地域で起こりうる災害を知り、災害への備え、有事の際の命を守る行動について学ぶ。
いわき市立田人中学校
活動に参加した児童生徒数/1~3学年19人
活動に携わった教員数/12人
活動に参加した地域住民・保護者等の人数/35人
実践期間2021年4月1日~2022年3月23日
活動のねらい
・総合的な学習の時間(学校) 中学1年生
地域の災害について過去の歴史を知り、また、地域で起こりうる災害について学び、防災・減災について具体的行動を考え、学んだことを全校で発表し合う。
・たびとふれあいキャンプ(田人公民館主催) 中学1年生~3年生(小学1年生~6年生)
地域の協力者や保護者、消防隊員、自衛隊員の協力を得て、小学生と中学生が合同で、有事の際の行動、食事、備えるものなどについて学ぶ。
活動内容
1)実践内容・実践の流れ・スケジュール
①総合的な学習の時間
1 断層見学(2時間)
・地域住民の案内により、10年前の震災でできた井戸沢断層を視察し、当時の様子や地震の仕組みや被害などについて学習。
2 災害についての学習(2時間)
・地域の消防隊員(田人分遣所)を講師に招いて、災害の種類、地域で起こりうる災害やそれに伴ってどのようなことが起きるかなど学習。公助、共助、自助について学習。
3 災害への備えや災害時の行動についての学習(2時間)
・「シャッフル」や「クロスロード」という防災に関するカードゲーム等を用い、災害への備え、災害時の行動について学習、意見交換。
4 身近な災害への対処についての学習(6時間)
・防災士による講演、自助活動体験(火おこし、空き缶炊飯、新聞紙スリッパづくり体験など)。
5 発表への準備(4時間)
・学んだことをどのようにして周囲に伝えるか検討。
・地域防災、減災、備災についてどんなことができるか考え、地域配付用のパンフレットを作成。
6 発表会(2時間)
・学んだことを保護者や地域住民、市の職員の前で発表。
7 振り返り(1時間)
・防災、減災に向けての、より大きな取り組みについて知り、考える。
②たびとふれあいキャンプ
1 午 前 消防隊員によるプログラム(心臓マッサージ、ロープワーク、煙体験、水消火器的あてゲーム)
2 昼食時 非常食について学習、試食
3 午 後 自衛隊によるプログラム(講義、止血法、ライフハック体験、装備品の見学)
2)9月研修会の学びの中から自校の実践に活かしたこと。研修会を受けての自校の活動の変更・改善点。
昨年度まで(助成金を受ける前)の実践と今年度の実践で変わった点。助成金の活用で可能になったこと。
9月研修会の学びの中から自校の実践に活かしたこと。研修会を受けての自校の活動の変更・改善点。
①避難訓練の工夫
学校の外でも役に立つ避難訓練の観点から、避難の後に地区ごとに避難場所を子供たちで確認する時間を設けた。災害時に、誰がどこに集まるか確認できた。
②体験学習の変更
まずは身の回りからの視点で、自助活動の体験を追加。
昨年度まで(助成金を受ける前)の実践と今年度の実践で変わった点。助成金の活用で可能になったこと。
①児童生徒や職員の防災に関する意識が向上し、必要性を踏まえた訓練や学習が行われるようになった。
②防災に関しての教材の購入、校外での学習費や地域へ発信するパンフレットの製作費への活用など、学習の幅が広がった。
3)実践の成果
①減災(防災)教育活動・プログラムの改善の視点から
・地域の現状(地理的な知識やどんな災害が起こるか)を知ること、実際に災害が起こった時に何が必要か知ることの大切さを学ぶことができた。
・災害はいつでも起こりうるという視点から、学校での避難訓練や防災教育が、学校外でも役に立つものにしなくてはいけないということを再認識できた。
②児童生徒にとって具体的にどのような学び(変容)があり、どのような力(資質・能力・態度)を身につけたか。
・自助にとって役立つ技能や知識を得て、助けられる側から、自分で身を守るという気持ちが高まった。
・自分だけが助かるだけでなく、近隣や地域で支え合うためにできることも考えることができた。
③教師や保護者、地域、関係機関等(児童生徒以外)の視点から
・災害は、いつ、どこでも起こりうるという視点を持ち、有事の際に、大人としてどう行動できるか、また、自助、共助ができる子供たちをどう育てていくか、創意工夫をし、教育活動を進めなければならないということを再認識できた。
・今回の学習を通して、いざという時に備えて、地域の関係者が常に連携しておくことが大切だということを知ることができたので、今後は備災の視点も意識して活動を発展させていきたい。
・場合によっては、市町村単位のもっと大きな機関と連携し、持続的な減災(防災)教育、減災(防災)活動を考えていかなければならないということを考えさせられた。
4)実践から得られた教訓や課題と次年度以降の実践の改善に向けた方策や展望
・予測した以上に、生徒たちは真剣に、そしてたくさんのことを吸収し、学習を進めることができた。作成したパンフレット作りでも、タブレットを用いて、自分でイラストを描いたり、伝える相手を想像しながら、見やすく分かりやすく、情報を精選するなど、工夫してまとめることができた。
・地域の方に取り組みを紹介する中で、身近なところにも防災士の方がいたり、体験施設があったりと新たな発見につながった。
・減災(防災)を学んだ生徒たちが、高齢者が多い家庭や地域にどう貢献していけるか、貢献できる生徒をどう育てるか、学校の教育活動や地域の連携をより深く、より広く考えていく必要がある。
・災害は、いつ、どこでも起こりうるという視点から、避難訓練の持ち方の工夫や学校外でも役に立つ減災(防災)教育の多様性と継続的な展開を考えていきたい。
①総合的な学習の時間 1 断層見学(2時間)
・地域住民の案内により、10年前の震災でできた井戸沢断層を視察し、当時の様子や地震の仕組みや被害などについて学習。
2 災害についての学習(2時間)
・地域の消防隊員(田人分遣所)を講師に招いて、災害の種類、地域で起こりうる災害やそれに伴ってどのようなことが起きるかなど学習。公助、共助、自助について学習。
3 災害への備えや災害時の行動についての学習(2時間)
・「シャッフル」や「クロスロード」という防災に関するカードゲーム等を用い、災害への備え、災害時の行動について学習、意見交換。
4 身近な災害への対処についての学習(6時間)
・防災士による講演、自助活動体験(火おこし、空き缶炊飯、新聞紙スリッパづくり体験など)。
5 発表への準備(4時間)
・学んだことをどのようにして周囲に伝えるか検討。
・地域防災、減災、備災についてどんなことができるか考え、地域配付用のパンフレットを作成。
6 発表会(2時間)
・学んだことを保護者や地域住民、市の職員の前で発表。
7 振り返り(1時間)
・防災、減災に向けての、より大きな取り組みについて知り、考える。
②たびとふれあいキャンプ
1 午 前 消防隊員によるプログラム(心臓マッサージ、ロープワーク、煙体験、水消火器的あてゲーム)
2 昼食時 非常食について学習、試食
3 午 後 自衛隊によるプログラム(講義、止血法、ライフハック体験、装備品の見学)
2)9月研修会の学びの中から自校の実践に活かしたこと。研修会を受けての自校の活動の変更・改善点。
昨年度まで(助成金を受ける前)の実践と今年度の実践で変わった点。助成金の活用で可能になったこと。
9月研修会の学びの中から自校の実践に活かしたこと。研修会を受けての自校の活動の変更・改善点。 ①避難訓練の工夫
学校の外でも役に立つ避難訓練の観点から、避難の後に地区ごとに避難場所を子供たちで確認する時間を設けた。災害時に、誰がどこに集まるか確認できた。
②体験学習の変更
まずは身の回りからの視点で、自助活動の体験を追加。
昨年度まで(助成金を受ける前)の実践と今年度の実践で変わった点。助成金の活用で可能になったこと。
①児童生徒や職員の防災に関する意識が向上し、必要性を踏まえた訓練や学習が行われるようになった。
②防災に関しての教材の購入、校外での学習費や地域へ発信するパンフレットの製作費への活用など、学習の幅が広がった。
3)実践の成果
①減災(防災)教育活動・プログラムの改善の視点から ・地域の現状(地理的な知識やどんな災害が起こるか)を知ること、実際に災害が起こった時に何が必要か知ることの大切さを学ぶことができた。
・災害はいつでも起こりうるという視点から、学校での避難訓練や防災教育が、学校外でも役に立つものにしなくてはいけないということを再認識できた。
②児童生徒にとって具体的にどのような学び(変容)があり、どのような力(資質・能力・態度)を身につけたか。
・自助にとって役立つ技能や知識を得て、助けられる側から、自分で身を守るという気持ちが高まった。
・自分だけが助かるだけでなく、近隣や地域で支え合うためにできることも考えることができた。
③教師や保護者、地域、関係機関等(児童生徒以外)の視点から
・災害は、いつ、どこでも起こりうるという視点を持ち、有事の際に、大人としてどう行動できるか、また、自助、共助ができる子供たちをどう育てていくか、創意工夫をし、教育活動を進めなければならないということを再認識できた。
・今回の学習を通して、いざという時に備えて、地域の関係者が常に連携しておくことが大切だということを知ることができたので、今後は備災の視点も意識して活動を発展させていきたい。
・場合によっては、市町村単位のもっと大きな機関と連携し、持続的な減災(防災)教育、減災(防災)活動を考えていかなければならないということを考えさせられた。
4)実践から得られた教訓や課題と次年度以降の実践の改善に向けた方策や展望
・予測した以上に、生徒たちは真剣に、そしてたくさんのことを吸収し、学習を進めることができた。作成したパンフレット作りでも、タブレットを用いて、自分でイラストを描いたり、伝える相手を想像しながら、見やすく分かりやすく、情報を精選するなど、工夫してまとめることができた。
・地域の方に取り組みを紹介する中で、身近なところにも防災士の方がいたり、体験施設があったりと新たな発見につながった。
・減災(防災)を学んだ生徒たちが、高齢者が多い家庭や地域にどう貢献していけるか、貢献できる生徒をどう育てるか、学校の教育活動や地域の連携をより深く、より広く考えていく必要がある。
・災害は、いつ、どこでも起こりうるという視点から、避難訓練の持ち方の工夫や学校外でも役に立つ減災(防災)教育の多様性と継続的な展開を考えていきたい。
活動内容写真
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活動において工夫した点
・学校運営協議委員や地域の語り部、支所職員、地域おこし協力隊、消防隊員や自衛隊員など多くの方々と連携した。
・東日本大震災の余震で起きた地域の災害を教材として活用した。
・学習を身近なものにするために、講義だけではなく体験やゲームなど様々なプログラムを用意した。
・自分たちの学習にとどまらず、学んだことを地域へ発信するパンフレット作りを行い、地域へ配付した。