理事研修会に参加して

暑さも大分和らいだ8月27日、理事研修会が高徳院客殿で開かれた。参加者25名。今期、理事が大幅に入れ替わり、新体制をスタートするにあたり、『協会の課題と目指すべき方向を共有すること』が目的である。理事研修会
午前の部は、『鎌倉ユネスコ23年の歩みと日本ユネスコ協会連盟』と題して尾花副理事長が話された。

尾花さんは長年にわたり日ユ協連の事務局長を務められ、近年は2007年刊行された「民間ユネスコ運動60年史」編集に取り組まれ、いわば日本の民間ユネスコの生き字引といわれる方である。この日研修の為にB4判3枚にのぼる手書きの資料を用意。「世界とUNESCOの動き」を対比させて、ユネスコ連盟と鎌倉ユネスコの主な活動を時系列にまとめ、戦後60年の平和実践活動の経緯を詳しく説明された。限られた、短い時間での話だったので、今後も更に理解を深めた研修をお願いしたいと思った。

次に2期目を迎えた石田理事長が、過去7年の収支経過の報告をされた。2010年度に新たに16法人の賛助会員が増えて財政面で余裕ができたので、有意義な活動にすべく、責任の重さを感じると話された。その後、各委員会の委員長6名から活動報告と課題が提示された。

特に、識字・世界遺産保全委員会の森井委員長からは、鎌倉ユネスコの屋台骨であるこの活動の基本理念5方針をご自分の体験談を交えてわかりやすく話された。1989年バザー開始以来今年7月までの支援総額は3400万円を超えた。主な事業はバザーと平山画伯の絵ハガキ販売。収益は全額支援金に充てられている。この活動に大きく貢献されている久保理事と山田ミヤ子理事に大きな拍手が送られた。

昼食をはさんで、午後からは出席者全員による課題の洗い出しに入り、実働会員の拡大、ユネスコ活動への認知度アップなどなど、新理事からも活発な意見が出された。課題の対応策は今後の理事会で検討する事となった。

最後に佐藤会長から「ボランテイア精神で熱心に活動するユネスコの皆様は素晴らしい。限られた方だけでなく、全員参加のユネスコにしていきたい」と抱負を述べられて閉会となった。ユネスコの平和活動に長く携わっておられた方々の顔には、厳しくも本当の優しさがよみとれた。
新理事として共に歩ませて頂ける喜びを感じた。 (梅ケ辻)

 
 

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