仙台ユネスコ協会は1947(昭22)年7月、第二次世界大戦直後に誕生しました。その前年国際連合の専門組織「UNESCO（教育科学文化機関）」が設立・ユネスコ憲章が発布されました。その憲章前文に＜戦争は人の心の中に生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない＞という有名な一節があり、これに感銘を覚えた人々がユネスコ精神に協力する会（仙台ユネスコ協力会）を立ちあげました。

　その「発会声明文」をユネスコパリ本部に送り、世界最初の民間ユネスコ団体に認定されました。このことは、国際社会から締出されていた日本の国際復帰に大きな貢献をしたと言われています。日本国のユネスコ加盟はその４年後、国連加盟は９年後のことでした。

　また、1984年「最初の世界大会は仙台開催」としたパリ本部の決定や、東日本大震災時では世界各国から沢山の支援メッセージが届きました。世界のユネスコ会員にとって「仙台」は特別な意味＝聖地を持っていることを確認しました。仙台ユネスコ協会の活動が先駆けとなり、現在では120ケ国・5,000の団体が世界で活動しています。

　先人たちの想い＝仙台ユネスコ協会の灯を受け継ぎながら、72年目の今…紛争の絶えない世界そして日本の状勢をみるとき、「世界平和の実現」を第一に掲げるユネスコの理想は、あまりに高遠で世界の現実に即応しないと見る人もいるかも知れません。しかし、21世紀初頭の世界の現状を観れば観るほど、このユネスコの理想を実現することは人類最大の目標となっていると一層強く確信します。

　世の中はさまざまな思考や価値観が変動する中で、「高度な経済成長の社会」から、「持続可能な社会」に変わってきています。2015年の国連持続可能な開発サミットにおいて、2030年までに達成すべき「持続可能な開発目標（SDGs）」として、17の目標を定めました。

　私ども、仙台ユネスコ協会は、社会を持続不可能にさせる問題の解決に微力ながら努力しており、このSDGsにも取り組んでおります。近年の活動としては、地球温暖化・気候変動の問題を取り上げ、またフードロス （食品ロス）の視点から世界の食糧問題について考える講座を実施しました。

　私たちは、この“かけがいのない地球”を、次の若者世代に継承する使命を担っています。仙台ユネスコ協会は、「広げよう 平和の心を」「誰も置き去りにしない社会」を目標に活動を進めて参ります。

　同じお考えの多くの方々に、仙台ユネスコ協会にご加入いただき、力を貸していただきたいと願っています。ご入会を心からお待ちしています。

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