No.192-5


関東ブロック・ユネスコ活動研究大会 報告 
11月12日〜13日   於 群馬県水上町
 上越国境の山々は早い寒さの到来で谷川岳をはじめ雪化粧しており、会場のある谷間の水上町の温泉街には紅葉の名残が見られるがすでに積雪もあったとのこと。
 大会は1都5県から約230名が参加、『 限りない平和の構築とユネスコ運動の展開 』〜より多くの協力を得るために〜をテーマに「世界寺子屋運動」「学校教育とユネスコ活動」「組織の活性化と地域活動」の3つの分科会で行なわれた。
 第一日目、分科会に先立って児島日本ユネスコ協会連盟会長より「いま、ユネスコ活動に期待されること」と題して記念講演があった。要約すると "生命体には情報が必要であり、情報なしでは生きていくことができない。今日の学校教育では詰め込み過ぎと言えるほど情報を知識として伝授しているが、これらを単に知識にとどめず、知識を活用して行動に結びつける智恵が重要である。こうしたことを家庭や学校で大人が教えていくことが教育であるが、現状は知識過剰人間を作っているだけでしかない。情報量が多いということは恐怖心を遠避けることができる。世界寺子屋運動は識字率を高め知識を与えることで生活の向上や平和へ寄与することを目指しているが、教育だけでは平和はやってこない。そのわけは根底に貧困の問題があるからだ。こうしたさまざまな問題は一朝一夕には解消できなくても、これまでのようにユネスコとしての運動を、貧者の一灯であっても積み重ねていくことが大事である。継続することは力なりである"。
 分科会は三つに分かれ、各ユ協の事例発表があり、助言者の講評、質疑応答など活発に行われた。詳細については日ユ協連の機関誌「ユネスコ」に掲載される予定なので参照されたい。
 二日目、分科会の報告のあと全体会の席上では、目黒ユネスコ協会が区教育委員会などの協力により、活動拠点として独自の事務局を立ち上げたことが言及され、さらに活動の一端(語学講座など)について加藤会長より質疑に対する答弁のかたちで紹介があった。                         
 最後に、来年の研究大会は日光で開催され、「世界遺産の日光をより良く知ってもらうため、スタディツァーやエクスカーションも多数企画中である」との紹介があった。(9/12(金)-13(土)の予定
                                         斎藤 孝記
 

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