〜バングラデシュの小学校を訪ねて〜
Tシャツ、バングラデシュ指定寄付
   ありがとうございました
 
かつて、目黒ユネスコ日本語教室で学んだ、バングラデシュのフレンドシップメンバー、アクラム・モハメドさん(東京在住)と共に彼のお父さんとお兄さんが5年前に創った学校を訪れた。 個人的な旅行ではあったが、会員から集まったTシャツやノートを届け、また、11月のユネスコ美術展の「世界のこどもの絵」のために描いてもらった絵を持ち帰った。集まったTシャツは60余枚、児童数300。そこで、指定寄付(一部活動費から支出)よりTシャツを現地調達。
 人口3500人のその村は首都ダッカから車で3時間余りの田園地帯。宿泊した彼の家から学校までは5〜6分足らず。私たち2人は、その村を訪れた初めての外国人。私たちが外に出ると子供たちはぞろぞろと付いて歩き、大人は遠巻きに好奇の目で。学校には「目黒ユネスコ」と大きく書かれた立派なアーチが、その手前4~5mの道の両側には子供たちが並び私たちを歓迎。そして、庭では、多くの父兄が集まり歓迎のセレモニーが行われた。子供によるコーランの斉唱や踊りもあり、思いがけないその光景に私たちはびっくりすると同時にとまどいも感じた。
 
■学校の現状
 小さな平屋を壁で仕切っただけの教室は小さな窓にトタン屋根。まるでサウナのよう。6〜10歳の子供達は1~3km位をほとんど裸足で歩いて通ってくる。授業は午前と午後に分かれた2部授業。約300人の児童数とはいうものの、井戸もトイレもない。この暑さの中、衛生面はどうなっているのだろう。もし、可能なら、水道とトイレを作ることを支援できたらどんなに役立つことだろうと思った。
■バングラデシュ雑感−1     (橋本記)
 朝5時にスピーカーから流れるコーランの声はイスラム教徒でなくても敬虔な気分にさせられる。北海道の約2倍ほどの国土に人口1億2千万人余。主な産業は米とジュート。交通は鉄道よりトラック、バスに依存されている。従って、ダッカから3時間程走った国道は全て舗装されていた。郊外に行くほど緑の並木がアーチのように覆っていて美しい光景だ。水はけの悪い粘土質のためかいたるところ池というかまるで川か湖のような風景が続く。舟を出して魚を獲る姿も見える。不思議なことに人家は殆ど見えない。所々小さな村を通過。男性ばかりが目だつ。露天のような店にたむろしている。仕事をしたくてもないそうだ。
 今回の旅行で一番感じたことは何といっても2人だけでは絶対にできなかったであろう体験が数々あったこと。全てアクラムさんの尽力のお陰。ご家族の方々にも共に感謝を申し上げたい.  
  ■バングラデシュ雑感−2    (勝岡記)
 時間がゆったりと流れる。学校は6歳から。でも4〜5歳の子もいる。学校に来たい子は全部受け入れる。遠方から来た私たちのためにアクラムさんの兄弟、親戚が駆けつける。昔のお手伝いさんが何人も食事を作りにくる。遠い昔の懐かしい光景。
 文明の利器に囲まれた私たちの生活。もう後には戻れない。幸せってなんだろう?
 今、ここに電気や水道のある家は殆どない。いつか、テレビが、パソコンが・・・。世界を知り、向上心が、競争が生まれ・・・ 人々の生活が変わっていく。支援ってなんだろう?結論は出ない。 
 

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