子ども防災士活動
大津町立大津小学校
活動に参加した児童生徒数/4~6学年12人
活動に携わった教員数/4人
活動に参加した地域住民。保護者等の人数/2人
実践期間2019年9月22日~2020年3月31日
活動のねらい
甚大な被害をもたらす多くの災害に対応する力を身につけるため児童に対し減災・防災に対する知識、技能を習得する機会を与え、「自助」「共助」のために主体的に活動する地域のリーダー的存在の育成を行う。また、地域防災組織との連携をとることで、学校と地域の連携を図り、防災に活かす。
活動内容
1)実践内容・実践の流れ・スケジュール
9月12日実施「子ども防災士活動」始まりの会
・目的:「子ども防災士」を希望した児童に活動の目的を示し、将来の地域の防災リーダーをめざす心を育てる。
・活動の詳細:令和元年度は12名の参加で始まった。(12名中4名は昨年から引き続きの参加)今年度は子ども防災士の活動で学習したことをより多くの人たちに伝えていく事も確認をした。
10月24日実施 水消火器訓練
・目的:水消火器を用いた消火器操作を通して、児童自身が災害発生時に行動できることに気づき、防災活動に対して主体的に活動できる意識を持たせる。
・活動の詳細: 今回の活動は、昨年度経験をしている児童が教えるという形で実施した。4人の経験者が丁寧に使用方法を教えている様子が見られた。ここで学習したことを火災避難訓練で今まで消火器を扱ったことの無い教師に教えることを目的にしたため、細かい操作方法まで経験者や防災士に積極的に訪ねる様子や、活動後も、消火器の使い方を発表するために、自主的にノートに発表する内容をまとめる児童の姿も見られた。
(12月17日実施 火災避難訓練)
10月24日に使い方を学んだ消火器の使い方を、今まで消火器を使ったことのない2名の教師に、使い方を教える活動を行った。事前に説明の練習をしての避難訓練となった。全校児童の前で説明をおこなうことができた。残念ながら、この日は雨のために、外で水消火器を使うことができなかったが、防火管理業者に依頼して、水を出ない状態にして、使い方の練習を一緒に行った。
11月14日実施 避難所運営ラーニング
・目的:避難所運営体験プログラムを通して、気をつけるべきことを考えることで、今まで育ててきた自助の精神の上に共助の精神を養う。
・活動の詳細:まず、熊本地震をふり返り、避難したことを思い出した。その後、避難所に見立てた用紙に、通路や必要な場所を作り、避難してくる人たちを配置する活動を行った。2年目の児童を各班のアドバイスをする役にし、活動を行った。「もし自分が避難する立場だったら、この避難所でいいのかなと考えれば、安心できる避難所になると思いました。日頃から防災に対する意識を高めたいです。」との感想があった。児童の作った避難所の内容を見ると授乳室を作るなど、昨年度は見られなかった設備を設置しており、平成30年度の活動より周りや相手のことを意識した活動ができていた。
12月25日実施 復興見学学習
・目的:地震で被害が大きかった地域の復興の様子を見学することを通して、創造的復興の次世代のリーダーとしての心を養う。
・活動の詳細: 今回の活動の参加者は11名だった。平成30年度のアンケートで「地震の被害を受けた地域に実際に行ってみたい」との記述があった。令和元年度は「アクサ ユネスコ協会 減災教育プログラム」に参加をし、助成金を受けることができたので、バスを使うことができるようになった。地震で阿蘇大橋が崩落するなど多大な被害を受けた南阿蘇村を見学学習することになった。実際に崩落した現場や道路がずれたところを目の当たりにして、地震の強さに驚いた様子だった。 震災の被害を伝える旧長陽西部小学校では、断層標本やプロジェクションマッピング、破壊された自動車等展示を見学した。また、震災の被害を受けた西原村、そして宮城県気仙沼市の子どもたちとの交流の機会を持つことができた。昼食は下宿などを営んでいた方々の「すがるの里」の復興弁当を、西原村や気仙沼市の子どもたちと意見交流しながら食べた。午後は、南阿蘇村役場で実際の見学やプロジェクションマッピング、講話を聞いてどのように思ったか、自分たちにできる備えは何なのかを付箋に書き込み、自分たちの思いをグループで伝え合った。 児童の感想では、「道路がずれていたことや橋が落ちたことに驚いた。」、「亡くなられた学生や『すがるの里』のみなさんの思いから命を大切にしていきたいと言う思いを持った。」、「学んだことを広く伝えていきたい。」また、気仙沼の子どもたちとの交流を通して、「さらに防災を通した交流を広げたい。」という感想も見られた。
1月30日 防災バッグを作ろう
・目的:防災バッグの中に入れる物を考えることで、災害に対して主体的に備える意識を持たせる。
・活動の詳細:防災バッグの中に、地震発生時に持ち出すものを、自分たちで考えて詰めて持ってきた。多くの子どもたちはたくさんの工夫をして持ってきていたが、2年目に参加した子どもたちはたくさんの電池を持ってきて、多くの人たちのために活動することを考えたり、火を起こす方法を調べていたりするなど、積極的に「自助」「共助」の姿勢の高まりを感じた。
2月20日 救急法
・目的:救急法を身につけることで、災害に対して主体的に備える意識を持たせる。
・活動の詳細: 消防署の方に心臓マッサージまでの手順とAEDの使用方法の研修をしていただいた。真剣なまなざしで、心臓マッサージに取り組み、AEDの使い方も質問をしながら積極的に学ぶ様子が見られた。
2)9月研修会の学びの中から自校の実践に活かしたこと。
研修会を受けての自校の活動の変更・改善点。
9月の研修を受けて、多くの事を学んだ。そこから様々な場面で、研修の中で学んだことを、本校の減災・防災教育での活用を行っている。熊本県では、道徳の教材の中で震災関連資料を用いているが、授業の中で研修で学んだことを伝える機会ができた。その授業は希望者に参観してもらい、同じ資料を活用し、他クラスでも授業の実施を行っている。また、研修の中で学んだ、防災体制の構築の資料に関しても参考にし、避難訓練や減災の学習などに活用をしている。同じように「子ども防災士活動」の中でも資料や活動内容等参考にしている。最も意識したことは「1人の先生が学べば、100人の生徒が学べる。」という言葉と、研修の中で見た学んだ情報を発信する子どもたちの姿である。今年で3年目になる「子ども防災士活動」では、情報を発信する立場として、学んだことを伝える場を作った。本年度は助成金の活用で、「子ども防災士活動」の現地見学会が可能になった。熊本地震で被害を受けた南阿蘇村に学習に行き、崩落した阿蘇大橋を見学に行き、南阿蘇村役場の方のお話、「すがるの里」のみなさんのお話、西原村と宮城県気仙沼の子どもたちと交流し学びを深めることができた。
3)実践の成果
①減災(防災)教育活動・プログラムの改善の視点から
令和元年度の活動は、プログラムを受けて、情報発信者として活躍することを盛り込んだ。情報を伝えたり、交流を広げたりする事を取り入れ活動を進めた。年間の計画にはなかったが12月17日に避難訓練で、消火活動の方法を、2名の教師に対し説明する活動を全校児童の前で行い、減災・防災のリーダーとして成長することができた。
②児童生徒にとって具体的にどのような学び(変容)があり、どのような力(資質・能力・態度)を身につけたか。
避難訓練で情報発信を行うことや南阿蘇村での学習を通して、変化が見られたことは伝える、交流する、配慮するといった、相手意識を持った行動を取っている様子が見られた。子どもたちの活動の様子や感想、これからやってみたいことを見ると、避難所運営ラーニングでは、授乳室をつくるなど、今まで考えることができていなかった他者への配慮が見られるようになった。そこでの経験から実際に防災キャンプを学校全体で行って運営したい、防災キャンプを行っている先進校の子どもたちに教えて欲しいとの感想が出ていた。また、南阿蘇村での見学の際に、西原村、気仙沼の子どもたちと意見交流する機会があった事で、もっと交流をしていきたいという思いが強くなっており、他者と協力して、減災・防災に向かう心が育ってきていると感じる。活動を始めた平成29年度の希望は「濾過」「火起こし」のように野外活動をしたがった。今では「気仙沼の子どもたちと交流」「津波のシミュレーションや実験」「着衣泳法(水害の体験)」「救急救命」「地区の防災探検で危険なところを見つけたり、防災施設を見たりしたい」「消防訓練体験」「地震体験(起震車)」「防災キャンプ運営」のように減災、防災につながる活動を希望し、気持ちの変化が感じられる。1月27日に強風が吹き、全校児童を保護者に引き渡すことになった。最後まで残っていた児童を図書室に集め、保護者の迎えを待った。その際、残っていた「子ども防災士」は積極的に引き渡しの支援を行い、他の児童を誘導したり、教師を呼びに行ったりするなど自発的に活躍する様子が見られた。
③教師や保護者、地域、関係機関等(児童生徒以外)の視点から
平成29年に「子ども防災士活動」は始まった。大津小学校としては、学校と地域の防災についての連携を図り、学校防災体制の強化を目指したいという思いがあった。また、校区内の防災士の方々からも、「子どもたちに防災について教えたい」との言葉が聞かれていた。地域の防災士の方とは総合防災訓練や地震避難訓練などで学校防災体制構築のために協力体制をとっていたが、より一層の防災教育の推進のために、新たな活動、「子ども防災士活動」を始めた。活動を通していくうちに防災士から「子どもたちと防災バッグの話をしたよ。話しかけてきてくれた。」との話があり、子どもたちと防災士のつながりの深まりを感じた。また、防災士の方々も子どもたちと接する時間が増えるにつれて、子どもの力や考え方への理解が深まっている。また、子ども防災士活動について参加児童の保護者も関心を持ち、活動に当たって「お母さんと相談してきた。」など家族でも減災・防災に対する話をしている様子も見られた。教師に関しては自主的に子ども防災士活動を参観する教師も見られ、復興見学学習では全部で5名の教師が参加した。
4)実践から得られた教訓や課題と次年度以降の実践の改善に向けた方策や展望
これからの課題としては2点ある。1点は、参加していない児童に防災の意識を持たせるための活動が必要である。参加した児童の防災意識の高まりはとても素晴らしいものがある。全体にもその高まりを波及させたい。もう1点は、全校児童と地域の防災士の協力した活動を行う必要がある。より深く地域防災士と学校全体の連携を推進していきたい。
9月12日実施「子ども防災士活動」始まりの会
・目的:「子ども防災士」を希望した児童に活動の目的を示し、将来の地域の防災リーダーをめざす心を育てる。
・活動の詳細:令和元年度は12名の参加で始まった。(12名中4名は昨年から引き続きの参加)今年度は子ども防災士の活動で学習したことをより多くの人たちに伝えていく事も確認をした。
10月24日実施 水消火器訓練
・目的:水消火器を用いた消火器操作を通して、児童自身が災害発生時に行動できることに気づき、防災活動に対して主体的に活動できる意識を持たせる。
・活動の詳細: 今回の活動は、昨年度経験をしている児童が教えるという形で実施した。4人の経験者が丁寧に使用方法を教えている様子が見られた。ここで学習したことを火災避難訓練で今まで消火器を扱ったことの無い教師に教えることを目的にしたため、細かい操作方法まで経験者や防災士に積極的に訪ねる様子や、活動後も、消火器の使い方を発表するために、自主的にノートに発表する内容をまとめる児童の姿も見られた。
(12月17日実施 火災避難訓練)
10月24日に使い方を学んだ消火器の使い方を、今まで消火器を使ったことのない2名の教師に、使い方を教える活動を行った。事前に説明の練習をしての避難訓練となった。全校児童の前で説明をおこなうことができた。残念ながら、この日は雨のために、外で水消火器を使うことができなかったが、防火管理業者に依頼して、水を出ない状態にして、使い方の練習を一緒に行った。
11月14日実施 避難所運営ラーニング
・目的:避難所運営体験プログラムを通して、気をつけるべきことを考えることで、今まで育ててきた自助の精神の上に共助の精神を養う。
・活動の詳細:まず、熊本地震をふり返り、避難したことを思い出した。その後、避難所に見立てた用紙に、通路や必要な場所を作り、避難してくる人たちを配置する活動を行った。2年目の児童を各班のアドバイスをする役にし、活動を行った。「もし自分が避難する立場だったら、この避難所でいいのかなと考えれば、安心できる避難所になると思いました。日頃から防災に対する意識を高めたいです。」との感想があった。児童の作った避難所の内容を見ると授乳室を作るなど、昨年度は見られなかった設備を設置しており、平成30年度の活動より周りや相手のことを意識した活動ができていた。
12月25日実施 復興見学学習
・目的:地震で被害が大きかった地域の復興の様子を見学することを通して、創造的復興の次世代のリーダーとしての心を養う。
・活動の詳細: 今回の活動の参加者は11名だった。平成30年度のアンケートで「地震の被害を受けた地域に実際に行ってみたい」との記述があった。令和元年度は「アクサ ユネスコ協会 減災教育プログラム」に参加をし、助成金を受けることができたので、バスを使うことができるようになった。地震で阿蘇大橋が崩落するなど多大な被害を受けた南阿蘇村を見学学習することになった。実際に崩落した現場や道路がずれたところを目の当たりにして、地震の強さに驚いた様子だった。 震災の被害を伝える旧長陽西部小学校では、断層標本やプロジェクションマッピング、破壊された自動車等展示を見学した。また、震災の被害を受けた西原村、そして宮城県気仙沼市の子どもたちとの交流の機会を持つことができた。昼食は下宿などを営んでいた方々の「すがるの里」の復興弁当を、西原村や気仙沼市の子どもたちと意見交流しながら食べた。午後は、南阿蘇村役場で実際の見学やプロジェクションマッピング、講話を聞いてどのように思ったか、自分たちにできる備えは何なのかを付箋に書き込み、自分たちの思いをグループで伝え合った。 児童の感想では、「道路がずれていたことや橋が落ちたことに驚いた。」、「亡くなられた学生や『すがるの里』のみなさんの思いから命を大切にしていきたいと言う思いを持った。」、「学んだことを広く伝えていきたい。」また、気仙沼の子どもたちとの交流を通して、「さらに防災を通した交流を広げたい。」という感想も見られた。
1月30日 防災バッグを作ろう
・目的:防災バッグの中に入れる物を考えることで、災害に対して主体的に備える意識を持たせる。
・活動の詳細:防災バッグの中に、地震発生時に持ち出すものを、自分たちで考えて詰めて持ってきた。多くの子どもたちはたくさんの工夫をして持ってきていたが、2年目に参加した子どもたちはたくさんの電池を持ってきて、多くの人たちのために活動することを考えたり、火を起こす方法を調べていたりするなど、積極的に「自助」「共助」の姿勢の高まりを感じた。
2月20日 救急法
・目的:救急法を身につけることで、災害に対して主体的に備える意識を持たせる。
・活動の詳細: 消防署の方に心臓マッサージまでの手順とAEDの使用方法の研修をしていただいた。真剣なまなざしで、心臓マッサージに取り組み、AEDの使い方も質問をしながら積極的に学ぶ様子が見られた。
2)9月研修会の学びの中から自校の実践に活かしたこと。
研修会を受けての自校の活動の変更・改善点。
9月の研修を受けて、多くの事を学んだ。そこから様々な場面で、研修の中で学んだことを、本校の減災・防災教育での活用を行っている。熊本県では、道徳の教材の中で震災関連資料を用いているが、授業の中で研修で学んだことを伝える機会ができた。その授業は希望者に参観してもらい、同じ資料を活用し、他クラスでも授業の実施を行っている。また、研修の中で学んだ、防災体制の構築の資料に関しても参考にし、避難訓練や減災の学習などに活用をしている。同じように「子ども防災士活動」の中でも資料や活動内容等参考にしている。最も意識したことは「1人の先生が学べば、100人の生徒が学べる。」という言葉と、研修の中で見た学んだ情報を発信する子どもたちの姿である。今年で3年目になる「子ども防災士活動」では、情報を発信する立場として、学んだことを伝える場を作った。本年度は助成金の活用で、「子ども防災士活動」の現地見学会が可能になった。熊本地震で被害を受けた南阿蘇村に学習に行き、崩落した阿蘇大橋を見学に行き、南阿蘇村役場の方のお話、「すがるの里」のみなさんのお話、西原村と宮城県気仙沼の子どもたちと交流し学びを深めることができた。
3)実践の成果
①減災(防災)教育活動・プログラムの改善の視点から
令和元年度の活動は、プログラムを受けて、情報発信者として活躍することを盛り込んだ。情報を伝えたり、交流を広げたりする事を取り入れ活動を進めた。年間の計画にはなかったが12月17日に避難訓練で、消火活動の方法を、2名の教師に対し説明する活動を全校児童の前で行い、減災・防災のリーダーとして成長することができた。
②児童生徒にとって具体的にどのような学び(変容)があり、どのような力(資質・能力・態度)を身につけたか。
避難訓練で情報発信を行うことや南阿蘇村での学習を通して、変化が見られたことは伝える、交流する、配慮するといった、相手意識を持った行動を取っている様子が見られた。子どもたちの活動の様子や感想、これからやってみたいことを見ると、避難所運営ラーニングでは、授乳室をつくるなど、今まで考えることができていなかった他者への配慮が見られるようになった。そこでの経験から実際に防災キャンプを学校全体で行って運営したい、防災キャンプを行っている先進校の子どもたちに教えて欲しいとの感想が出ていた。また、南阿蘇村での見学の際に、西原村、気仙沼の子どもたちと意見交流する機会があった事で、もっと交流をしていきたいという思いが強くなっており、他者と協力して、減災・防災に向かう心が育ってきていると感じる。活動を始めた平成29年度の希望は「濾過」「火起こし」のように野外活動をしたがった。今では「気仙沼の子どもたちと交流」「津波のシミュレーションや実験」「着衣泳法(水害の体験)」「救急救命」「地区の防災探検で危険なところを見つけたり、防災施設を見たりしたい」「消防訓練体験」「地震体験(起震車)」「防災キャンプ運営」のように減災、防災につながる活動を希望し、気持ちの変化が感じられる。1月27日に強風が吹き、全校児童を保護者に引き渡すことになった。最後まで残っていた児童を図書室に集め、保護者の迎えを待った。その際、残っていた「子ども防災士」は積極的に引き渡しの支援を行い、他の児童を誘導したり、教師を呼びに行ったりするなど自発的に活躍する様子が見られた。
③教師や保護者、地域、関係機関等(児童生徒以外)の視点から
平成29年に「子ども防災士活動」は始まった。大津小学校としては、学校と地域の防災についての連携を図り、学校防災体制の強化を目指したいという思いがあった。また、校区内の防災士の方々からも、「子どもたちに防災について教えたい」との言葉が聞かれていた。地域の防災士の方とは総合防災訓練や地震避難訓練などで学校防災体制構築のために協力体制をとっていたが、より一層の防災教育の推進のために、新たな活動、「子ども防災士活動」を始めた。活動を通していくうちに防災士から「子どもたちと防災バッグの話をしたよ。話しかけてきてくれた。」との話があり、子どもたちと防災士のつながりの深まりを感じた。また、防災士の方々も子どもたちと接する時間が増えるにつれて、子どもの力や考え方への理解が深まっている。また、子ども防災士活動について参加児童の保護者も関心を持ち、活動に当たって「お母さんと相談してきた。」など家族でも減災・防災に対する話をしている様子も見られた。教師に関しては自主的に子ども防災士活動を参観する教師も見られ、復興見学学習では全部で5名の教師が参加した。
4)実践から得られた教訓や課題と次年度以降の実践の改善に向けた方策や展望
これからの課題としては2点ある。1点は、参加していない児童に防災の意識を持たせるための活動が必要である。参加した児童の防災意識の高まりはとても素晴らしいものがある。全体にもその高まりを波及させたい。もう1点は、全校児童と地域の防災士の協力した活動を行う必要がある。より深く地域防災士と学校全体の連携を推進していきたい。
活動内容写真
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活動において工夫した点
この活動は、学校の希望者だけの活動となっている。減災・防災に向ける心はとても高いものになっている。そのため、毎回活発な意見交換なども行われている。今年度からは学校全体でも活動できるように活動の場面が広がっている。子ども防災士も自分たちの活動に誇りと自信を持っており、この活動の成果が見られているところがある。
資料ダウンロード
資料なし