みんなで高めよう,防災力・地域のつながり

長野市立湯谷小学校

活動に参加した児童生徒数/6学年89人
活動に携わった教員数/3人
活動に参加した地域住民・保護者等の人数/50人

実践期間2016年6月8日~2017年2月28日

活動のねらい

昭和60年に地域の山が地滑りを起こし,多くの尊い人命や貴重な家屋・財産を失う大惨事となり,当時本校が避難場所となった。地滑りから約20年が経過し,災害を忘れないように「防災メモリアル地附山公園」と命名され,平成16年に開園された。行政による地滑り対策,地域の方々による植樹,環境整備など,多くの方々による工夫や努力によって地域の安全は保たれているが,今後起こることも懸念される。そこで,災害のことを,地域のことをさらに深く知り,災害が発生する前に防災・減災の方法を考えていくことができる子どもたちを,活動を通じて育てていきたいと考えている。

活動内容

1)助成活動内容
1 災害の種類,災害の怖さを知り,地域で起こった過去の災害についての情報を収集する。
2 救急法や,炊き出し訓練などを外部講師の方々から学ぶ。
3 災害安全マップおよび防災・減災喚起のパンフレットを作製する。
4 防災バックを備える大切さを知り,その中に必要なものは何かを考え,マイ防災バックを製作する。
5 学校が避難所になった時のことを考え,避難所運営について学んだり,災害時に集まるための看板作りを行ったりする。
6 作成した災害安全マップ・パンフレットを,保護者,地域の方々に見ていただき,地域の守りたいものや危険な箇所などを知り,どのようにして災害を減らしていったらよいのかを共に考えていく。

2)成果
成果① 減災(防災)教育活動・プログラムの改善の視点から
地域で起こった災害を教材化することで,地域の一員として自らが考え動き,役割を果たすことを目指した教育活動を行うことができた。

成果② 児童生徒にとって具体的にどのような学び(変容)があり,どのような力を身につけたか。
地域で起こった災害を教材化することで,地域の様々な方々と関わりをもちながら学習することができた。そのことによって,自分たちの問題として今できることは何かを実践していこうという意識が生まれた。また,自分たちの学校の置かれた環境を活かしながら,近所の方々との関わり合いを大切にし,普段からあいさつを交わし,つながりを保つことの大切さにも気づくことができた。

成果③ 教師や保護者,地域,関係機関等の視点から
地域住民(地附山トレッキング愛護会,ボランティア,保護者など)や地域の各機関(長野市,日本赤十字社)と連携することにより,地域の一員として学校が防災に果たすべき役割を確認することができた。また,市の広報誌に子どもたちの取り組みが紹介されることで,児童の防災意識の高まりを多くの方々が知り,保護者や地域の方々の防災意識の高まりにもつなげることができた。

3)実践から得られた教訓や課題と今後の改善に向けた方策や展望
防災教育を教育の重要項目としての位置づけ,継続的に取り組んでいくためのカリキュラムづくりを進めていく。

活動内容写真

  • 救急法

  • 地域の方から災害について学ぶ

  • 避難所体験

  • 防災の発表

  • 防災バックの中身について

  • 防災をよびかけるパンフづくり

活動において工夫した点

児童の防災・減災に対する知識や意識が増し,自分たちで「こんな活動もしたい」と主体的に考えることができた。活動場所や追究課題を,児童が自分たちで考え
話し合いながら進めることで,新たに活動を創り上げていこうという思いを児童と共有しながら活動に取り組むことができた。

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