は?
2005年のある日、若い人から「まちの法律」について質問を受けました。専門分野の建築基準法は判りますが相談にのれませんでした。私たちはABCもドレミも知っていますが、「まちの法律」は、ほとんど知りません。すぐにも学ぶ会を開きたいと思い、法律の専門家・行政の人たちの賛同を得て知人、友人に声をかけ、まちづくりのいろはを学ぶ「いろは講座」を開きました。土曜日4回シリーズの内容はパワーポイントによる判りやすく、知らないことを知る面白さで大好評でした。まちづくりの手引書となる本にまとめるべきと心に決めました。
楽しく、きれいな本に
出版までの約3年間若い人たち(27人)と共に検討をおこない、初めから短文で判りやすく面白そうでつい手にとって見たくなる本にしたいと考えていました。伊東雅江さんとの出会いが相乗効果となり、誇りを持って皆さんにお薦めできます。内容は3部構成。@800年の歴史をタイムマシンに乗って俯瞰する導入部、クイズもあります。Aルールの基礎知識。Bルールの詳しい解説。鎌倉だけの試みではなく、他の小都市へのヒントになればという思いがあります。
草の根のお蔭です
日本ユネスコ・草の根助成金についてお話を頂き、申請が合格して助成金をいただけることになりました。日本ユネスコへの本の提出期限に向けて、深夜まで頑張って完成させることができました。
反響は良好
本は2000部印刷。1300部は鎌倉いろはの会、700部は冬花社が販売。増刷も考えて見積もりも取りました。
この本の使い方
家庭全書のように各家庭に備えて頂き大人だけでなく子供たちにも美しく、住みよい鎌倉の町並みにしていくために是非読んでいただきたいのです。市民と行政が車の両輪となり「子どもたちが美を呼吸して育つ環境へ」*と人組み、心組みの輪が広がっていくことが願いです。
*ケストナーの言葉より
(文 鴇澤 写真 立山) |