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梅田川フォーラム

豊橋市立南稜中学校

参加人数 全学年769人
地域住民・保護者30人

助成活動期間2020/4~2022/3

活動のねらい

梅田川を教材とした環境学習を通して,地球規模の環境問題に気づき,持続可能な将来を実現するために行動していく生徒を育成する。

活動内容

[活動の背景]
梅田川は70年ほど前までは泳げるぐらいきれいな水だった。しかし、人口の増加や工場の立地により汚れてしまった。そこで、梅田川を題材として持続可能な将来を実現するために活動を行うことにした

[1年目]
・梅田川での水質調査,生物調査,ごみ拾いを行った。特に複数地点で調査を行うことで、梅田川の上流と下流における水質の違いやそこに棲む生物の違いに気づくことができた。また、環境学習に取り組んでいる近隣の小学校と合同で現地調査も行った。

・博物館の学芸員に協力を要請し,干潟の生物について解説してもらい,その生態について理解を深めることができた。

・1年目終了時には、2年目に向けてカリキュラムを見直し、梅田川での現地調査の日程や近隣の小学校とのかかわり方を、より持続可能な形に修正した。コロナウイルス感染症対策のために中止となった地域環境美化活動「梅田川フォーラム」を復活させ,小学生,中学生,大人が一丸となって梅田川をきれいにする日を設定した。

[2年目]
・2年目は、梅田川での水質調査,生物調査,ごみ拾い,近隣小学校との合同調査に加え、鉄炭団子の作成なども行った。これはカイロの中の鉄とおかゆとクエン酸を混ぜて丸形にしたものである。鉄炭団子を汚い水に入れるときれいになるということでこれを作った。

・中学生の呼びかけによって地域の小学生や大人たちが一緒になってごみ拾いをする「梅田川クリーン作戦」を実現させた。活動に参加した生徒らは、ボランティア活動として2ボラン(※)や感謝状などをもらった。
※ボランとは、学校でのボランティア活動を応援するために、ユネスコ協会・クラブが実施している事業(ESDパスポート)の認定単位である。

・文化祭,研究発表会,劇つくり、愛知県ユネスコスクール交流会などを行った。これらの活動を通して、保護者や地域住民、市内の教職員、県内のユネスコスクールに、本プロジェクトでの取り組みやESDの必要性についての啓蒙活動を行った。

・2年間の活動をリーフレットにまとめた。

  • ゴミ拾いをしている様子

  • ゴミ拾いの様子

  • 小学生と共同でゴミ拾いをしている様子

  • 透明度を測っている様子

  • パックテストで水質を調べる

  • パックテストで水質を調べる

  • 鉄炭団子つくりの様子

  • 衣装ケースでの検証実験

  • 劇づくりの様子

  • 劇の台本つくりをしている様子

助成金の使途

助成額 30万円
(下記費用を、助成金から充当)

内訳使途金額
消耗品 透視度計 72,600
消耗品 採水バケツ 4,752
消耗品 自動上皿秤 23,760
消耗品 パックテスト 65,340
消耗品 ゴミ袋 22,550
印刷製本費 研究発表リーフレット,梅田川水質パトロール隊報告書,南稜SDGsパーフェクトガイド印刷 110,998

児童・生徒の変容

梅田川での水質調査やごみ拾いなどを継続的に行うことで,自分たちの身近にもさまざまな環境問題があることに気づいた。そして,これら環境問題を解決するための方法を考え,実行に移すことで,持続可能な社会の実現のためには一人一人の思いや行動が大切であると気づいた。このように,生徒は課題を自分のこととして捉える力,課題を解決する方法を考える力,課題を解決する力を身につけることができた。

先生の声

・小中連携,地域連携,外部機関(愛知県・豊橋市・博物館・SDGsパートナー企業など)との連携,持続可能な開発のための教育(ESD)の推進,オンライン会議,縦割り団活動 を上手く行えた。

・梅田川を題材とした3年間の総合学習のカリキュラムを今後も継続していくため,学習に関する資料や関係機関のリストを校務サーバーに保管し,職員の転勤があっても同じように授業がすすめられるようにする予定である。また近隣の4小学校との連携をさら に深め,梅田川クリーン作戦などの行事での交流だけでなく, 教科の学習やボランティア活動での関わりを模索していきたい。

・中学生が小学生に水質調査の方法を教えたり、一緒に干潟の生物を探したりすることができ、コミュニケーション力を高めることにつながった。

生徒の声

・ボランティアなどに積極的に参加することに加え、日々の生活で一人一人できることをやっていくことが大切だと思いました。

・SDGsを全世界で達成していくためには一人一人の小さな取り組みもいるけれど、世界中の現状を知って、協力をしていけば1個1個の目標もどうやって達成をしていくかが見えてくると思うし、まずは身の回りのことから取り組んでいきたいです。

・梅田川クリーン作戦を大崎小のみんな、地域の方といっしょにできてよかったと思いました。次はもっとたくさんの方とできたらいいなと思いました。

学習成果発表の様子

研究発表会の協議の様子

研究発表会の様子

研究発表会では,市内の小中学校の先生方へ,南稜中学校のESDについてリーフレットやパワーポイントを使って説明した

文化祭での展示物

文化祭で梅田川の現状やきれいにしていくために取り組んだ「ごみ拾い」や「鉄炭団子づくり」について,模造紙による掲示を行った

下記、教材ダウンロード「使用したワークシート等」よりダウンロード可能

下記、教材ダウンロード「指導案」よりダウンロード可能

教材ダウンロード

使用したワークシート等の教材

指導案