1月24日(土)に行われた「たからもの絵画展・ユース賞」の表彰式と毎年恒例の新年会では、スペシャルゲストとしてジャズコーラスグループのジャミン・ゼブが来て下さいました。ジャミン・ゼブのメンバー4人の内3人がハーフで、日本とアメリカ、オーストラリア、メキシコという複数のアイデンティティをもっています。
平均年齢は24歳、平均身長は180センチ。日本ではバーのBGMやコットンクラブ等で愛好家が聴くもの、またミドルエイジのミュージシャンが演奏するものといった印象を受けるジャズを、楽しく、時に美しく、素晴らしいハーモニーで歌い上げるグループです。
私たちユースは、グローバルな存在であるユネスコの活動や理念を通し、日本の古都鎌倉でユースとして何が出来るのかを考えるために、グローバルな視点を持ち、伝統のある土俵で新しいことに挑戦するといった点で、ジャミン・ゼブの皆さんは少し似た問題意識を持っているのではないかと思い、今回インタビューをさせて頂きました。
ジャミン・ゼブの事についてと鎌倉及び鎌倉ユネスコの印象について、またインターナショナルなバックグラウンドを持つ皆さんに、自分たちのアイデンティティを含めて伺いました。
コージロー:鎌倉は中学の遠足のとき以来です。鎌倉は「とんび」の印象が強く、海に近いんだなと感じます。活気があって、人々が元気で温かい場所だと思います。コージローさんは大学を出てから歌を職業にしようと活動を始め、JAZZを本格的に始めたのも23歳からと少し遅いのですが、そのときすごく感動したそうです。
スティーブ:横浜出身のため、友達と北鎌倉に集合して散策するなど、鎌倉に来る機会もありました。 ユネスコの主旨である教育・文化などを通じた活動とジャミンの音楽を通じた活動は心を動かすという点で共通していると思っています。
レンセイ:オーストラリア出身で、最初は日本語が全然話せませんでした。大仏には二回行った事があり、鎌倉は文化・歴史的に重要な都市だと思っています。教育や文化に携わるユネスコ活動に音楽で関われたことはうれしいと。JAZZで仲間と通じ合ったりお客さんに伝わったと感じたりする瞬間があり、それがとても素晴らしいと思っています。
シモン:鎌倉は中学以来です。都会よりも住むならこういうところが良いと思います。通りはにぎやかですが、なんとなく落ち着けます。
ジャミン・ゼブの平和を願う曲であるピース・オン・アースについて「平和を願う曲でありながらアップテンポな曲で意外でしたね」とお聞きしたところ、「前向き感を出したいなあという思いはありました」と。ジャミン・ゼブの活動全体からJAZZの楽しさを伝えたいということを感じる一言ですね。鎌倉の町を案内しながら彼等の魅力を引き出すインタビューを続けました。
コージロー:自分がJAZZに出会ったとき、「これは格好いいな」と感じました。JAZZっていうと、丸の内コットンクラブのような場所でBGMとして聞くような、一般の人が思うような印象しかなかったものが一変したのです。JAZZはわくわくして、エキサイティングな音楽です。自分が味わったJAZZの感動を、皆さんにも伝えたいと思っています。
スティーブ:メンバーのレンセイさんとは、最初は互いの言語しか話せませんでしたが、自然とコミュニケーションをとれるようになり、今は日本語と英語両方でコミュニケーションを取っています。大切なことは、変に言葉の裏を読んだりせずに、素直に思ったことを伝え合い、分らないことは分らないと、感じたことを言葉にすることです。
レンセイ:異なる文化をもつ人とコミュニケーションを取るのは難しい部分もありますが、人間は心で通じ合える、心を込めて話せば伝わると信じています。細かいところで伝わらないところはあるけれども、われわれ4名は、コミュニケーションはとれていると思っています。
シモン:人によって音楽のジャンルの好みは様々ですが、ジャンルにとらわれないすべての人に受け入れてもらえるような音楽を目指していきたいと思っています。
3月28日のコンサートが待ち遠しいですね。 (安斎・内間)
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