ユネスコスクールNISHITAの挑戦
杉並区西田小学校
参加人数 650
助成活動期間2020/4~2021/4
活動のねらい
ユネスコスクールとして取り組むESDの視点から、全教育活動を見直すことで、人、自然、社会との関わりを大切にし、自分を見つめ、考え行動するとともに、他者を尊重し、お互いを認めあい、高め合い、進んで助け合う子供を育てることを目的とする。
活動内容
環境問題の取り組みとして、土壌の改良のため、ミミズのコンポストによるミミズの飼育に取り組んだ。
5、6年生を中心に委員会活動で行って、大量のミミズの飼育に成功した。その他に、脱炭素の全国大会を教員も視聴した。そして、全学年が1年をかけて取り組んだ活動をESD子ども報告会として、学校内で動画を公開した。
また、3年生も「しぜんと ともに くらそう」というテーマで、年間を通して、生物の多様性や共通性や生き物どうしのかかわりついて学び、本活動にも参加している。ミミズコンポストの作成を手伝い、校内の自然環境を地域の環境団体から学んだり、地域の農家の方から時間をかけて土づくりをしていることを学んだりした(詳しくは指導案を参照)。
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落ち葉の中のダンゴムシを探している。
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土の中の生き物調べを通して「虫の目」で自然を観察
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3年生が地域の屋敷林を見学している様子
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地域の農業公園を見学し、農家の仕事や土づくりに土の中の生き物がかかわっていることを学んだ。
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専門家から話を聞いている。
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身近な生き物と人との土を通したつながりについて調べるため、専門家に聞く。
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飼育委員会が育てていたミミズコンポストを観察し、そのようすに驚いている3年生
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生き物や植物がたくさん育つようにするために、ミミズコンポストで土づくりに挑戦する3年生
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環境委員会の活動
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飼育委員会児童によるミミズがつくった土集めのようす。
助成金の使途
助成額 10万円
(下記費用を、助成金から充当)
内訳 | 使途 | 金額 |
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消耗品 | ミミズコンポスト | 36,740 |
消耗品 | ミミズコンポスト・土 | 63,260 |
児童・生徒の変容
給食の残飯や鉛筆の削りなどがミミズにより土に代わる姿から、自然の循環を観察することができた。また、身近なことからごみを減らし環境をよりよくすることができることを学んだ。そのことから積極的に環境に関わろうとする思いが育った。
先生の声
・本校は子どもの主体性を尊重する活動を行っている。教師側が活動させるのではなく、児童が主体的に活動できるような場の設定を大切にし、児童が取り組むことに対して、学校として、全力でサポートするようにしている。
・今年度は、環境学習を中心に助成金を活用した。持続可能な活動として、来年度以降もできるような準備もできた。今後は、環境学習に加え、人権に対する取り組みを行っていき、一つ一つの活動を更に高め継続してきたい。
・今後は活動の幅を広げるため、各学年で取り組めるように、更にミミズのコンポストを購入し、環境学習への意識を深めさせ、学校全体に広げていきたい。
生徒の声
[3年生の声]
・「私はミミズを調べることにしました。はじめは苦手だったけど、調べていってミミズになれてきました。特に頑張ったことはミミズコンポストを作ることです。」
・学校に帰った時に「土のおかげで野菜がおいしく育つなんてすごいな。」と思いました。農業公園の方は、「土が固まっていると、空気は通らないけど、ミミズなどの生き物で、土を良くします。」と言っていたので、「ミミズはいろんなことに役立つんだな。」と思いました。
・良い土は、空気も通って、水も流れて、お日様が当たって、びせいぶつなど(目に見えない虫)が全部そろってよい土になるそうです。ミミズは役に立っているんだなと思いました。
・いい土を作るのはミミズだけだと思っていたけど、よりよい土を作るには、ミミズだけではなくて、びせいぶつもだと知りました。
・良い土ができるには、落ち葉などが落ちてきて、それを土の中の生き物のミミズやダンゴムシ、カブトムシの幼虫などがふよう土にするという、関係があるんだなあと思いました。
[委員会活動でミミズコンポストづくりに取り組んだ児童の声]
・ミミズの卵も見つかり、増えていくようすがわかった。育ててみて、こんな小さな生き物が、地球の土を作っていることを実感した。(6年生環境委員)
・食品ロスの解決に向けて、ミミズを使った土づくりをすることで、身近なことから取り組むことができた。(6年生環境委員)
・給食の残菜を入れておくといつの間にか土になっている。飼ってみるとのすごさが分かる。ミミズを使ってできることはないかな。(6年生飼育委員会)
学習成果発表の様子
これらの取り組みの成果をまとめ「脱炭素チャレンジカップ2021」に応募し、「SOMPO環境財団 最優秀わくわく未来賞」を受賞した。