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地域丸ごとビオトープ「グレート・オモトープ」で学ぼう

気仙沼市立面瀬小学校

参加人数 266

助成活動期間2021/4~2023/2

活動のねらい

面瀬地区は鳥や魚を中心に数多くの生き物が生息していることから、フィールド学習を通して生物多様性や食物連鎖、環境保全の思いを生徒にもたせる。
上級生は専門家や地元で活躍する複数のSDGsプレーヤーから学び、それに基づき地球環境を考えた暮らしの実行例を考え、発表や意見交流をしていくことで、他者と関わる力、企画力、実行力を高める。

活動内容

1年生:「おもせのしき」
2年生:「はっけんおもせ」
3年生:「さぐろう 面瀬の生き物のひみつ」
4年生:「面瀬川調査隊」
5年生:「ふるさと気仙沼の海」
6年生:「ふるさと気仙沼の未来」
・3、4年生は学校ビオトープ(オモトープ)や面瀬川を活用した調査・観察により、児童は繰り返し対象と関わりながら様々な気付きを得ていた。観察から得た気付きや発見を友達と交流したり、記録したりしながら表現することで、児童の思考が整理され,事象に対する認識を高めていた。観察を通して得られた事実を基に思考するという問題解決的な学習活動が、対象への理解を深め、新たな課題の発見、追究にもつながった。
・5、6年生はグループの中での埋没を防ぎ、一人一人に探究の力を付けるため,個人探究に舵を切った。夏休み前に、課題設定のため、5年生はマグロ延縄漁船の見学、岩井崎での海洋生物調査、舞根森里海研究所での森と海のつながりの学習などを行った。6年生は海洋プラごみ再利用の起業家やウニの陸上飼育の実践者、木材バイオマス発電プラントの社長など気仙沼のSDGsの実践者との交流を行った。それを基に個々の探求課題を設定し、夏休み中の調査⇒第一次調査⇒中間発表⇒新たな課題の設定⇒第二次調査⇒本発表という流れを体験する中で、自分の考えをもち行動する力を高めることができた。

  • ウニの陸上飼育の取材

  • 漁網リサイクルの取材

  • 廃棄イチゴ再利用の取材

  • 生徒が作成したポスター①

  • 生徒が作成したポスター②

  • 生徒が作成したポスター③

  • 三陸新報に掲載された5年生の活動の様子

  • 三陸新報に掲載された6年生の活動の様子

助成金の使途

助成額 30万円
(下記費用を、助成金から充当)

内訳使途金額
諸謝金 講師謝金等 63,000円
旅費交通費 タクシー代、講師宿泊費等 25,642円
印刷製本費 カラートナー代、製本費 77,630円
消耗品費 ビオトープ整備費、文房具費等 46,778円
その他 プランクトンネット費等 86,950円

児童・生徒の変容

・中間発表では,「課題を自分事として捉えられているか。」「説明に説得力があるか。」などの視点を与えて質疑応答に取り組ませたことで,インターネットで調べた知識だけでなく,五感を使って情報を集める大切さに気付くことができた。

・地域が抱える課題を解決しようと行動している方々に直接会って話を聞いたり,施設を見学したりする活動をきっかけとして問題意識をもち,自分なりにできる方法を考えて地域の課題解決に向けて行動することができた。

先生の声

 6年生の児童は総合的な学習の時間で「ふるさと気仙沼の未来」と題して、個人探究を行ってきました。児童は気仙沼市の魅力だけではなく、地域が抱える問題に目を向けて探究しました。しかし、その中で「インターネットで得た知識を鵜呑みにし,理解できていない。」「問題を自分事として捉えることが難しい。」などの課題が見えてきました。
 そのような課題を解決するために、地域の課題解決に取り組む方々に直接会って話を聞くことで、人々の思いや、実際に行動することの大切さなどを感じ取ることができました。また、中間発表では、「探究課題を自分の身近な問題として捉えるため、自分の目や耳を使って情報を集める大切さ。」に気付くことができるよう、展開を考えました。子どもたちは、「自分の言葉で発表できなかった。」「問題については調べられたが、解決案を考えられていなかった。」「データが少なく,説得力に欠けていた。」など、自分の探究学習で足りなかった部分を自覚することができました。最後には、どの児童も立てた課題に対して自分なりの考えや解決方法を示すことができるようになりました。

生徒の声

・気仙沼の未来について課題を設定して調査していく中で、バイオマス発電のことを知りました。発電につながるだけでなく、CO2を減らしたり、食物連鎖をスムーズにして漁を促進したりして、気仙沼をより豊かにできることがわかり、木を植えるなど、僕たちが身近にできることから気仙沼の環境を守りたいと思いました。

・自分が落としたものではなくても、進んでゴミを拾えるようになりました。

学習成果発表の様子

発表の様子

2022年度アシストプロジェクト活動発表会にて、個人探究の内容を発表した。

他校へ質問する様子

他校の発表に対して感想や質問を行った。

教材ダウンロード

資料なし