平和をつくる寺子屋運動〜識字教室見たまま
 

ユネスコ講座 (報告)
 
日本ユネスコ協会連盟理事・目黒ユネスコ協会会員 田代美代子
主 催 : 目黒区教育委員会  主 管 : 目黒ユネスコ協会  9月24日(水)午前10:00 守屋教育会館
 
 9月4日にインドから帰国されたばかりの田代美代子氏をお迎えしてインドの寺子屋の実情を伺った。
インドの西南の町ゴアから車で8時間、インドのシリコンバレーと言われるIT産業先端の都市 バンガロールと同じ州(カルナータカ州)にありながら対照的に貧しい村々の寺子屋を訪問し、その実態(週に6日、夜7時から9時まで 勉強)に触れ、また、なぜ学校に行けないのかについて、生活の苦しさの実情などをいくつかの例(下記)をあげて説明された。
* ある12歳の少年は20キロ歩いて運河堀りの日雇い労働や畑の草取りで僅かな賃金を得て家計の足しにしている。  
* 13歳の少年は最近父親を亡くし、日雇いの母親を助けて1日450円ほどの農作業で5人家族を養っている。
* 16歳の少女はミシン掛けや裁縫を習って家計を助けようとしている。
 貧しい地域では家族で働かないと生活が成り立たない。ある少年は「働くことよりも勉強が好きだけど食べることが先」と言った。 寺子屋にも夜しか来られないのです。
 
 一方、「寺子屋教室」は識字教育に限らず職業教育を通して地域全体の生活の向上を目指している。技能訓練(ロウソク、チョーク作り) 15歳〜18歳…機械、自転車の修理や溶接の実習など。また、母親たちの自立や助け合いなどを目指すグループ活動も行われていた。
新しい「寺子屋」の開校式にも参列した。 煉瓦造りの立派な建物(地元ではビルディングと言っていた)床があり図書室、調理室(調理台まである)トイレも完備している。決して豪華ではないが今までには考えられなかった設備。 村を上げての大セレモニーが繰り広げられた。田代さんも正装のサリーを着て、炎天下の村中を1時間あまり練り歩かれた。
  [上記を集約したビデオを約10分放映。]
  田代美代子さんは歌手活動の合間に全国の学校などを訪問し寺子屋運動について講演、「書きそんじはがき」回収を呼びかけておられる。
  最後に世界平和への祈りを込めて「さとうきび畑」を歌ってくださった。
参加者30名    文責:研修 清水嘉男

秋の活動が次々と始まりました
 
■ 芸術文化活動 
@ ステンドグラス教室  講師:二森  氏 会場:緑が丘文化会館
日程:9月25日(木)〜10月23日(木)  写真:左
 
A ハードパステル画教室
講師:瀬川智貴氏 会場:緑が丘文化会館
日程:9月26日(金)〜10月24日(金) 
                写真:右
 
■ ユネスコ語学研修講座  楽しい中国語 講師:吉崎恒子氏
日程:10月1日(水)〜全15回  会場:守屋教育会館
 
■ 日本語教育活動委員会・秋期教室もスタートしました。
9月9日(火)から @火・木 午前コース A火夜コース B土午前コース の3コース
“初めて習う日本語30時間”は9月9日(火)〜10月30日(木)の火・木曜日の10:00〜12:00  

会 員 消 息 2 件
 
山下邦明氏 (目黒ユネスコ協会の初代青年部長・日本ユネスコ協会連盟事務局20年・パリ・ユネスコ本部9年)
 この4月に帰国、九州大学大学院言語文化研究科教授に就任されました。「やる気のある青年たちを、語学・異文化理解・専門知識など理論と実践を通して日本国内で育て、国際機関に送り込みたいと思っている。」とのこと。ユネスコ青年育成の第一人者として大いなるご活躍を期待したい。
 
斉藤寿孝氏 (目黒ユネスコ協会元理事・全日本ハーモニカ連盟理事長・91国際ハーモニカチャンピオンシップ、世界チャンピオン
 『恥ずかしながら私、この歳になってこの度、ティチク・レコードのアーティストとして新人デビュウすることになりました。−中略−「斉藤寿孝ハーモニカ・イリュージョン」と題するCDアルバム2枚がリリースされるのを皮切りに、−中略−発売記念レセプションの翌10月22日午後1時から日比谷公園野外音楽堂で初ステージがございます。』との嬉しいお便りを頂きました。ユネスコ人は歳をとらない見本ですね。ユネスコ活動にもますますのご活躍をお祈りします。 

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