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ウクライナ支援報告・ルーマニアより③ 絵画イベント「Hope for Peace (平和への願い)」

2023.07.18


2回にわたりお伝えしてまいりました絵画イベント「Hope for Peace(平和への願い)」の報告も最終回となりました。今回は、イベントの参加者とその家族が招待された小旅行の中で、子どもたちが参加したアート体験を中心にご報告します。

ウクライナからヨーロッパ各地へ避難している子どもたちの多くは、共同生活においてプライバシーが確保されていない環境に置かれています。また、オンラインで授業を受けているものの、電波が悪いために勉強に集中できないなど日々の生活に大きなストレスを抱えています。そのため、自分の心をさらけ出すアート体験や、誕生日やクリスマスといった特別なイベントは、子どもたちが笑顔になる手助けになったようです。 

ゴレシュティ博物館での「思い出箱」づくり

 

ゴレシュティ博物館からの帰りのバス内で行われた、ルーマニア・ユネスコアルムニクラブの職員とウクライナの2人の女の子の会話を紹介します。

「この企画の運営にはどれくらい多くの人が関わっているの?」

「日本ユネスコ協会連盟とルーマニア・ユネスコアルムニクラブの2つだよ」

「私たちは今、こういうブレスレットをいくつか作っているの。(2つのブレスレットを差し出して)日本に、ありがとうって言葉を添えてブレスレットを一つ送ってくれる?もう一つはあなたにあげるわ」



皆さまの温かいご支援に、心から感謝申し上げます。いただいたご支援は、こうして「一杯のスプーン」の緊急支援活動として形になり、国境を越えた絆を生んでいます。

ウクライナ避難民を取り巻く状況は依然、厳しいままです。ルーマニア・ユネスコアルムニクラブでは、再びこの7月から子どもたちを対象とした絵画イベントの開催を企画するなど、できる限りの活動を続ける方針です。  

 

最後に、アート体験に参加した子どものお父さんから届いたメッセージを紹介します。


「はじめまして。私はウクライナ軍の一人として戦争の前線に立っています。私の子どもたちをこの旅行に招待してくれたことに、どうしてもお礼が言いたいと思いました。

子どもたちをシェルターの中に閉じ込める様々な出来事や日々の不安から、子どもたちの気持ちをまぎらわせてくれる機関があって本当に良かった。自分一人では傷を癒せない時、『思いやること』は人と人が築く最も美しい関係性の一つです。」


【過去記事:絵画イベント「Hope for Peace 平和への願い)】

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